ホームページが完成しウェブにアップをすると結構な反響があった。
メールと電話による問い合わせや、ストーカー被害者からの相談が一日に60件ぐらいも入ってきたのだ。
その頃はほとんどの対応を私一人でしていた為、一人では手がまわらない日もあった。
問い合わせの中でも一番早かったのは、マスコミ関係者の取材だった。
ストーカー事案をドキュメンタリーで密着し解決するまでの経過を撮影し、テレビ番組として放送したいとの要請であった。
これは格好の宣伝になると思い二つ返事で承諾したものの、正式な依頼もまだなく、いい結果を出せるのかまだ自信も無かったことを記憶している。
まもなくして大阪の一部上場企業に勤める独身男性からの相談を受け、依頼を受ける事になった。
その男性には同期入社をした婚約者がいたが、婚約者の束縛に堪えきれなくなって別れたいのだが相手方が了承してくれない、といった案件だった。
部署こそは違うものの同じ会社である事や、何より8年もの間付合っていた経緯がある為に解決も困難が予想された。
相手方に連絡を取ると両親も含めて話し合いたいとの事だったので、私達は対象者の自宅に訪問することにした。
私達は相談の結果この日はクライアントを対象者の所へは連れて行かない事にした。
対象者の自宅に着くと対象者の両親が私達を迎え入れてくれたが、対象者本人は自宅2階の自室にいるとの事だった。
まずは対象者の両親と今後の事について話し合う事になったのだが、両親は別れる事は残念な事だが、お互いの将来の為にはやむを得ない事だ、といった見解だった。
そして両親が対象者を2階の自室から呼んでくる事になった。