FIS(国際スキー・スノーボード連盟、フィス)の公式サイトで、FISの公認大会に出場するために競技者登録をしている選手の成績を見ることができます。FISの公認大会というのは、オリンピック、世界選手権、ワールドカップ、アジアカップなどの大陸別大会(コンチネンタルカップ)、全日本選手権など各国選手権、各国で開催される上位大会の一部です。

 

 FIS公認大会に出場した選手には各大会の順位に応じてポイントが与えられます。上位の大会で上位になるほどたくさんのポイントが付きます。FISの公式サイトで[FREESTYLE & FREESKI]→[MOGULS & AERIALS]→[Athletes]を見ると、選手の検索画面が出てきます。

https://www.fis-ski.com/DB/freestyle-freeski/biographies.html

 

 そこで[Last name]に[sasaki]、[First name]に[taizo]と入力すると、下にぼくの名前が出てきます。

 

 左端の[Status]が[Active]になっているのは、今シーズンもFISの競技者登録をしていることを示しています。かつては登録していたけれども今シーズンは登録していない元選手の[Status]は空欄になっています(過去のFIS公認大会の成績は見ることができます)。

 

 ぼくの名前が表示されている行をクリックすると、ぼくの成績や順位を見ることができます。まず[Results]を見てみます。3大会が表示されます。

 

 一番下にある[19-02-2012 Hakuba]は、長野県白馬村のHakuba47で開催されたSAJ(全日本スキー連盟)公認A級大会です。当時のぼくの実力ではA級大会に出場することはできなかったのですが、主催の埼玉県スキー連盟のフリースタイル部でモーグルの振興に尽力された野口寛治(ひろはる)さん(2018年死去)が、ぼくのがんばりを見て、主催団体の推薦枠で出場してもいいと言ってくれたので出場申し込みをしました。

 

 その行をクリックすると、大会のリザルトが表示されます。ぼくは一番下の[Did Not Start]に載っています。DNS(不出場)ですね。あいにく、母が心筋梗塞で入院したため欠場しました。このとき、現在、モーグルのワールドカップランキング1位の堀島行真選手のお母さんが、高校の同級生だったぼくの名前がエントリーリストに載っているのを見て、高校卒業以来、一度も会ったことがないぼくがモーグルをしていることを知ることになりました。

 

 その堀島行真選手は[Did Not Finish]の欄に名前があります。DNF(途中棄権、不完走)です。昔は攻めて失敗することがよくあったようです。優勝は今、ハチ北高原スキー場のモーグルコースを管理している加藤大輔さんでした。

 

 下から2番目の大会は[12-04-2014 Nanto]。富山県南砺市のたいらスキー場で開かれた大会です。SAJ公認A級大会ですが、B級大会も同時にFIS公認大会として開催されました。

 

 この大会はDNF(途中棄権)。第1エアの着地後、前のめりになって転倒し、足首を捻挫しました。傷害保険の請求をするのに必要な事故証明書に、大会の技術代表だった村山英明さん(新潟県松之山温泉スキー場支配人)にサインしていただきました。この大会の優勝は堀島行真選手でした。

 

 そして一番上の行にあるのが、昨年4月9日に新潟県湯沢町のかぐらスキー場で開催されたスキークロスの全日本選手権。コンディション不良のため1人ずつ滑ってタイムを測る予選だけで終わりましたが、大会は成立し、ぼくは出走22人のうちコースアウトしてDNFとなった2人の上の20位でゴールイン。完走者では最下位でしたが、28.60点のFISポイントを獲得しました。

 

 現在のポイントランキングを見てみます。

 

 [FREE STYLE & FREE SKI]→[SKI CROSS]→[FIS Points]とクリックすると、フリースタイル競技のモーグル(MO)、エアリアル(AE)、スキークロス(SX)、ハーフパイプ(HP)、スロープスタイル(SS)、ビッグエア(BA)の各種目ごとに選手が保有しているポイントと順位が表示されます。


 

 2月1日までの最新のポイントリストで、SXのぼくの保有ポイントは17.16点で男子の265位です。SXのFISポイントを持っている男子選手は世界中で423人。その中にはずいぶん前のシーズンに獲得したポイントしかない選手もいるので、全員が現役選手というわけではありません。また、現役だけれども出場した大会でDNFになったりして、FISポイントがない選手もいると思います。SXのFISポイントでぼくは日本人選手の中では23人中21位ですが、世界にはぼくより下の選手が158人います。

 

 モーグル(MO)の男子でFISポイントを持っているのはスキークロスより少なくて404人。ぼくは残念ながらFISポイントがないので、ランク外で順位がありません。

 

 ポイントリストには選手の生年月日が記入されているので、選手の年齢を調べることができます。フリースタイル競技のモーグル、エアリアル、スキークロス、ハーフパイプ、スロープスタイル、ビッグエアの種目のどれかに出場する選手がフリースタイル競技の選手として登録しています。2月1日までの最新のポイントリストをエクセルファイルでダウンロードして、生年月日でソート(並び替え)してみました。

 最年長はオーストラリアの1947年生まれの女性、PLOVANIC Prueさん。FISポイントはどの種目にもありません。FIS公認でない大会に出場しているかどうかはわかりませんが、FI公認大会は1999年にオーストラリアのマウント・ブラーの大会のモーグルとデュアルモーグルに出場したのが最後です。ちなみにこの大会では、ぼくがこの年にカナダのウイスラー・ブラッコムで開かれたワールドモーグルキャンプで教えてもらったタミ・ブラッドリーさんが女子のモーグルで2位に入り、デュアルモーグルでは優勝しています。

 

 FISの男女を合わせたポイントリストの2番目の年長者が1957年生まれのぼくです。ぼくはスキークロスのFISポイントがあるので、FISのフリースタイル競技に登録していてFISポイントを持っている選手としては最年長です。FIS登録をしているスキークロス選手としても最年長だと思います。

 

 FISポイントリスト3番目の年長者は日本の1959年生まれの孫守広(まさひろ)さん。エアリアルのFISポイントが1.10あってエアリアルの男子で118位にランクされています。2021年に北海道美深町の美深スキー場で開かれたエアリアルの全日本選手権でトリプルダフィーとバックスクラッチャーコザックを決めて出走11人のうちの5位に入賞しています。

 

 1960年代生まれになると、日本国内の大会で上位に入る選手がたくさんいます。イランにはビッグエアに出場している1968年生まれの選手もいます。どんな技を繰り出しているのかはわかりませんが、2019年にイランのダルバンサル(スキー場)で開かれた大会で優勝していて、ビッグエアのポイントランキングで男子の632位につけています。

 

 SAJ(全日本スキー連盟)の2月1日までのポイントリストを見ると、孫さんはエアリアル(AE)の男子で7位です。孫さんはモーグルの大会にも出場していて、モーグル(MO)の男子で、ぼくが237位、孫さんは239位につけています。

 

 ぼくの今シーズン初戦は2月21日、22日の白馬八方尾根リーゼンスラローム大会。これはアルペン競技のハイレベルの大会ですが、FIS公認でもSAJ公認でもありません。

 

 モーグルの大会は続く23日、24日に白馬乗鞍スキー場で開かれるSAJ公認B級の2024森下仁丹大阪府はくのりモーグル大会を皮切りに3週連続で6レースが予定されています。

 

 スキークロスは新潟県かぐらスキー場で4月4日に全日本選手権、5日にFIS公認大会があります。

 

 モーグルのSAJポイント237位、スキークロスのFISポイント265位から少しでも順位を上げて今シーズンを終えたいものです。