さて、緊急事態宣言は39の県で解除される見込みとなりました(14日中に決定予定)。

 

 特定警戒都道府県として特に指定されている、北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県及び福岡県の13都府県のうち、愛知県、福岡県、石川県、茨城県、岐阜県も解除予定です。

 

 残るのは、

 

 北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、京都府、大阪府、兵庫県の8都道府県となります。この8都道府県については21日に再度判断、としています。

 

 北海道はさらに石狩管内とその他の地域で対応が分かれます。

 

 

 

 ※この表は北海道新聞から引用しています。

 

 新型コロナ特措法の指定施設とは、

  1. 遊興施設等(キャバレー、ナイトクラブ、バー、カラオケボックスなど)
  2. 運動、遊戯施設(スポーツクラブ、パチンコ店など)
  3. 劇場等(劇場、映画館、演芸場など)
  4. 集会場、公会堂、展示場、博物館、美術館、ホテル旅館の集会の用に供する部分)
  5. 商業施設(生活必需物資、生活必需サービス以外の店舗、床面積1000㎡超のもの)
  6. 大学、専修学校、自動車教習所、学習塾(床面積1000㎡超のもの)
  7. 学校
 となります。
 
  道の指定施設は、
  1. 大学、学習塾等(床面積100㎡以下のものは感染防止対策をしたうえで営業)
  2. 集会場、展示施設(床面積1000㎡以下のものであっても)
  3. 商業施設(生活必需物資、生活必需サービス以外の店舗、床面積100㎡以下のものは感染防止対策をしたうえで営業)
  となります。
 
  また、指定施設のほか、
 
  「感染経路不明の新規患者の多い札幌市と他の地域との往来の自粛」
  「催事の自粛」
 
  なども解除されないと本格復旧とはなりません。
 
  しかし石狩管内以外の地域は本格復旧へ向けて一歩前進となります。
 
  このあとの本格復旧への道筋を考えてみます。
  1. 緊急事態宣言など公的な判断にもとづく規制が外れる
  2. まずは道内の人の往来が自由にできるようになる(規制解除という意味と心理的な意味で。「札幌ナンバーの車がウチの町に来ている」と感じるうちは…)
  3. そのころには今残っているほかの特定警戒都府県もほぼ規制が外れているでしょうから他の都道府県との往来が自由化
  4. ただし実際に従前のように人が往来するかというとzoom会議などで代替できるものは代替する、という流れになるのではないでしょうか。(仕事の一部がテレコミュニケーションに代替される分、往来は完全には戻らず、従来比減る)
 さらにそのあとの中小企業の行動を考えてみますと、(特別保証、特別融資で資金がつながったとして)
  1. コロナ禍の収束後、企業経営がどこまで戻るか、いつ戻るか
  2. 売り上げ規模が戻らないとすれば企業をダウンサイズできるか
  3. 従来やってきた仕事以外の分野を開拓できるか
  4. 特別融資、特別保証で借りた資金について据置期間明けに返済を開始できるか
  5. 中小零細企業の場合、そもそも会社として経営を続行する必要はあるか。そのほかの経営形態は考えられないか。
  6. 企業行動の見直し…テレワークで対応できた仕事について元に戻す必要があるか。営業やプレゼンなど従来対面で行うことが必須、とされていたものは本当にそうか
  7. 独力で事業の存続をしていくことが難しい場合には、M&Aによる売却、他者の助けを得る(スポンサーとの提携)、同じような立場の会社と業務を共通化できないか、あるいは廃業などを判断できるか(※この項は別記事に詳しく書きたいと思います)
 コロナ禍がなかったとしてもこの春は、「同一労働同一賃金制スタート」「民法改正による連帯保証制度の変化」「建物内は基本的に禁煙」という変化がありました。コロナがなくても中小企業経営は変革の真っただ中にあったのです。働き方改革が標榜され、コロナ対策ということなしでもテレワーク化や分散出勤が浸透し始めたはずです。
 
 給付金受給の申請をされた方々、特に個人事業主でフリーランスの方々は申請を通じて自分の事業規模や仕事の将来を深く考えたはずです。自分の仕事は今後どのようになっていくのか。技量は十分か。十分でなければどう習得するか。
 
 さらにさらに、会社で働くサラリーマンで考えてみますと、
  1. 自分の仕事は本当に会社にとって必要なものだったか。自分がいなくても会社は回った/自分がいないことで会社の効率が落ちた/
  2. 自分が会社にとって必要な仕事ができているとしてそれを維持、向上していくためには何が必要か。
  3. 会社にとって自分が必要でないとしたら、必要としてくれる会社はどこにあるか。また必要とされる仕事や仕事に対する取り組み方を身につけるにはどうすればいいか。
  4. 特に父親は家族と過ごす時間が増えたことで家族のメンバーがそれぞれどのようなことを考えたり求めたりしているか理解が深まったのではないでしょうか。その維持のためには。(この部分、私が深く感じたことです)
  5. テレワークが定着しそうな方々についてはそれで浮いた時間をどう使うか。 
  ポストコロナは会社レベル、個人レベルともこのあとの「カタチ」を模索することになると思います。