入れ墨ボクサーとして一世を風靡した大嶋宏成(シャイアン山本)選手は、2001年12月、佐竹政一(明石)選手の持つOPBFスーパーライト級王座に挑戦するも12回KO負けで、キャリア2度目のタイトルアタックに失敗。続く02年5月の再起戦でも、下位ランカーの小暮飛鴻(八王子中屋)選手に僅差の判定負けを喫し、よもやの連敗。ランキングは日本スーパーライト級8位まで下がっていた。
「会長、三崎ならいつでも貸すよ!」(笑)
「またそんなこと言って狙ってる」(笑)
「何言ってんのよ、一体どうやったら三崎が大嶋に勝てるっていうんだよ。私が今まで会長に嘘言ったことある?」
「そう言われると、そうなんだけどさァ」(;'∀')
協栄ジム・大竹重幸マネジャーと、山本幸治会長にこんなやり取りがあった後、大嶋選手=15勝(11KO)3敗=と、元ランカーの三崎一仁(協栄)=9勝(1KO)6敗2分=選手の対戦が9月23日に後楽園ホールで行われる事が決定。ワールド・ボクシングの試合予想は、大嶋6.5-三崎3.5。「持ち前のパンチ力で三崎を上回るが、それ以上の何かを示して、王座への出発点にしたい」となっていた。
大嶋人気で2,250人の観衆を集めて行われた試合は、大嶋選手が2回に右強打で三崎選手をグラつかせる好スタート。しかし、しつこさが身上の三崎選手は頭を低くして潜り込み、力みが目立つ大嶋選手を攪乱。8回には右アッパーで大嶋選手の顎を跳ね上げ、最終回の大嶋選手の追い込みを振り切り、殊勲の判定勝ち(98-94、98-95、97-97)。
そして試合後の大竹マネジャーのコメント、「大嶋君は右を打つ時に必ず上体が突っ込むので、これを外して右アッパー。徹底的に練習しました」
あたり前な事ですが、「どうやったら勝てるか」、しっかり考えていた。😅
その後、大嶋選手は11月にタイ選手を倒して再起。そして、03年1月には絶対に負けられない三崎選手との再戦では、執念の判定勝ち。見事にリベンジに成功している。