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前回１位ブルゴス、２位ジョニー･ゴンサレス（メキシコ）だったランキングは、長谷川選手の転級により、２位長谷川選手、３位ゴンサレスと順位に移動があった。王者エリオ・ロハス（ドミニカ）の戦線離脱休養王者扱いの後を受けての王座決定戦は、１位ｖｓ２位で争うことに。
WBC王座を追い求めるゴンサレスは、１５日（現地時間）ラスベガスのリングでジャクソン･アシク（豪）を６回TKOで破り、IBO世界フェザー級王座を獲得している。次の指名挑戦者はゴンサレスになるだろう。
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０７年８月、ジェリー・ペニャロサ（比）のボディブローを喰らい悶絶しWBO世界バンタム級王座を追われたゴンサレスは減量苦からSバンタム級転向。０９年５月、満を持して西岡利晃（帝拳）選手の持つSバンタム級王座に挑むも３回逆転のTKO負け。以後、フェザー級へ転向。６連続KO勝利中である。
身長１６８センチ。初めてのフェザー級に挑む長谷川選手の勝算はいかに？
WBCに世界Sバンタム級王座が新設されたのは１９７６年のこと。それ以前のバンタム級王者たちの中には、３．６３キロ重いフェザー級へ活路を求めた者がいる。
時代が時代とはいえ、未知のフェザー級へ挑むファイティング原田（笹崎）選手がノーランキングとは驚いた。７０戦をを越すボクサー生涯で敗戦は原田選手に喫した２敗だけという”黄金のバンタム”エデル・ジョフレ（ブラジル）。
６６年５月、原田選手への雪辱ならず一度はリングを離れたジョフレは、３年余の期間を経てフェザー級でカムバック。７３年５月、柴田国明→クレメンテ・サンチェス→ホセ･レグラと移動していたWBC世界フェザー級王座に挑み、見事にレグラを破り３７歳にして２階級制覇を成し遂げた。
原田選手が”世紀の大誤審”により３階級制覇を成し遂げられなかったのは今もって残念です。→世紀の大誤審!J・ファメションVSF・原田Ⅰ
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西城正三（協栄）選手がアントニオ･ゴメス（ベネズエラ）に明け渡したWBA世界フェザー級王座は、エルネスト･マルセル（パナマ）の手に渡る。マルセルは７４年２月アレクシス・アルゲリョ（ニカラグア）を降し、４度の王座防衛を果たすと王座を返上引退する。
この時空位のWBA世界フェザー級王座決定戦に駒を進めてきたのが、”ミスターKO"ルーベン･オリバレス（メキシコ）である。６９年ライオネル・ローズ（豪）から世界バンタム級王座を奪取したときの戦歴は、５１勝（４９KO）不敗１分。ロスリングでは空前の人気を誇った。
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しかし、ヤング王者は街でのプレイボーイぶりもつとに有名であった。「だって全然練習しないんだよな。スパーちょこっとやったら終わり。だけど、パンチは半端じゃなかったよ。俺も一緒によく遊んだなァ」。ロスで長くスパー相手を務めた元日本王者清水 精 氏が語っておられました。
バンタム級王座は２度獲得するもロングランは出来なかった。７２年３月技巧派ラファエル･エレラ（メキシコ）に王座を追われると、フェザー級へ転向。エレラとの再戦に敗れたり、アート・ハフェィ（カナダ）に苦杯をなめたり（後雪辱）しながらもランキングを上げてきたオリバレスに、フェザー級王座挑戦のチャンスが巡って来たのは７４年７月９日。地元ロス・フォーラムのリングだ。
世界３位オリバレスと王座を争うのは、世界２位歌川善介（勝又）選手。A、C共に世界ランク１位には、WBC王座を返上したジョフレを置いていた。
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日本でも一、二を争うテクニシャンとしてならしていた東洋王者は、２５勝（７KO）４敗２分。初の世界戦。予想は３－１でオリバレス有利。元バンタム級王者は世界のベルトの価値を知り、遊びや返上、猛練習に励んでいると伝えられていた。
フォーラムには１万を越す大観衆。「メヒコ、メヒコ！」の大合唱がこだまする。しかし、歌川選手も勝又会長と共に颯爽とリングに登場。やる気十分のようである。だが、映像からは固さも見て取れる・・・。
会場の８割方を埋めたメキシカンの大声援。異様な雰囲気の中で開始された試合。自慢のフットワークが使えない歌川選手。緊張の為に動かないのか。どうにか３回まではうまくごまかしたが、オリバレスは攻撃の圧力を強める。
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一時はカムバック不能とまでいわれたこともあるオリバレスだが、この日はベストコンディションのようだ。得意の左パンチがストレート、フック、アッパーと変化をつけ連続で放たれる。４回から東洋王者の足は完全に止まった。
メキシカン特有のボディブローが歌川選手のワキ腹を襲う。重そうなパンチだ。そして７回が始まる。動けない歌川選手をオリバレスの左が襲う。左フックでついにダウン。立ち上がるも、”ミスターKO"の詰めは容赦ない。再びキャンバスへ落ちる歌川選手。
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ここもよく立ち上がった歌川選手だったが、すぐにオリバレスの強打につかまり万事休す。マットに横たわったままの歌川選手を尻目に、大喜びのオリバレス陣営。パワーがテクニックを粉砕した。
２階級制覇に成功するオリバレスだが、初防衛戦でアルゲリョの左フックに沈む。その後、ボビー・チャコン（米）を２回で倒しWBC王座を手に入れたのは脅威だった、しかし、このタイトルも３ヶ月天下でデビット・コティ（ガーナ）に明け渡す。
さて、長谷川ｖｓブルゴスの王座決定戦。初めてのフェザー級長谷川選手。常識的には大きな不安が付きまとう。しかし、「ロハスよりはいいんじゃない」という声も聞こえてくる。再起→即世界戦。大きな勝負ですね。
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