TMAコンベンション2007、2日目の様子です。

2日目朝食 昨日と同じようにベーグルやマフィンとコーヒー、フルーツで朝食。

 朝食とランチにはそれぞれスポンサーが付いていて、「△△社提供の朝食」という感じで看板が出ます。





パネルディス1 朝のプログラムはパネルディスカッション、「企業の責任:聖牛か空約束か」。

 企業倫理とは?がテーマでした。

 その企業が「正しいか、そうでないか」は誰がどう判断すべきか?という内容。

 パネラーの一人がポラロイド社の一部門を買収した体験談を話していました。「違う企業風土の会社を融合させるためにとにかくコミュニケーションを重視した。月一回ベンチマークを行い、価値観をすり合わせた」とのこと。

パネルディス2 次のパネラーは9か月間をかけたデューデリジェンスの末、ある企業の再生を行ったが、600人の従業員のうち200人をリストラした、とのこと。しかしここでも「一番大事なのはコミュニケーションと考え、着手した初日にまずバーベキューパーティをやりました」と言っていたのが印象的。

 全体を通じてパネラー同志のやりとりが少なく、議論が深まらなかったのが残念でした。

 エンロンのケースも何度も引き合いに出されていましたが、結局、何が企業にとって正しいのか、はまだぼやけているような印象を受けました。

 「倫理的に正しいことがビジネス的に正しいとは限らない」という発言や、

 「企業にとっての社会責任?金を稼ぐことに尽きる。金がないから再生しなければならないんじゃないか」というパネラーもいてこの辺、ターンアラウンドマネージャーによって価値観に違いが。(この意見については「カネがいっぱいあっても間違った目的に使われてしまえば元も子もないんじゃ?」と反論されていました)

 私の手がける事業再生は中小企業レベルですので、

 「従業員様、経営者様の幸福の極大化」が私にとっての正義です。ただし、「幸福」というのはWINーWIN関係によってもたらされるものですので、金融機関や取引先の立場を可能な限り尊重しながら、ということになります。

 したがって何かを切り捨てて何かを守る、というスタンスにはなりにくいんですが…。

 これは単純なようで難しい問題です。なぜならその企業がどのような使命を果たさなければならないのか、という部分に直結しているからです。

 ここのところを、

 「俺(社長)が食えりゃいいんだよ」なんて感じで飛ばしちゃうと結局再生のときも腰が据わらず、ブレがでてきます。

 また、再生できたとしても会社の使命があやふやだとまた業績不振に陥る可能性が高くなります。




 「俺の会社を立て直さなきゃいけないんだよ」

 「ええ、できる限りの協力はします。でも何のために再生するんでしょう?」



 先に書いた、「単純なようで難しい」という意味が伝わるでしょうか?

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筆者山崎誠の経営する事業再生専門コンサルティング会社
 株式会社 スター・ターンアラウンド・パートナーズ
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