知り合いの小濱さんのブログに、
「ブログのアクセスは記事の中身ではなくタイトルで決まる。『成功法則』なんかだとアクセスが上がるに違いない」という趣旨の記事にがあり…
…さっそく真似させていただきました!
たまたまご紹介しようと思っていた本がこれだったので。
「成功法則は科学的に証明できるのか?」。
成功法則本はやりの昨今、「それぞれよさげだが根拠はあるのか?」とついつい思います。成功法則が科学的に論考できたらすごいことです。
心の正体とは何か。この本によると量子力学的に心をとらえるとコヒーレント(波動が揃った状態)な光の集合…?ということになるそうです。その仮定から「成功法則は成り立つ」という論証をしています。
ただし、論証の部分は分量も少なく綿密に論理を組み立てて…という感じではありません。
結局、そのレベルになると論理的に納得できるかどうかというより信じるかどうかの世界のように感じました。私的には、ビジネスの世界に実際に身を置いてみて何か理論を越えたものが支配する部分は必ずあると思いますがそれが何かはまだまだ突き詰められないでいます。だからこそこの本も読んだのですが。
次の本です。
まず、素晴らしいのがタイトルです。
「薄氷の踏み方」。
私が本を出した時に最後まで決まらなかったのがタイトルでした。シンプルで内容が一目で分かってしかもインパクトがあるもの。すごいタイトリングです。
格闘家の甲田氏と精神科医の名越氏の対談形式で日本に起きている社会的現象を「身体」との関係において語るものです。
おカネとは、場の空気を読むとは、などいろいろなテーマが出てきますが対談なので内容はほかのテーマにどんどん飛んでいきます。お互いを知り尽くしているお二人ですのでお二人の間でしっかり理解されていて共有されているものを必死で行間から読み取る感じになります。
しかし、いろいろ示唆に富む内容ですので読みあきたり流れを見失って読む根気がなくなったりすることはありません。読み進めながら自分自身のこれまでの人生の密度や深さを問われているような感覚に襲われます。
脳と行動、脳と成功という切り口の本やテレビ番組が花盛りですが脳偏重で物事を考えるのは危険な感じもします。脳も大事ですが脳をきちんと機能させるために身体を鍛えたり体調を整えたりすることもすごく大事なことです。
この本はある雑誌の書評で知り、札幌ジュンク堂に買いに行きました。売り場は地下二階の「実用書」の武道の棚でした。
正直初めて足を踏み入れるフロアで、まったく未知の世界(武道や格闘技)についての本が所せましと並んでいます。「いろいろなものに興味を持って」とセミナーでお話しすることも多いのですがその自分自身に「インプットする情報に偏りができている」。ビジネス本を新聞広告でチェックしてAmazonで買って、ということを繰り返したしっぺ返しのように思いました。
このほか三階の新書文庫フロアも未知のシリーズがいっぱいありここでも反省しました。
次は、
「賢い身体バカな身体」。
直前にご紹介した「薄氷の踏み方」の甲野善紀氏が伝説の勝負師・雀鬼会の桜井章一氏と対談したものを本に仕立てたものです。
体を鍛える(というより身体感覚を鍛えるといったほうが正確か?)ことの大切さがいろいろなエピソードを交えて語られます。この本もお互いを知り尽くしているお二人のお話が元になっていますので読み手としてはお二人の間でしっかり理解されていて共有されているものを必死で行間から読み取る感じになります。
甲野さんもすごい人なのですが桜井さんも常識外れの人で、プロの雀士として「20年負けなし」。大きな勝負の前になると3日間、飲まず食わず眠らず、になる(感覚が異様に研ぎ澄まされる)。引退を決意したあと麻雀牌に触れると、「びりびりとしびれるような感じ」がして、「ああ、牌に拒絶されているな」と理解した…など常人離れしたエピソードが次から次へと出てきます。
この後は桜井さんについて書かれた本を読みたいと思います。
タイトルが「怒らないこと」なのでいわゆる宗教説話的な文章が延々と続くのかな、と思っていましたらすごく落ち着いた語り口の本ですぐ読めました。つまり、仏教研究者のスリランカの方の文章を翻訳したような本かな、と思っていたのです。
著者が日本在住ということもあり、日本の状況に合わせて書いておられるところもあり、そういう意味でも読みやすさを感じました。
うなずきやすかったのはやはりアジアの思想がベースにあるからでしょうか。
「怒らないのである。本当に怒らないのである」(西洋思想なら「正当な理由があれば怒ってもよい、相手を傷つけてもよい」となるところ)
「怒りは人の気持ちも体も傷つける害毒」
「(怒っている相手に対して)どこまで赦すのか。どこまでも、である」
「怒っている間は考えることも何もできなくなる。つまり人間性を捨てることだ」
はっ、としたのは、
「太古の昔から世界を征服してきた人は心の良くない人」(=他人を支配しようとする、愚か者)という一節でした。
私はコンサルタントをしています。
世界を支配…まで行かなくても一定のマーケットで勝つことを考え、お教えしています。その目指すものと怒らず悠々と生きることの折り合いをどうつけるか、この本はまだ何度も読み返さなければならないと思いました。
今年4月に出版した本の表紙イメージなど詳細はこちらをクリックするとご覧になれます。
拙著を取り扱っていただいた書店店頭の様子です。画像をまとめて表示しました。こちらから。
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「ブログのアクセスは記事の中身ではなくタイトルで決まる。『成功法則』なんかだとアクセスが上がるに違いない」という趣旨の記事にがあり…
…さっそく真似させていただきました!
