昨日、高校時代の部活の先輩と本当に

久しぶりに飲む機会がありました。


10年ぶりくらいにお会いした先輩もいて、

近況報告に花が咲きました。


実は、これまでこの類の飲み会はことごとく断って来ていました。


理由は、高校時代の上下関係が大嫌いだったことと、

高校時代にやっていた空手そのものが大嫌いだったからです。


どうせ飲み会にいっても、下らない昔話をして、

先輩が威張り散らして、面白くもなんとも無いと

勝手に思い込んでいました。


私がちょうど高校3年生の4月、留学から帰国して

日本での学校生活を送ろうとしていた頃、部活に

新しい顧問の先生が来ました。


高校時代はインターハイに出場し、大学時代も主将として

インカレで全国の上位に入られた経験をお持ちの先生は、

部活を強くしようと意気揚々。


私は、というと、せっかくカナダで開花しつつあった野球が

できないことに悶々とした日々を送っておりました。


そもそも、高校に入学した当初から、親と先生との間で空手部に

入ることを半ば決められていたようなところもあり、毎日毎日

部活を辞めることばかり考えていました。


痛いところを探しては接骨院に通うふりをしてバッティングセンター

で打ち込み、不良と喧嘩して帰ってくるという荒んだ日々でした。



4月当初、先生は部員のことを知ろうと、最初に体力測定とアンケート

調査をなさいました。


その当時、カナダで鍛えまくっていた私の体力は絶頂期だった

こともあり、背筋力、握力、垂直飛び、ベンチプレスなどで

学校内の最高記録を出していました。


先生は目をかけて下さろうとしていたのでしょうが、空手が

とにかく大嫌いだった私は、アンケートにあろうことか、

今年の目標の欄に

「さっさと引退したい」

と書いて、先生に提出したのです。とんでもない生徒ですね(苦笑)



その後、先生は様々な形で私のやる気を出そうとアプローチを

してくれたのですが、当時の私には、それはうっとうしいおせっかい

にしか感じませんでした。


そのアンケート用紙を、先生はずっととっておいてくださり、

私が就職して先生と同じ職場で働くようになってから12年

たった昨日、そっとそれを返してくださったのです。



「お前と出会って大切なことを学ばせてもらった。
 
 いくら才能があってもまず空手を好きになり、

 道場に行きたいという気持ちを作らないと、力が

 発揮されないと言うこと。最近はそれを意識して指導する
 
 ようにしてるんだ。お前には感謝してるよ」



昔の過ちをあばかれて、嫌味のひとつくらい言われるのか

と思っていましたが、恥ずかしいやら、感激するやら。


完全に私の負けでした。


おそらく、人生において空手道着を着ることは、もう

二度と無いでしょうし、やりたいとも思いませんが、

このような恩師とのご縁を頂いたことだけでも、

空手をやっていた意味があったのかも知れません。


私は、このような自分の経験上、自分の子供に親からの

押し付けでスポーツをさせることは絶対にしないと

心に決めています。


先生、その節は本当にご迷惑をお掛けしてすみませんでした。