昨日の記事、ちょっと暗い終わり方をしたので、補足です。

 同じ統計から。

年    申告所得額    欠損金額    1社当り  所得-欠損
    (≒黒字額合計) (≒赤字額合計) 欠損金額      
     億円       億円      百万円     億円
平成12年 8,389      7,895        10.7     494
平成13年 7,939      7,811        10.4    128
平成14年 7,877      6,356        8.4    1,521
平成15年 7,170      6,032        7.8    1,138
平成16年 7,538      4,659         6.1    2,879
平成17年 6,930      5,238        6.7    1,692
平成18年 7,125      4,795        6.0    2,330
平成19年 7,318      4,754        5.9    2,564
平成20年 6,551      4,674        5.7    1,877
平成21年 5,374      6,074        7.2    -700
平成22年 5,980      4,836        5.7    1,144

 
 今日見ていただきたいのは、一番右、「所得-欠損」の数字です。

 おおざっぱにいいますと、その1年間で計上した黒字合計から赤字合計を引いた金額、つまり、道内企業が稼いだネットの「黒字額」と取れます。

 この数値は平成14年から20年までまずまずの水準を維持しています。つまり、道内企業の収益力はさほど落ちていない、とも言えそうです。

 もうちょっと深掘りすると「道内にある『儲けの総量』はさほど変わらず、儲け方の上手な一部の企業がそれを独占するようになってきている。ただし、赤字企業も1社当りの赤字幅は縮小してきており、黒字に戻るに当りハードルは低くなってきている」というトレンドが読み取れるのではないでしょうか。

 ただしリーマンショックのあった平成21年は初めて欠損金が所得金額を上回り、全体として赤字転落しています。22年は黒字に戻りましたがまだピーク時の半分程度にとどまっています。23年分の発表が待たれるところです。