たまたまご紹介しようと思っていた本がこれだったので。
「成功法則は科学的に証明できるのか?」。
成功法則本はやりの昨今、「それぞれよさげだが根拠はあるのか?」とついつい思います。成功法則が科学的に論考できたらすごいことです。
心の正体とは何か。この本によると量子力学的に心をとらえるとコヒーレント(波動が揃った状態)な光の集合…?ということになるそうです。その仮定から「成功法則は成り立つ」という論証をしています。
ただし、論証の部分は分量も少なく綿密に論理を組み立てて…という感じではありません。
結局、そのレベルになると論理的に納得できるかどうかというより信じるかどうかの世界のように感じました。私的には、ビジネスの世界に実際に身を置いてみて何か理論を越えたものが支配する部分は必ずあると思いますがそれが何かはまだまだ突き詰められないでいます。だからこそこの本も読んだのですが。
次の本です。
まず、素晴らしいのがタイトルです。
「薄氷の踏み方」。
私が本を出した時に最後まで決まらなかったのがタイトルでした。シンプルで内容が一目で分かってしかもインパクトがあるもの。すごいタイトリングです。
格闘家の甲田氏と精神科医の名越氏の対談形式で日本に起きている社会的現象を「身体」との関係において語るものです。
おカネとは、場の空気を読むとは、などいろいろなテーマが出てきますが対談なので内容はほかのテーマにどんどん飛んでいきます。お互いを知り尽くしているお二人ですのでお二人の間でしっかり理解されていて共有されているものを必死で行間から読み取る感じになります。
しかし、いろいろ示唆に富む内容ですので読みあきたり流れを見失って読む根気がなくなったりすることはありません。読み進めながら自分自身のこれまでの人生の密度や深さを問われているような感覚に襲われます。
脳と行動、脳と成功という切り口の本やテレビ番組が花盛りですが脳偏重で物事を考えるのは危険な感じもします。脳も大事ですが脳をきちんと機能させるために身体を鍛えたり体調を整えたりすることもすごく大事なことです。
この本はある雑誌の書評で知り、札幌ジュンク堂に買いに行きました。売り場は地下二階の「実用書」の武道の棚でした。
正直初めて足を踏み入れるフロアで、まったく未知の世界(武道や格闘技)についての本が所せましと並んでいます。「いろいろなものに興味を持って」とセミナーでお話しすることも多いのですがその自分自身に「インプットする情報に偏りができている」。ビジネス本を新聞広告でチェックしてAmazonで買って、ということを繰り返したしっぺ返しのように思いました。
このほか三階の新書文庫フロアも未知のシリーズがいっぱいありここでも反省しました。
次は、
「賢い身体バカな身体」。
直前にご紹介した「薄氷の踏み方」の甲野善紀氏が伝説の勝負師・雀鬼会の桜井章一氏と対談したものを本に仕立てたものです。
体を鍛える(というより身体感覚を鍛えるといったほうが正確か?)ことの大切さがいろいろなエピソードを交えて語られます。この本もお互いを知り尽くしているお二人のお話が元になっていますので読み手としてはお二人の間でしっかり理解されていて共有されているものを必死で行間から読み取る感じになります。
甲野さんもすごい人なのですが桜井さんも常識外れの人で、プロの雀士として「20年負けなし」。大きな勝負の前になると3日間、飲まず食わず眠らず、になる(感覚が異様に研ぎ澄まされる)。引退を決意したあと麻雀牌に触れると、「びりびりとしびれるような感じ」がして、「ああ、牌に拒絶されているな」と理解した…など常人離れしたエピソードが次から次へと出てきます。
この後は桜井さんについて書かれた本を読みたいと思います。
タイトルが「怒らないこと」なのでいわゆる宗教説話的な文章が延々と続くのかな、と思っていましたらすごく落ち着いた語り口の本ですぐ読めました。つまり、仏教研究者のスリランカの方の文章を翻訳したような本かな、と思っていたのです。
著者が日本在住ということもあり、日本の状況に合わせて書いておられるところもあり、そういう意味でも読みやすさを感じました。
うなずきやすかったのはやはりアジアの思想がベースにあるからでしょうか。
「怒らないのである。本当に怒らないのである」(西洋思想なら「正当な理由があれば怒ってもよい、相手を傷つけてもよい」となるところ)
「怒りは人の気持ちも体も傷つける害毒」
「(怒っている相手に対して)どこまで赦すのか。どこまでも、である」
「怒っている間は考えることも何もできなくなる。つまり人間性を捨てることだ」
はっ、としたのは、
「太古の昔から世界を征服してきた人は心の良くない人」(=他人を支配しようとする、愚か者)という一節でした。
私はコンサルタントをしています。
世界を支配…まで行かなくても一定のマーケットで勝つことを考え、お教えしています。その目指すものと怒らず悠々と生きることの折り合いをどうつけるか、この本はまだ何度も読み返さなければならないと思いました。
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今年4月に出版した本の表紙イメージなど詳細はこちらをクリックするとご覧になれます。
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