 5月6日に円山動物園に行ったときの「青空」です。
 5月6日に円山動物園に行ったときの「青空」です。桜が終わっていたので撮ってみました。
8日の記事で「円山動物園は変った!」と書きました。
今日で三回目ですが、この記事の結論として、
「円山動物園は再生していく!」と思います。
地方公共団体の一部局である動物園にとって「何ができたら再生か?」という問題がありますので正確には、
「円山動物園は再生に向かっている」と申しあげましょう。
まず、なぜ再生しなくてはならないか、どのようにして再生していくのか、事業再生でいう、「ビジョン」「企業の使命」が明らかだからです。
まとまったものがこれです。
「札幌市円山動物園基本構想」
平成19年3月の策定です。
中身を読んでいくと、この手の文書にありがちな、「理想のみを掲げて実行案がない」「結局、税金をつぎ込めという要望書になっている」「利用者不在、職員と幹部ありき」というレベルから完全に突き抜けた内容になっています。
使われている言葉も、「集客ターゲット」「ブランド構築」「動物園の永続のための収支改善」などひとりよがりにならない、普遍性のあるものになっていて、良く練られているのがわかります。
とりあえずの集客目標100万人を実現し、同時に30%のコストカットが実現すればなんとか収支均衡が実現する、とのこと。(ただし職員給与は別勘定となっています。この部分、年三億円弱の人件費は市税負担が続きます。とりあえず人件費前の段階で収入1.5億円に対し、支出4.7億円、3億円以上の赤字となっている部分を収支均衡させたい、ということになります)
HPで目を引くのは、「基本構想」の中にも、来客との距離を縮めるために「ブログ」を活用、とあるとおり、飼育員さんのブログが複数解説されていることです。
そのうちの一つ、「爬虫類と猛禽類のディープな世界」はこちら
室内飼育では世界に例のないヨウスコウワニの産卵があったそうです。
(妊娠、産卵が難しいことについて日本中の爬虫類マニアから「室内飼育で産卵するわけがない」というツッコミがあったそうで…ディープ、です)
5月6日に円山動物園に行った時には「基本構想」も「ヨウスコウワニの産卵」も知らないで見て回りました。
しかし…次回行く時には、少なくとも爬虫類関連のニュースやブログはチェックすると…思います(というか、もう「次」行く気になっていますし)。
5月6日にもらった園内案内図には、「カフェ予定地」「コンビニ出店予定地」という表示がありました。
円山動物園はこれからもさらに進化を遂げていく、と思います。
何も奇をてらったことをするわけではなく、できること、当り前のこと、を積み重ねて。
…しかし、先が長いのも確か、です。
人件費も含めた収支均衡、その次には減価償却までカバーした、民間企業レベルでの収支均衡、さらにその次にはいままでの借りを返す、という意味でキャッシュフローの黒字化、が目標として続いていきます(今は飼育舎などの減価償却は計上していないと思います。また建物はおいたとして「動物」は肥育に要した費用を取得価額として、減価償却をしていく「資産」になりますからこの分の減価償却も計上するべきではないかと思います。ただし耐用年数表を見るとゾウもライオンも一緒で8年償却でしょうか)。
しかし、高い意欲で挑戦し続けて欲しい!と思います。
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筆者山崎誠の経営する事業再生専門コンサルティング会社
株式会社 スター・ターンアラウンド・パートナーズ
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筆者のもう一つのブログ「ターンアラウンドマネージャー本日のお楽しみ」