仕事の合間の「2分の散歩」の利点 |  ☆サクセスby田村真二

仕事の合間の「2分の散歩」の利点

 

 

 

こんにちは。田村真二です。

 

 

いいニュースがあります。

 

 

ああなたも聞いたことがあると思いますが、集中して仕事や運動をした後に散歩や短い休憩を入れて緩急のリズムをつけると、最高のパフォーマンスを維持できるというものです。

 

 

スタンフォード大学の研究者たちが、短い散歩休憩がもたらす効果を検証しました。実験の名は「アイデアは脚から生まれる。散歩は創造力を活性化させるか」。

 

 

彼らは被験者を3つのグループに分けました。第1グループは屋外を散歩。第2グループには屋内を歩きまわる。第3グループは机にとどまる。

 

 

そして、被験者たちの創造力を評価しました。研究者たちが日用品をあげて、それぞれのグループの被験者たちにその日用品のちょっと変わった使い方をたくさんあげてもらい、そのアイデアを評価したのです。

 

 

例えば、車のタイヤなら、浮き輪にする、バスケットボールのゴールにする、ぶらんこにするなどのアイデアがあります(これは創造力を測るためによく用いられる「代用案発想テスト」と呼ばれるものです)。

 

 

その結果、屋外で6分散歩をしたグループは、机から離れなかったグループと比べて、創造力が60%以上向上したと言います。

 

 

一番効果が高かったのは第1グループでしたが、屋内を歩きまわった第2グループも、おもしろいアイデアを出す割合が第3グループよりも40%も高かったそうです。

 

 

つまり、たとえ外を散歩できなくても、オフィス内を数回歩きまわったり、ルームランナーで歩いたりするだけでも、かなりの効果が期待できるということです。

 

 

そういえば、今年3月に台湾で開催されたフィットネスショウ「Taispo2018」では、いくつかの展示ブースで下の写真のような「オフィスでフィットネス」提案を見かけました。

 

 

 

 

 

 

散歩中は、思考を司る脳の一領域が散歩行為に向けられます。そのため、意識がやや散漫になります。おかげで散歩中は創造性を生み出すエンジン、つまり「無意識」にアクセスしやすくなります。

 

 

ダンスやウエイトリフティングなどの高い集中力が求められる活動よりも、散歩のほうが創造性を育みやすいのはそのためです。

 

 

ちょっとした散歩でも瞬時に無意識にアクセスでき、創造的な洞察力が刺激されて、行き詰った状態を打破しやすくなります(会議中に行き詰ったとき、席を立ちトイレに行って帰るちょっとした散歩でさえ、アイデアがひらめくことがある理由はこれです)。

 

 

もちろん散歩は、健康のためにも良いことは明白です。最新の研究によると、1時間おきに(たった)2分歩くだけで、座りっぱなしの弊害から体を守れると言います。また、短い散歩をすると早死にするリスクが33%減少するとの調査結果もあります。

 

 

「2分の散歩」が脳を刺激し、寿命をも伸ばすのですから、仕事や運動の合間にはスマホでSNSを閲覧するよりも、散歩をしたほうが脳にも体にもずっといいということです。

 

 

今日のブログは、マッキンゼーの元コンサルタントのブラッド・スタルバークと、世界トップクラスのスポーツコーチとして活躍中のスティーブ・マグネスの共著『PEAK 最強の成長術』(ダイヤモンド社)からの学びを記載しています。

 

 

本書を読みと、最高のパフォーマンスを発揮するには、「負荷+休息」を意図的に繰り返すことがいかに大切かがわかります。いつも「頑張っている人」には、特にお勧めしたい一冊です。

 

 

 

 

 

それでは次号をお楽しみに!

 

田村真二