ハイミス、つい今しがた「お気持ちは分かりました」と言いました。

言ったのに!





ハイミス→じゃあご主人から婚姻費用を上乗せした金額を払ってもらえれば離婚条件として考えられますか?


私と笹木先生→・・・(無言)


ハイミス→もしくは、婚姻費用を払ってくれれば離婚についてそれなりの条件を出す、とか。
自分の主張ばかりではなく、話を進めていかないと時間の無駄になります。
婚姻費用調停は長引いても良い事は無いですからね。調停というものは、お互いに妥協が必要です。


汗だく→うん、それは本当にそうなんですよ。払え!と言う側も、払いたくない!と言う側も、譲歩してもらわないと話が先に進まないんですよねぇ。
そう思いませんかね。
こういう事って、無駄にダラダラ話してても、お互いに主張と態度が固くなるだけなんですわ。そうなるとね、私達も困るんですわ。
マナさんも生活費貰いながら最終的に離婚するって纏まるんでしょ?(笑)
ビシーッと筋道として話を通さないと前にも進めないですよ






笹木先生が私を見つめる。

握ってるのは青ペンだー!!!カナヘイびっくり

そ…そんな急に滝汗







私→おっしゃる事は分かりました…
今のお二人のお話も、ご最もだとは思います。
しかし、離婚条件として…となると、私としても考えていませんでした。
次回に、離婚するかしないかを含めて離婚条件については考えてくる事をお約束します。
ですが・・・




ここで少し間を取った。

勿論、そんなのを考えるつもりなんて無い。

婚姻費用の調停は不成立にして審判にすれば良いのだから。
離婚調停だって不成立にしてやっても良いと思っているし。

(笑)


そして、わざとゆっくりゆっくり…言葉を選びながら話した。



私→・・・私にとっては、まだ彼は夫なのです。
子供達にとっては、どんな事があったとしても…父親なのです。
世間一般の夫婦は、別居をしだして、婚姻費用の調停をすれば離婚ありきかもしれません…
だけど、別居を離婚のステップとして考えていなかった私にとっては…離婚するんだと踏ん切りがつかないという事も…ご理解してください。
私なりに精一杯愛情も…尊敬も…信頼もしていた夫に不倫をされ…、突然引越し業者がやってきて家を子供達と追い出され…実家や両親が無ければ生きていけなかったのです…
バカだと思われるかもしれませんが、もしかしたら…と考えてしまう私と子供達の思いも汲んでください…。
両親が健在でいるおかげで、この半年近く…衣食住が事足りています。それだけでなく、子供達が幼稚園へ入園する事も進めてくれました…
これ以上、両親の…負担になるのが心苦しいんです………






話しながら涙が流れた。

離婚は完全に決めているけど(笑)

私の性格上、もう一度糞夫とやり直すなんて無理だ。

実家と両親が無ければ、私と子供達は絶望の中で路頭に迷っていただろう…

ここだけは本当の事だ。

アキとハルの笑顔、両親、サナ家族やリイチ、色んな友達…

皆の顔が浮かんだ。

演技で涙を流そうと思っていたのに、ポロポロと溢れてきた。








ハイミス→それは…お子さんも抱えてお辛かったでしょうね…




本気涙がハイミスに効いた!!カナヘイきらきら

ハイミスも汗だくも、親より少し上の年代だろう。

きっと、我が子から両親のおかげなんです…等と言われたら効くかもしれないとは思っていたけど(笑)





笹木先生→申立書にも記載されていますが、ご主人は勤務先が同じである女性との不貞行為が確認されています。
その不貞行為についての説明や謝罪もなく、ご主人はマナさんの実家で「離婚しない、帰ってきてほしい」と言いました。
なのに、ご主人側から離婚調停を起こしてきた事は…我々としても理解に苦しむのです。
不貞行為と今までのご主人のしてきた事柄について説明をされた上で、離婚するかどうかは考えたいとマナさんは思っておられます。
今日はそのつもりで伺いました。



