
9月に入り、打ち合わせの席に出てみるとノーネクタイは私だけ、だったので帰ってきたあと、久しぶりにネクタイをしてみた。
…暑い、です。
事業再生の業界誌「ターンアラウンドマネージャー」の今月号(2007年10月号、p90)に弊社取扱事例を書いてます。入手可能な方、是非ご一読下さい。
さて今日は、若い社会人の方の応援企画、「自分の強み」探しについて。
弊社が開業して約2か月、いろいろなセールスマンがやってくる。
大抵は若い人で新規開拓のために一所懸命ドアをノックしてくる。
弊社はドアを開いてすぐパーティション、という作りにしているので中が見えず、おそるおそる声をかけて中に進んでみるといるのは社長一人。しかも開業直後で大抵のものは揃っている、ということで2重にがっかりさせてしまう。
そのまま帰すのも申し訳ないので「じゃ替わりにちょっとお話をしましょうか」といって簡単なコンサルティングをする。
私「『セールスマンってモノを売っちゃいけない』って聞いたことない?」
セ「え、じゃ何売るんですか?」
私「お役立ちを売るんだよ…。買って、買ってだと売られる方は嫌だ、嫌だ、になっちゃうでしょ」
セ「なるほど」
私「だから△△を買って下さい、じゃなく、御社のコスト下げられるかもしれません、と言って相手の側に立って同じ目線でその会社のコストを見るのさ…。ひとは売り込まれるのは嫌いだけど、味方になってくれる人は歓迎だから」
セ「はぁ」
私「なのでお客様に対して売るのはモノではなくてお役立ち、つまりあなたにコンサルティング機能がないとモノは売れずらいんじゃないかな」
セ「そうですね」
私「でもここで一つの簡単な原則があって、あなた自身が幸せでないとお客さまをたとえちょっとでも幸せにすることはできないのさ」
セ「…」
私「暗くて、じめじめした人からモノを買いたいとは思わないでしょ?にこにこしていて、いっしょにいて気持のいい人から買いたいでしょ?」
セ「そうですね」
私「見たところ、あなたは人に悪い印象を与えるタイプじゃないし、きちんとしゃべれるし、ちゃんと成功すると思うよ」
セ「そうですか?」
私「何かで自信をつかむと表情が明るくなって笑顔が出る。そうすると一緒にいて気持ちがいいから人が集まってくる…。プライベートでも仕事でも。お客さんも同僚も。人が集まると情報が集まる。次にはモノが動きだして最後にはカネも動く。あなたのまわりで。」
セ「そうなんですね」(ちょっと目が輝く)
私「そのために、自分の強みや仕事の中の何にうれしさを感じるのか自分でよくわかっていた方がいいよね」
セ「そうですね、自分のことですがよくわかっていないと思います」
私「その方法も教えられるんだけど…今日はこの辺で。」
セ「ありがとうございました!また寄らせてもらっていいですか?」
私「いいよ、もちろん!今日はちょっといい話聞いたな、と思うでしょ?」
セ「ハイ」
私「でもね…あなた、この会社を出て5歩、歩いたらこの話半分忘れるよ。10歩、歩いてエレベータのボタンを押す頃には全部忘れると思うよ」
セ「そんなことはありません!」
私「そんなものだよ。それはあなたのせいじゃなくて、人間の脳ってそうできてるからさ…。まぁ続きを聞きたかったらまた来てよ」
セ「絶対来ます!」
さて、いままで7,8社のセールスマン、セールスレディが来ましたがまだ2度来た人はいません。
果たして続きを聞ける人は出てくるのか??
あんなに目が輝いていたのに誰も再訪問しない、人間の脳の仕組みとは??
続く。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
↓ワンぽちお願いします。

筆者山崎誠の経営する事業再生専門コンサルティング会社
株式会社 スター・ターンアラウンド・パートナーズ
筆者山崎誠が運営するネット書店 「街コンのビジネス家」