高市首相が米国連邦議会で働いていたときの肩書呼称問題について新しい資料が見つかったので紹介します。

 

毎日新聞奈良面(奈良版)に1989年7月4日に掲載された「やまとの熱い夏 ’89参院選への注文(1)」という記事です(*1)。

 

参院選連載企画第1回のインタビューに高市早苗さんが登場しています。見出しの肩書は「前米国連邦議会特別研究員」。略歴欄には「国会特別研究員を務めた」とあります。

 

高市首相が米国連邦議会に勤務していたときのCongressional Fellowという肩書は、最初の著書(1989年11月)の表紙、略歴欄では「米国連邦議会立法調査官」、本文では「議会特別研究員として、コングレッショナル・フェローという身分の立法調査官」、2冊目の著書(1990年2月)では「立法調査官」と「Congressional Fellow(国会特別研究員)」が混在、以後の著書では「米国連邦議会立法調査官」が使われているという話です。(*2)

 

高市首相は総務大臣だった2016年の記者会見で、「Congressional Fellowを立法調査官と訳すのは違和感がある」と聞かれ、最初の著書を出版するときに、出版社から「コングレッショナル・フェローではわからない」と言われたので、識者2人に尋ねたところ、2人が相談して意訳として「米国連邦議会立法調査官」を考えてくれたと答弁しています。(*3)

 

最初の著書、2冊目の著書で「特別研究員」という訳が使われているので、この弁明はもともと成り立たないのですが、最初の著書の出版よりも前の毎日新聞の記事で「前米国連邦議会特別研究員」というわかりやすい肩書を使っていたことで、「出版社からコングレッショナル・フェローがわからない」と言われたとか、識者2人が意訳を考えてくれたという弁明の信憑性がなくなりました。

 

過去の発言の矛盾を指摘されて、矛盾した言い訳をしたということではないでしょうか。

 

*1

毎日新聞奈良版の記事の閲覧方法

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(日付)1989年7月4日

(見出し)「やまとの熱い夏 ’89参院選への注文(1)」「前米国連邦議会特別研究員 高市早苗さん」「改革への姿勢を示せ 理念なき政治と決別」

 

*2

PRESIDENT Online 2025/10/20 17:00

柴田優呼(アカデミック・ジャーナリスト)「サッチャー、安倍元首相だけではない…高市早苗氏が「虎の威を借る」ように20代から使った謎の肩書きの正体 初の著書の表紙は「米国連邦議会立法調査官」、中身は「特別研究員」」

 

*3

総務省 高市総務大臣閣議後記者会見の概要 平成28年4月22日

https://www.soumu.go.jp/menu_news/kaiken/01koho01_02000485.html