今日はとうとう代休をとってしまいました。土日が出張でウォータージャンプに行けないからです。サマーシーズンの終わりの今ごろのウォータージャンプは、気温が下がってブラシが硬くなるのでスキーがよく走ります。しかも空いています。平日となればなおさらです。最高の練習条件ですね。
 「R(アール)を理解する」という言葉は、ちょうど2年前の2008年10月11日、"g"スケートパークのハーフパイプスクールを受講したとき、安床栄人プロのアシスタントとして初心者のぼくに基本を教えてくれた相原裕介プロ(当時中学2年)から聞きました。
 ハーフパイプは湾曲しています。その湾曲具合は回転半径(R)の長さによって決まります。完全な円であれば、回転半径は一定ですが、ハーフパイプの回転半径は一定ではなく、場所によってすべて異なります。ボトムは水平なので、回転半径は無限大です。そこから壁に近づいていくにしたがってだんだんと床が上がっていきます。回転半径がだんだん小さくなりますが、さらに壁を登っていくと、角度変化がゆるやかになりながら垂直に向かって近づいていきます。ここでは回転半径が大きくなっていきます。
 面に対して最も大きな力を加えることができるのは、垂直の方向です。面に対して加える力が最大となるとき、滑走速度に対して最大の加速度(力)を得ることができます。
 板に釘を打ちつけるとき、斜めから打ったのでは釘が倒れてしまってうまく打ち込むことができません。ハーフパイプの中では常に体を面に対して垂直に保たなければなりません。これが最も大きな力を加えることができる角度であり、最も体勢を安定させることができる角度なのです。
 回転半径が大きいところでは角度変化はゆるやかです。ボトムは水平なので、体は前にも後ろにも倒れないよう直立を保たなければなりません。カーブの回転半径が小さければ、体の角度は大きくなります。これが「R(回転半径)を理解する」ということです。
 モーグルのエアでも同じです。下り坂(アプローチ)では体を前傾して斜面に対して体が垂直になるようにし、登り坂(キッカー)では体を後傾してやはり斜面に対して体が垂直になるようにしなければなりません。
 これは技がアップライト(直立)系であれ、バックフリップなどのインバート(縦回転)系であれ、同じことです。アップライトとバックフリップで違うのは、アップライトの場合はキッカーで膝を曲げた屈身姿勢をとるのに対し、バックフリップやコークの場合には膝と腰を伸ばした伸身姿勢をとるということです。
 今日のウォータージャンプでは、アップライトのストレートジャンプで「Rを理解する」練習をしました。膝の角度、股関節の角度、腰(重心)の位置(ポジション)を変えて飛んでみて、体を斜面に対して垂直にするには、どのような姿勢をとるのが一番よいかを再確認しました。
 Rというのは本来、回転半径のことですが、その回転半径によって生み出される湾曲した斜面のことを言います。
 ジャンプのテイクオフで安定した姿勢を保ち、ジャンプの高さを出すためには、Rに対して体を垂直にすることのほかにもう一つ重要なことがあります。それはRに対してまんべんなく力を加えるということです。高さを出すためには、エア台の入り口からリップまで、Rをまんべんなく踏まなければなりません。エア台の最初から最後まで(1)Rに対して体を垂直にする(2)Rをまんべんなく踏み続ける、ということが、エアの成功のかぎです。
 今日はバックフリップも3本飛びましたが、(1)(2)ともできませんでした。特にリップに近いところで体を垂直に保つことができず、早がけになってしまいました。見ていて危ないと感じるほどの早がけではありませんが、空中にでるやいなや回転しているので、非常に小さなエアになってしまっています。
 Rを理解しているかどうかの一つの目安は、テイクオフのときの音です。雪のキッカーではわかりませんが、ウォータージャンプのキッカーでは、キッカーの回転半径とスキー回転半径が合っていないと、ゴーという大きな音がします。キッカーの回転半径とスキーの回転半径が一致しているとき、つまり、体がキッカーに対して垂直になっているときは、シャーという小さな音しかしません。
 「Rを理解する」。ある程度、慣れ(練習量)もあると思うので、音のしないバックフリップのテイクオフができるよう、練習していこうと思います。