劇的KO!長谷川穂積vsR小林 | BOXING MASTER first 2006-2023

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輪島功一選手の試合に感動、16歳でプロボクサーを志し、ボクシング一筋45年。ボクシングマスター金元孝男が、最新情報から想い出の名勝負、名選手の軌跡、業界の歴史を伝える。

WBCが2010年度、もっとも劇的KOだった試合として選出したのは、バンタム級王者長谷川穂積(真正)vs挑戦者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)の一戦。満員の日本武道館。リング上の両選手の駆け引きが、息詰る緊張感をかもしだす。


「何なんですか、この緊張感は!」


長谷川選手優位で進んでいたかに見えた試合は、第4ラウンド残り10秒を知らせる拍子木の音がこだました後、突然のフィナーレを迎える。


挑戦者のタイミングを見計らった左フック一閃。王者はロープに吹き飛ばされた。


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見事なカウンターから嵐の連打。残り1秒でレフェリーストップ。


勝負は最初の左フック一発で決した。最もドラマティックな9秒間。長谷川選手の悔しさは、想像にあまりある。


左フック一発KO。


これまで日本で行われた世界戦で思い起こされるのは、なんといってもウィルフレッド・ゴメス(プエルトリコ)VSロイヤル小林(国際)のWBC世界Sバンタム級タイトルマッチ。


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デビュー戦を引き分けた以後、20連続KOを続ける王者ゴメス。対する挑戦者は、”KO仕掛け人”の異名を持ち、24勝中21KO。フェザー級王者アレクシス・アルゲリョ(ニカラグア)挑戦では、あれほどの強打者相手に初回から真っ向勝負。第5ラウンド、王者の強烈なボディブローの前にキャンバスへ沈んだが、その負けっぷりは見事であった。


パナマ修行での判定負けは、ダウンを奪いながら地元判定にやられた。一階級下げて世界王座を獲得するも、契約に従った韓国での初防衛戦で、「足が滑った」ダウンが最後まで響いて0-2判定負け。王座在位僅か46日間という短命王者で終わる。


しかし、再起後は日本の中堅どころ相手に3連続KO。直近、2試合は初回で試合を終わらせている。エディ・タウンゼントトレーナーとのコンビもバッチリだ。


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ゴメスが練習中に左アゴを骨折し、試合が延期されるに至って予想は、「一発では小林が上。廉の左フックでダウンしているゴメスが、小林得意の左フックをもらったら立ってこれないだろう。ゴメスは打たれ弱い」。減量さえうまくいけば、前王者の返り咲きも十分というまでに接近した。


”KO仕掛け人”の得意パンチは左フック。


「大きなバッグ揺らしてさァ、頭振って左フックばっかり、カチーンって打ってるんだよねェ」


1978年1月19日北九州市。


計量前日200グラムのステーキを食べる余裕があった挑戦者は最高の調子。試合が始まると、「足を使って逃げる」と思っていたチャンピオンが打ち合いに応じてくれる。ニヤリとする挑戦者は、絶対の自信を持って自慢の強打を振るっていった。


だが、青コーナー高橋会長の指示は「抑えて行け」。これは試合前夜、ゴメスが40度近い熱を出し苦しんでいたのを知っていたからだろう。だが、王座返り咲きにあせる小林選手の打ち気は止まらない。2回を終わって2者が小林選手リードで試合は3回を迎える。


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前に出ながら挑戦者も狙っていた。ゴメスの右ガードが下がる一瞬を狙った左フック。挑戦者が満を持して打ち込んだその瞬間を、ゴメスは待ち構えていた。ショートの左フック一閃。前のめりにキャンバスへ落ちる挑戦者。かすったようなパンチ。しかし、これは立てそうにない。


だが、恐ろしいことに挑戦者は立ち上がった。今なら間違いなくストップである。後はゴメスの独壇場。しかし、最後まで王者に向かっていった小林選手の闘志はすばらしい。KOタイム3回1分25秒。試合後挑戦者は痛む右アゴをさすりながら、「調子に乗りすぎた」と一言。


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ゴメスは挑戦者の迫力あるパンチを冷静に見切っていた。33年を経た今見ても、「凄い」とうならせられる左フック。しかし、モンティエルの左フックも見事の一言。


積極的に試合を作りにいったのは長谷川選手の方だったが、モンティエルは恐ろしい罠を用意していた。タイミングパンチャーの怖さは、30年経ちグローブが大きくなった今も変わらない。モンティエル、ゴメス戦わば、どうなるんでしょうかねェ。ウ~ン、観てみたい!(~~)


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