ひさしぶりにナポリタンを食したらこのありさま。シュン。

帽子かぶったコンサルタント - 札幌で中小企業再生に取り組む、認定事業再生士のブログ-image


 童話に、王様の耳はロバの耳、と言う話があります。

 王様お抱えの理髪師があるとき、王様の耳がロバの耳になっていることに気づきます。理髪師はそれを言いたくて言いたくてしょうがありません。

 ついには森の木に向かってその秘密をしゃべってしまいます。

 すると森の木が

 「王様の耳はロバの耳」と大合唱を始め…というお話です。

 事業再生では逆のことが起きます。

 経営者はその苦しい心のうちを聞いてほしくてしょうがないのです。

 …でも誰に言えるでしょう。

 従業員は「そんなこと言われても?」という反応でしょう。「そんなことより私の給料は出るんでしょうか?」

 親しい友人や社長仲間なら心から心配しながら真摯に耳を傾けてくれるでしょう。でも解決策は示せるかというと…?

 奥さんや家族に対しては、会社のありのままの状況を知らせておくことも大事ですのでお話をされた方がいいと思いますがやはり、解決策は出てきません。

 弁護士に相談した場合、会社の立て直しということにはあまり興味がありませんので、「借金が返せない状況なら破産と言うことに…」という話になるでしょう。破産は債務過大の状況を法的に処理することですし、弁護士は法に則って仕事をするという立場ですから、当然の流れと言えるでしょう。

 税理士や会計事務所の担当者は親身になって相談に乗ってくれますが本業は会計です。過去計算をきちんとする、という会計の仕事と、これからどうやっていくか、という未来志向のコンサルティングでは仕事のベクトルが違います。業績を最初に数字で把握する立場ですので一番コンサルティングに近いところにいることになりますが実はなかなかコンサルティングには手が付きません。

 銀行におカネが苦しい、と言っても、貸せる状態なら貸してくれますし、そうでなければ返済を止める位しかできることはありません。おカネが苦しい、と言う告白をしたあと、警戒モードに入られるのもイヤです。

 その苦しさを打ち明け、相談に乗ってくれる相手は実はあまりいません。

 該当するものがあるとすれば会計、経営、金融、倒産関連法規など関連する分野に精通した事業再生コンサルタントがそれになります。

 弊社においでになる経営者の方は、短くても1か月、長い方は半年以上悩んだ末にドアをたたきます。

 おそらく、見ず知らずの人間(山崎)にすべてをさらす、というところに抵抗があるのだと思います。

 私の仕事はまず、社長さんのお話をお聞きすること。次いで解決策を提示すること、です。

 弊社においでになる勇気と引き換えに安心が手に入るのなら、それは見合うのではないでしょうか。




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