このブログのタイトルにもなっている「帽子」について。

 帽子をかぶりだしたのは前職の会計事務所のとき。在職10年の後半6年位は帽子をかぶり巡回監査にでかけていた。帽子の形は「ソフト帽」。監査でお客様のところに行く時は背広にネクタイなのでさすがにニット帽やハンチングというわけにはいかない。

 帽子をかぶるにはちゃんと理由があった。

 会計事務所の監査人といえば20-25くらいの顧問先を担当し、常に監査と決算にかけずりまわるイメージ。どちらかというと背広や靴はよれよれでちょっと仕事に疲れていて、というのが標準的な姿。

 お客様も監査人はそんなもんだと思っている。

 私が帽子を通じて伝えたかったのは「私は普通の監査人とは違います」ということ。

 「コンサルしますよ」、と。

 前任者からの引き継ぎの時に「前の担当者とはここが違います」というようなこと口頭で力説するよりは帽子をかぶっている姿を見てもらって「お、前とは違う」と思ってもらった方が早い。具体的な違いはあとでゆっくり感じてもらえばいい。

 また、帽子を見るお客様の反応を見ることができるのも利点の一つ。

 「へえー、帽子かぶってるんだー」と興味津津の社長さん。

 「結構な帽子ですな」と言いながらも「会計事務所が…」と不愉快そうな表情を隠せない社長さん。

 そして帽子をかぶる最大の利点は…

 そりゃ、「冬暖かく、夏涼しく、少々の雨や強い日差しも帽子があれば大丈夫」ってところ。帽子は機能的なのです。