昨日まで、北海道の建設業が経営的にはつま先立ちの状態でありぎりぎりのところで経営をしている、という分析を行いました。
昨日は北海道全体からのお話でしたが、今日は私の経験を通したミクロのお話を。
北海道に限らないと思いますが公共事業には談合はつきものです(でした)。
高度成長期は業界全体の利益と一定の工事品質を守る、という名目がなくはなかったのですがここにきて全体のパイが縮小し始めると談合のルールを壊す業者が現れ(要するに受注の順番を待ちきれない)、同時にコンピューターによる入札者抽選など恣意性の入る余地のない入札制度が導入され始めました。
また、すでにほとんどの自治体で採用されている電子入札についてですが、従来の入札方法と比べ、入札者が一堂に会する機会がなく、その工事の入札にだれが札を入れているかわからないため、「談合のしようがない」のだそうです。
7-8年前でしょうか、私が独立前に会計事務所で担当していたある工事会社の経営者と決算見込みの打合せをしていたときのこと。
「この工事の受注は大丈夫なんですか」と尋ねた私に、
「大丈夫だと思うよ。次はウチの順番だから」と、その経営者が平然と答えていたのを覚えています。
しかし、次第に同じ経営者の表情が曇りがちになり、理由を尋ねると、
「談合の順番が守られなくなってきて工事の取り合いになっている」と話していました。
このような感じでほんの数年前まで公共事業の世界では談合は常識でした。
さかのぼって20年前の高度成長期には、官公庁職員の異動があった際には転出先まで追いかけて餞別(もちろん現金)を手渡した、とも聞いたことがあります。
(ある幹部は出入りの業者の一覧を手帳に書きつけ、餞別の有無を○×できちんとメモしていた、とも)
現在の公共事業の投下額では談合を維持することもできません。今回我慢すれば次はとらせてもらえる、という保証がないからです。
公共事業投資の減少は談合を実質的に崩壊させた、という副産物を生み出したように見えます。
そして公共部門で受注争いを行っている各社は今全く底も、あても見えない受注争奪戦の中に身を投じているのです…。
今日もワンぽち、お願いします!↓

↑ここをこりっ、とね!
筆者山崎誠の経営する事業再生専門コンサルティング会社
株式会社 スター・ターンアラウンド・パートナーズ
筆者山崎誠が運営するネット書店 「街コンのビジネス家」
筆者のブックログ「再生コンサルタントの書棚/CDケース」
筆者のもう一つのブログ「ターンアラウンドマネージャー本日のお楽しみ」
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また、すでにほとんどの自治体で採用されている電子入札についてですが、従来の入札方法と比べ、入札者が一堂に会する機会がなく、その工事の入札にだれが札を入れているかわからないため、「談合のしようがない」のだそうです。
7-8年前でしょうか、私が独立前に会計事務所で担当していたある工事会社の経営者と決算見込みの打合せをしていたときのこと。
「この工事の受注は大丈夫なんですか」と尋ねた私に、
「大丈夫だと思うよ。次はウチの順番だから」と、その経営者が平然と答えていたのを覚えています。
しかし、次第に同じ経営者の表情が曇りがちになり、理由を尋ねると、
「談合の順番が守られなくなってきて工事の取り合いになっている」と話していました。
このような感じでほんの数年前まで公共事業の世界では談合は常識でした。
さかのぼって20年前の高度成長期には、官公庁職員の異動があった際には転出先まで追いかけて餞別(もちろん現金)を手渡した、とも聞いたことがあります。
(ある幹部は出入りの業者の一覧を手帳に書きつけ、餞別の有無を○×できちんとメモしていた、とも)
現在の公共事業の投下額では談合を維持することもできません。今回我慢すれば次はとらせてもらえる、という保証がないからです。
公共事業投資の減少は談合を実質的に崩壊させた、という副産物を生み出したように見えます。
そして公共部門で受注争いを行っている各社は今全く底も、あても見えない受注争奪戦の中に身を投じているのです…。
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