受験指導をしていて感じることは、


「何のために進学するのか」


という問いに対して、きちんと自分が

納得する答えを出せる生徒が少ないことです。


ただ、みんなが行くから、とか、大学に

行かないと就職に不利だから、と言う理由で

無理やり自分を納得させている生徒が多い。


自分がやりたいことが決まっていない生徒は、

自分探しに大学に行く、という生徒さえいます。




進路指導をする立場の人間は、


「君は何にむいているのかな?」


「大学で何を勉強したいの?」


「将来どんな職業につきたいの?」


というアプローチしかしません。



この方法だと、大学で何を勉強したいのかが分からな

かったり、将来どんな職業に就きたいのかが見えていない

生徒の指導は、「よく考えてごらん」と後回しになって

しまうことが多くなります。


そこで、何をしたいか良く分からないけども、大学には

行きたいと思っている生徒にも通じるように、昨日は

こんなアプローチをしてみました。



世の中が、君たちに求めているのは、大学で何を勉強して

きたか?ということではない。


それよりも、大学でどんな人間になったか? 

大学生活を通して自分はどんな人間になったのか? 

ということのほうが、社会にでてからは大切である。


ずばり、大学でどんな人間になったかで、職が決まるんだよ。


仕事に就けば、どんな仕事も、人の役に立つこと

をして、その結果としてお給料を頂けるのである。


だから、大学では、「何を勉強するか」ということも

もちろん大事だが、幅広い人間関係を通して自分を磨き、

大学時代にしか出来ない様々な経験を通して人の

ために進んで汗を流せる人間になることがまず

社会に出て働くための準備ではないかと思う。


まず人の役に立てないと給料がもらえない仕組みに

なっている世の中だから、人のために進んで汗の

かける人間でなければ、どんな仕事についても

仕事のやりがいなんて出てこないよ。




ざっと要約すると、こんな感じです。


話が終わったあと、生徒からは様々な感想が

寄せられました。


「いままで大学に入って何をするか、を基準に

 どういう大学生活を送ろうか考えてきたが、

 大学に入ってどういう人間になるのか?

 という視点はすごく新鮮で、大事なことだと

 思えた。」



「今やりたいことがわからなくても、自分が

 1番人の役に立てることは何かを基準に

 大学生活を送れば、自分のやりたい仕事が

 見つかるような気がする」


「進学や将来のことについて、もう一度

 考えるきっかけになった」


「自分を生かすのが仕事なのではなく、

 人に生かしてもらって初めて仕事が

 できるのだということがわかった」


「勉強だけしていてもだめで、勉強した事を

 どうやって役立てられる人間になるかが大事」



おおむね、好意的に生徒たちは捉えてくれたようです。


実は、これは私の18歳から32歳までの14年間を振り返って

みての、正直な感想なのです。


教師になってみると、自分の勉強してきたことが

全く役に立ちませんでした。


求められているのは、


「こいつはどんな先生なんだろう?」


ということだけなのでした。


私の場合、


生徒の役に立つ= 教科指導・部活指導を通して喜んでもらう


ことなので、まさに仕事を通して自分を磨いて

もらっている最中なのです。


これが真実かどうかは分かりませんが、

だれもこんな視点で進路指導をしていない

うえ、私の実感から生まれた正直な感想だった

ので、少し生徒たちの心に触れてくれたようでした。


どんな仕事でも、その職を通して人の役に立てる

人間になるよう自分磨きをすること。


これからも生徒たちに伝えていこうと思います。