去年の練習の中で、意外に生徒に好評で
効果も高かったのがソフトボールを使った
練習でした。

ソフトボールを硬式バットで打つのです。

まず、ソフトボールはしっかり下半身を
使って打たないと飛びません。 

それを、大体ネットから40mくらいのところから
ネットに向かって打ちます。

ネットにダイレクトで当ったらホームランと
決めて、ホームラン競争をするのです。

サッカーボールを打たせたり、色々しましたが
このホームラン競争が一番盛り上がりました。

おととしの3年生は、ひと冬越えてネットに
バンバンダイレクトで打ち込めるようになる
くらいまでパワーがつきました。

去年の3年生たちは、そこまでのパワーは
つきませんでしたが、強いライナーが打てる
ようになっていました。

それに加え、ソフトボールの試合も取り入れました。

これがなかなか奥が深いのです。

私はただ生徒達に遊び感覚で試合をさせて
いただけでしたが、遊びの中にしっかり
目的を持った練習メニューとしてソフトボール
を取り入れておられる例が

我武者羅さんのブログ に紹介されています。





以下、転載です。

「まず、ソフトボールは下半身がドッシリして振らないと飛ばない。
それから普通に打てば飛びすぎるので、逆打ち(右打者なら左)で行う。
逆振りをさせることで腰への負担も変わってくる。
逆の筋肉も鍛えられる。
飛ばないと面白くないから、しっかりフルスイングするようになる。
硬式バットでもしかり。
何より、自分はこっちだけってより、両方打てた方がいいに決まっとるやろ…」

続けて、
「キャプテンを4人決めて、じゃんけんでドラフトを行う。
自分達で決めたチームだから文句は言われへんやろ。
チームのサインや、作戦も全てキャプテンを中心に考えていけば野球を学んでいける。」


ソフトボール大会は、実戦慣れ、ゲーム慣れするために、スピーディーで、非常にいい野球型スポーツ。


「そのままやっても面白くないんで、イニング事にいろんな状況を与えて、さらに考えるところを設定してやる。


1回 ランナーなしから。 2回 走者1塁から。
3回 走者1塁2塁から。 4回 走者2塁から。
5回 走者1塁3塁から。 6回 満塁から。
7回 満塁から。


このような場面設定をすることによって、選手達同士で野球の攻め方を考え、ディフェンスのしのぎ方を覚えていく訳です。


そして負けたチームには、ベーランなどのペナルティーを課す。


しんどいだけではなく、野球の基本である「遊び」を取り入れながら「アメとムチ」を使い分けておられました。


以上、転載終り




これは、私も見学に行かせていただいた
高砂市立松陽中の故中上雅文先生が
生前に我武者羅さんにお話されたこと
だそうです。

遊びの一環としてのソフトボールを、ここまで
意義深い、目的意識を持った「練習」にできる
ことに、ただ、ただ感動させられました。

冬の練習というのはどちらかといえば
苦しい、辛い、単調なものが多いですよね。

そこをどう工夫して、生徒のモチベーションの
高い状態で練習させて上げられるかが指導者の
腕の見せ所になるわけですが、こういうかたちで
楽しみながら飛ばす力も戦術眼もみにつけられる、
一石三鳥くらいの工夫をしておられる方が、
まだまだ全国にはたくさんいらっしゃるのでしょう。

次にチームを持った時には、是非この練習は
取り入れたいですね。 できれば近隣の中学校を
巻き込んでやりたいです。

私もまだまだこれからです。 勉強、勉強!