今日は朝から奈良県に、野球の勉強に

行ってきました。


愛知交歓会で再開した恩師のO先生が、


「うちのチームを見に来ませんか?」と誘って

くださったので、これは何か新しい発見があるに

違いない、と予定を急遽調整して奈良に向かいました。


三重県松阪市の田舎を7時半に出発し、

高見山を越えて奈良県に向かいましたが、道が

あまりに順調で信号にもほとんどひっかからなかったため、

2時間弱で、ナビの到着予定時刻より1時間も早くついて

しまいました。


そんなこんなで時間がありましたので、昨年オーダー

グラブを作っていただいたアサダスポーツさんを実際に

見に行ってきました! 



臥薪嘗胆(がしんしょうたん)


O先生の学校からは2、3キロしか離れていない、

本当に小さな町工場でした。 ここで職人さんが

手作りしてくださっていたのか、と思うとますます

グラブに愛着が出てきました。


そして、11時の練習開始の10分前に学校到着。



通常は、休みに入ると午前中に宿題をさせて、

午後から練習をなさっているそうです。 


学習指導も徹底されていますね。 


早速見習わなければなりません。



11時から練習開始。


グラウンドに入ってきた生徒さんたちの様子を

見ていて、まず感じたことは、無駄な動きが

一切なく、どの子も前向きに一所懸命練習

していること。


彼らの目からその様子がにじみ出て、

こちらに伝わっていきます。


O先生も、2年前にチームを見せて頂いた時

とは、随分生徒さんへの接し方を変えておら

れたようで、練習中に怒鳴ったり、怒ったり

される場面は一度もありませんでした。


着任されて、わずか8ヶ月で、ここまで

自分たちで考えて、いきいきと動ける

チームがつくれること。


改めて先生のすごさ、魅力を再発見できた

思いがしました。


先生の口から何度もでてきたこと、そして

私がなるほど、と納得してしまったこと。


それは、



「教えたらあかんのですよ」



という言葉です。



T中学校の練習は、指導者がある程度の

方向性を示した後は生徒たちが自分たちで考えて、

練習して、体得していくものがほとんどでした。


基本は正しい動きを徹底して反復する。


感覚を必要とするものは、なるべく自分たちで

考えて練習させ、自分でその感覚を手に入れる

ことを大事にしておられる。


先生が練習の手を休めて、技術指導をされた

のは、5時間の練習の中で1度だけでした。


そのかわり、技術についてあれこれ言うエネルギーを

練習の間に本当に生徒のことをよく見ることに向けて

おられます。


ピンポイントで、的確な声を生徒にかけるのです。





生徒たちが


「自分でうまくなろう、自分で何かつかんでやろう」


という気持ちになること。


そういう気持ちになるように、練習メニューや

声のかけ方を工夫すること。




新しい練習法よりも、何よりも、今回はO先生が

生徒をやる気にさせるためにされていた声かけ

や、グラウンド内外でのあらゆる工夫が一番

勉強になりました。


今日の午後からの練習だけでも、目に見えてうまく

なった生徒さんたちを何人も挙げることができます。


それくらい、やる気になった中学生は自分で考えて

伸びていくのです。


それに加えて特筆すべきことが3つありました。


・ 5時間の練習中で、だれた様子が一度も

  なかったこと。 私語は全くなし。


・ 休憩がお昼を食べる休憩を除けば一度しか

  なかったのに、生徒たちの集中力が途切れ

  なかったこと。


・ その休憩時間でさえも、生徒たちが野球に

  関係のある遊びをしながら休んでいたこと。



自分も、次はこんなチームが作りたい。


そう思える、先生も生徒も生き生きしている

中学生らしい好チームでした。




そして、練習の最後にすばらしい感動に

私は包まれました。


先生が、部員30数名のひとりひとりと

握手をして、全員に一言声をかけられて

から生徒たちを家路に送り出されたのです。



そこに、先生がこのようなチームが作れる

答えが凝縮されているような思いがしました。



一人ひとりを良く見ている先生。


自分が見て頂いていることをしっかりと

実感し、ニコニコして帰っていく生徒たち。



先生と生徒の間の強い信頼関係が、生徒の

やる気を生み出す素だったのです。


おそらくO先生は、チームを指導なさる

立場を離れておられた昨年の1年間で、

様々なことを勉強されて、それをしっかり

今年のチームに還元された。


「チームを見に来ませんか?」


と私に声をかけてくださったのは、きっと

練習法を教えようと呼んで下さったのではなく、


どんなときでも前を向いて進んでいく

ことの大切さを伝えようと呼んで下さった

のではないでしょうか。


3年前に、駆け出しの指導者として訳も

わからずに先生のところへ飛び込んでいった

私に、今回もこうして温かく前を向けと言って下さった。


O先生、本当に、ありがとうございました。


野球の恩師として、これからもよろしく

お願いいたします。