9.1% 【村田・井上・八重樫 世界の主役へ】 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

12月6日フジTV系列で、午後9時から11時25分までの特別枠で放映された、”ダイヤモンドグローブスペシャル”【村田・井上・八重樫 世界の主役へ】の視聴率は9.1%(ビデオリサーチ・関東地区平均)。

ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(三迫)選手のプロ第2戦。”怪物”井上尚弥(大橋)選手がプロ5戦目で挑んだOPBF王座決定戦。そして、WBC世界フライ級王者八重樫 東 (大橋)選手が、指名挑戦者エドガル・ソーサ(メキシコ)を迎えての防衛戦がセットになった番組は、ファンを大いに楽しませてくれた。


3戦目からフジTVのゴールデンタイム出場となった井上選手は、プロ転向した村田選手と2枚看板で売り出されてきた。初回は6.9%で、午後8時代のキー局の中では最低の数字。第2回目は6.6%で、裏番組に日本TV『24時間テレビ PART10フィナーレ 』『(視聴率30.5%)があった。

プログラムに先輩八重樫選手の世界戦指名試合が組み込まれたことも、視聴率が伸びた要因だと思われるが、井上選手の知名度は確実にアップしている。

「井上、どうした?」

「まだこれからだよ」

我が家の野球少年(高校1年生)が帰宅するなり、もう一人の野球少年(中学1年生)に井上選手の名前を出したことに驚いた。野球ばかりに夢中だと思っていた高校生と中学生が、”井上”というボクサーの名前をインプットしていたのは、ゴールデンタイム放映の賜物だろう。

関係者の間でも「井上、強くなってるよ」の声が強く、ボクシングをあまり知らない層からも、「井上はいいねェ」と反応がありました。

プロ3戦目はマカオで予定される村田選手は、”金メダリスト”ということもあり、「プロの世界でも”金メダル”を取れるのか」という比較になるのは、致し方ないところ。一般の方もミドル級は層が厚いこと、知っていますね。

さて、気になる井上選手の6戦目は、日本選手最速の世界挑戦が期待されている。大橋秀行会長も「自然とそうなるでしょう」と、ゴーサイン。

スケジュール的にターゲットとされているのは、WBC世界Lフライ級王者アドリアン・エルナンデス(メキシコ)、IBF同級王者ジョンリール・カシメロ(比)の2人だが、アッと驚くWBA同級スーパー王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)もありえるのか?

「ロマゴンに勝ったら、具志堅用高(協栄)になれるね」(大竹重幸氏)

20歳の井上選手は、まだこれからいくらでも強くなる。といっても具志堅選手が、ファン・グスマン(ドミニカ)を派手にKOして世界王座を獲得したのは21歳の時。



公開練習でバンタム級選手をひっくり返したグスマンの強打は強烈で、協栄ジム関係者は挑戦者に王者の練習を見させることをしなかったほど。25勝(20KO)1敗。そのうち半分はファーストラウンドKOというハードパンチャーへの挑戦は、プロ9戦目のキャリアも含め「無謀」と言われた。

しかし、具志堅選手は見事すぎるほどの試合で大金星をあげ、「100年に一人」(金平正紀会長)の言葉も、ただのホラから世間を納得させるものに変わっていった。

強い選手強かった具志堅選手。井上選手もそんな雰囲気を漂わせる。楽しみですねェ!(^O^)/

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