エニタイムフィットネス 2024年3月期決算発表
2024年5月14日(火)
こんにちは。
ウェルネスビズの田村真二です。
「エニタイムフィットネス」を全国展開する株式会社Fast Fitness Japan(以下、当社)は5月14日、2024年3月期決算(2023年4月1日から2024年3月31日まで)を発表しました。その内容の要約をお知らせします(当社2024年3月期決算短信より一部抜粋)。
【増収/増益】
売上高 158億25百万円(前年同期比7.0%増/前年同期差4億95百万円増)
営業利益 35億4百万円(同4.2%/同差1億40百万円増)
経常利益 36億35百万円(同6.9%/同差2億33百万円増)
純利益 21億23百万円(同10.9%/同差2億9百万円増)
全体概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、コロナ禍からの行動制限が解除されたことにより人流の回復と雇用や所得環境の改善による個人消費の持ち直しやインバウンド需要等、持ち直しの動きが見られました。
一方で、世界的なエネルギー価格の高騰や円安進行による物価上昇等により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属するフィットネスジム業界におきましては、厚生労働省による週2~3日の筋肉トレーニングの推奨や、コロナ禍を経て人々の価値観やライフスタイルの変化による健康需要の高まりと参入障壁の低さから、トレーニング施設の需要は増加傾向が続いております。
一方、24時間マシン特化型のフィットネスジムは店舗数の増加とともに「価値訴求型」と「価格訴求型」の店舗モデルに二極化が進んでおり、業績不振や小規模事業者による倒産件数の増加等の報道から窺われるように、今後、価格競争を要因とする淘汰や業界再編の機運が高まってい るものと予想されます。
当社グループは、『ヘルシアプレイスをすべての人々へ!』を企業理念として掲げ、24時間マシン特化型ジムの 日本におけるパイオニアであるエニタイムフィットネスの運営を通じて「誰もが健康的に暮らせる、心豊かな社会」を実現することを目指し事業に取り込んでおります。
店舗数・会員数
そのような中、2024年3月末現在の当社グループが運営する日本におけるエニタイムフィットネスの店舗数は 1,134店舗(前年同月末比66店舗増)、会員数は84.0万人(前年同月末比10.0万人増)となりました。
特に会員数においては、2023年12月~2024年1月にかけて実施したブランド認知と新規入会獲得を目的とした全国規模のプロモーションが奏功し、2023年12月、2024年1月の各月の新規入会者がそれぞれ前年同月比約7,000人増と伸長し、店舗当たり会員数も741名(前年同月末比は693名/6.9%増加)となりました。
全国47都道府県に拡がる1,100店舗超の店舗網と84万人超の会員基盤を活用し、「価値訴求」の強化に繋がる会員様の志向や嗜好によって選択いただける商品・サ ービスのサブスク型でのご提供の強化や、物販やEコマース等の早期事業化を目指した取り組みを推進してまいりました。
2024年3月末時点の店舗数及び会員数は以下のとおりです。
経営成績
以上の結果、当連結会計年度の売上高は15,825百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益は3,504百万円(同 4.2%増)、経常利益は3,635百万円(同6.9%増)となりました。
また、業績改善までの期間の長期化が見込まれる16店舗に関する減損損失346百万円を計上したこと等により、特別損失436百万円を計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は2,123百万円(同10.9%増)となりました。
今後の見通し
当社グループが属するフィットネス業界では、今後におきましても健康志向の高まりなどトレーニングの機会へのニーズは増加していくものと期待しております。
特に、24時間マシン特化型のフィットネスジムは、当社が運営するエニタイムフィットネスを含む「価値訴求型」と低価格帯を中心とした「価格訴求型」の店舗モデルに二極化が進んでいくことが見込まれます。
中期経営計画のローリング
2024年3月期は、中期経営計画(2024年3月期~2026年3月期)の初年度ではありましたが、計画を上回り過去最高の売上158億円、営業利益35億円となりました。
これにより2025年3月期を含む3カ年につきましては、計画数値の見直しを行い、2024年5月14日公表の中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を策定いたしました。
本中期計画に掲げる基本方針、成長戦略のもと中核事業である国内エニタイムフィットネス事業に加え、新たな成長連略の開拓として海外のエニタイムフィットネス事業並びに新ブランド「the bar method」の運営を着実に遂行することで計画の達成を目指してまいります。
≪基本方針≫
中期経営計画期間3カ年(2025年3月期~2027年3月期)は、更なる成長のための地固めの期間と位置づけ、定性目標として『新たな成長ステージへの変革』に取り組み、中核事業の強みの最大化及び新たな成長領域への事業成長投資を積極的に行うことで、業容の拡大と収益力の増強を目指します。
≪基本戦略≫
① 国内エニタイムフィットネス事業の更なる規模拡大
② エニタイムフィットネスの店舗・会員基盤を活かした国内事業の収益基盤拡充(新たな付加価値創出)
③ 新たな成長領域の開拓及び収益基盤確立
④ ESG経営の推進
⑤ M&A、アライアンスの活用
2025年3月期 通期業績につきましては、次のとおり予定しております。
[田村コメント]
当社の24年3月期の営業利益、経常利益、純利益は、フィットネス業界でトップ水準を維持しています。なお、25年3月期の売上高は18.8~23.2%増の見込みですが、新規事業などの成長投資のための経費等が増加することにより、営業利益、経常利益、純利益のすべてで減益の見通しとなっています。
それでは次号をお楽しみに!