WBA世界バンタム級 ”3人目”の王者決定戦! | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

WBA世界バンタム級は、現在、WBC世界Sバンタム級王座挑戦に失敗したアンセルモ・モレノ(パナマ)がスーパー王者として君臨。継いで、正規王者に亀田興毅(亀田)選手が認定されているのだが、3人目の世界王者決定戦が、また行われる。

プロモーターの希望でWBAランキング上位に紛れ込んだ同士、2位ロベルト・バスケス(パナマ)と、3位ジョン・マーク・アポリナリオ(比)は、昨年11月、暫定王者だったウーゴ・ルイス(メキシコ)の後釜決定戦を、強引に行うも引き分け。

「またやるさ!」と思っていた再戦が、3月16日(現地時間)パナマと決まった。



初戦はバスケスが3年ぶりのバンタム級ウェイトでの試合。アナポリオは、対戦相手がトイレに駆け込み2回で終わった試合を含め、2年間で2試合目というお粗末な同士の顔合わせだった。

暫定王者=指名挑戦者というWBAスタイルだが、正当王者と同じ世界チャンピオンベルトを肩にして、歓喜の表情を浮かべる暫定王者を見るたびに、「勘違いだよ。そうじゃないだろ」という不快感を抱く、ボクシングを愛する人々は、世界中に多いことだと思う。

まァ、どちらが勝ってもよいが、この二人のランキングの下は、4位ウーゴ・ルイス(メキシコ)、5位亀田和毅(亀田)選手と続く。

バスケスの3階級制覇(暫定含む)は、パナマの期待なのかもしれないが、古い歴史を持つパナマボクシング界の反応はどうなのだろう。

WBAメンドサjr副会長と袂を分かち、その後、パナマ・ボクシング・コミッショナーとなったホセ・オリバー・ゴメス氏に、意見を聞きたいものだと思う。(やってみます!)



偽者挑戦者が発覚した韓国ボクシング界は、一気に大衆の支持を失った。WBAが意味のない世界チャンピオンベルトをばらまくことは、名前を変えた偽者挑戦者を世界戦のリングに上げることと、変わらないと思います。

暫定王者が指名挑戦者といっても、正当な上位ランカー同士で争われるケースは稀で、プロモーターのご都合を飲み込んでのマッチメークばかりが目立つのも、暫定戦の特徴。したがって、実力不十分と見られる指名挑戦者もいる。

暫定王座は認めなくて良いが、指名挑戦権は価値があり、大変魅力的なだけに、日本人選手がこの権利を獲得できる道を確保することは必要。

4団体加盟となり、WBAのみ日本人選手が指名挑戦者となりえるチャンスを原則的に失うことには、ぜひ一考をと思う次第です。

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