晩秋の時計台。

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 事業再生をスポンサー付きで行う場合、ついて回るのが労務リスクです。

 事業は人、ですから事業を温存したりスポンサー会社や受け皿会社に事業を移す場合、もれなく人もついていくことになります。

 その時に、旧会社で未払い賃金があったら…?

 就業規則や給与規定がしっかりしていること、実際の運用がクリアになされていることに越したことはありませんがもしそうでないと…?

 仮に未払い賃金があった場合、請求するのは従業員さんの権利ですからそれを抑え込むことはできません。

 かといって引き継ぎ先のスポンサーは無制限にリスクを負うわけにもいきません。

 ここで頭を抱えることになります。

 M&Aを実行する場合にも、資産デューデリ、事業デューデリと合わせ、労務デューデリが必要になってきます。

 労務について「リスク」と表現するのは心情的に引っ掛かりますが、これが実情です。

 儲かっていて会社は高く売れそうだが、労務リスクが…とならないとも限りません。

 M&Aの視点から見ても労務管理は大きなポイントとなるのです。