この日の為に買ってきたハンカチで、目元を何度も抑えながら、うんうんと頷く私。





汗だくの顔色が変わっていた。

さっきまでパタパタと仰いでいたファイルを広げて、必死の面持ちで、ファイルの中身を指で追いながら読んでいる。




私も笹木先生も
「こいつ、申立書たいして読んでいなかったんだな…」
と思った。




ハイミス→では、次はご主人の番になりますので、少しお待ちください。
ご案内します。




待合室に戻り、笹木先生が隣に座る。


私→どうでした?(笑)

笹木先生→演技でした?(笑)

私→親への思いを言ってるうちに感極まりました(笑)

笹木先生→やっぱり(笑)あれが演技だとしたら恐ろしい才能だと思いましたよ(笑)





次は、ほとんど発言は笹木先生へお任せする事にした。



しばらくしてまた呼ばれた。







ハイミス→ご主人の話を伺いました。


汗だく→不貞行為だと疑われてもおかしくなかったかもしれないが、そういう関係に発展したのは別居してからだ、と。マナさんから、頑なに同居を拒否されてからの傷を舐め合う関係であって、不貞行為ではない。


ハイミス→そう言っておられました


私→未だにそんな事を・・・
(ハンカチを握りしめて下を向く)
↑完全に演技です(笑)



傷なんだかナニを舐め合ってるんだか分からないわよねゲローおげぇぇっ




ハイミス→それについて言いたい事はありますか?


笹木先生→別居前からの関係だった事は証拠もあります。しかし、ご主人についている弁護士と、相手女性についてる弁護士が同一人物である為、損害賠償請求の裁判も今後始まりますので、この調停の場では提出する事はできかねます。
只の夫婦喧嘩で、勝手に引越し業者を呼びつけて、マナさんとお子さん達の荷物を茨城の実家へ運び出す事は…世間一般に考えたら、追い出したという事になると思いますけど。
夫婦としてやり直したいと言ったり、生活費を支払うと言ったり…
なのに、前以ての連絡も無く一方的に社会保険を打ち切り、離婚調停まで申し立てる…
ご主人の言動に一貫性が無いんです。誠実な対応をしていただかない限り、こちらは離婚については何ともお答えできません。
待合室でマナさんと話しましたが…
やはり離婚については今すぐにどうするかは考えられないようです。
まずは、生活基盤と家族関係が悪化しないように婚姻費用を話し合いたいと思っております。
勿論、法外な金額を渡してほしいとは思っておりません。マナさんもこのまま親御さんに頼っているだけではいけないと思っておられます。
只、生活基盤と離婚するかしないかが決まらない限り、どこでどのような形態で就職するのかは決めかねます。
現在は実家である茨城県●●市に、不本意ながら別居していますが…
離婚しないとなると、ご主人と同居して…となります。
なので、こちらとしてはご主人から、まずは婚姻費用の支払いと今までの経緯説明を求めます。



ハイミス→分かりました。あちらの弁護士さんが、相手女性と同じ弁護士なら証拠を見せるわけにはいかないですね。


汗だく→でも、本当に不倫関係だったんですかね?


笹木先生→と、申しますと?


汗だく→いやね、ご主人も不倫関係ではないのかと疑われる位、相手女性と以前から仲が良かったのは認めておられるんですよ。只、それは当時あくまでも仕事上の関係であって、二人きりで相談にのることも多かった…とね。
マナさんが言うような不倫関係になったのは、別居してからだ…と。
一方的に不倫を疑って同居を拒否したのはマナさんだから、婚姻破綻の原因を作ったのはマナさんだと言っているんですよ。
やはり我々としても、明らかに不倫関係だと納得できるような説明をしてほしいんですよねー





汗だくにイラッときた。

これから法廷で争う弁護士(フジキ)に、こちらが掴んでいる証拠をおいそれと簡単に見せると思うのか?

そもそも、どちらが嘘ついてて真実を話しているかと言う事を決めるのは法廷だろう。あんたは裁判官でも何でもない立場じゃないか。






笹木先生→分かりました。

え!まじっすか?(笑)と思いました


汗だく→はいはい、それなら結構です
(下品なニヤニヤ笑い)


笹木先生→但し、相手女性との裁判に提出する証拠や不利になり得る証拠については、お見せしません。


汗だく→そりゃそうですよね(笑)


ハイミス→こちらも中立で公平な立場から調停を進めていきます。
どちらかが不利になるような物を提出させるような事は強制いたしません。