初戦に最高の逆転劇で、ムードは上げ潮。

次戦でベスト4をかけて当たるチームの

試合をみんなで観戦しました。


次の相手は、新チーム結成後、いまだに

負けのないチームです。


一試合平均7得点以上、2失点以下という

数字は伊達ではありません。


私たちが観戦した初戦も、相手が同じ県大会へ

出場しているチームとは思えないバッティング

で、11-0の5回コールド勝ち。


監督・コーチたちの顔には、すでに諦めムード

が漂っています。


が、私は違いました。相手チームは、全員が

同じ打ち方をしている。


ということは、弱点も全員同じ。ウィークポイント

さえつかんでしまえば、かなりの確率で抑えられる

自信がありました。


少年野球は、アウトコース寄りの低目でカウントを

整えていくのが鉄則になっていますが、そのチームは

全員が大人用複合バットを使用し、アウトコースを

真ん中のボールのような感覚で、踏み込んで打って

いたのです。


アウトコース狙いで引っ張るわけですから、必然的に

ドアスイングになる。ドアスイングだと、インコース

に投げられるとファールゾーンにしか飛ばない。


そこで、息子とバッテリーを呼んで、サウスポーの

クロスファイアでカウントを稼ぎ、勝負球は外の

緩いボール、という攻め方を授けました。



今までそんな攻め方をしてきたチームはいなかった

ようで、相手は相当面喰っていました。四球や

もったいないバッテリーミスで4点は取られましたが、

まともに打たれたのは、インコースを狙ったボールが

甘く入って3塁線を抜かれた2ラン1本だけ。


こちらは1回裏にスクイズで先制、5回裏に四球に

長男の2ベース、4番のセンター前タイムリーで

4対3で終盤へ。


しかししかし、さあ、このオモテを3人で抑えて

追いつくぞ!とチームが勢いづいているところで、

監督はなぜか好投のサウスポーをマウンドから

おろしてしまったのです。


しかも、変わったピッチャーは相手の弱点を

知りません。


自チームだけでなく、相手チームも周りの観客も

え??と思ってしまった継投で、この回5失点。


最終回に、長男は意地のライト線2塁打を放つも、

反撃およばず、9-3で試合終了。全国への夢は

この瞬間に潰えました。


今まで負けても淡々としていた長男の目に、

悔し涙が光っていました。初めて見ました。


保護者へのキャプテン、副キャプテンの挨拶の

時も、涙で言葉にならないシーンも。


あのまま続投なら、無敗チームに最初に土を

つける大金星になっていたかもしれないな…


結果は神様にしか分かりませんが、相手の

無敗チームは、準決勝で同じサウスポーに、

うちがしたのと同じ攻め方をされて、敗れました。

土をつけたチームは、試合をみていて「これだ!」

とほくそ笑んだことは、想像に難くありません。


県大会2試合、5打数3安打2打点、送りバント2。

ヒットはすべて2塁打でした。


数字だけ見ると平凡かもしれませんが、

ひとつひとつの打席に、これまでにない

息子の本気が詰まっていたように思います。


全国大会へはいけませんでしたが、そこを

目指して努力することの尊さを私たち親子は

学ばせてもらいました。


全国大会へ行ったのは、練習試合で1-0で

勝ったことのあるチームでした。


強いチームが勝つのではなく、勝ったチームが

強い。まだまだ息子にも、チームにも伸び代が

あると感じましたし、あと2つ残っている県大会

にも必ず出て、今日のリベンジを果たしてほしい

と思います。