こんにちは。
遺産トラブル相続サポートです。
少子高齢化と言われて久しい日本ですが、少子高齢化問題は相続の現場にも確実に押し寄せてきています。
婚姻率の低下、出生率の低下は相続の現場でも第三順位での相続を増やすことになります。
第三順位とは、子がいなく、親もいない場合に、亡くなった方の兄弟姉妹が相続人になることをいいます。
今回は、高齢者が亡くなった場合の相続トラブルについてお話しさせていただきます。
兄弟が認知症の場合
ご相談者は80歳を超えたご老人でした。
6人の兄弟のうち一番上のお姉様が亡くなられました。
亡くなったお姉様には子はなく、配偶者には先立たれていたそうです。
相続人は残りの5名の兄弟姉妹で財産を分けることになったようです。
しかし、ご相談者が80歳を超えたような高齢者ですので、兄弟姉妹もそれぞれ皆様お年を召されています。
そのような時に私たちが一番心配なのが相続人の意思能力です。
「ご兄弟の中で認知症の方はいらっしゃいますか?」
「姉二人が認知症で施設に入っている」
認知症の方がいる場合の相続手続き
意思能力がない場合には手続き自体を進めることはできません。
通常金融機関でも相続手続きには各人の署名及び実印等での捺印及び印鑑証明書の提出が求められます。
その中で意思能力がない人がいる場合には成年後見等の手続きが必要になってきます。
今回のケースでもどうやらお姉様2人が認知症であるということで、裁判所に成年後見等の申し立てをすることが必要となっりました。
そもそも意思能力がないと認められると、法律上の行為をすることができないことになります。
そして、法律上の代理人として成年後見人等が必要となってきます。
今回のケースでも相続人である相談者のお姉様2名に意思能力がありませんので、お姉様2名にそれぞれ成年後見人等を裁判所に選任してもらう必要があります。
成年後見人等の申し立てには費用と期間がかかります。
概ね成年後見人の申し立てをしてから成年後見人が選任されるまで、裁判所の混雑具合にもよりますが、おおむね3~6カ月ほどかかります。
相続税の申告期限が10カ月以内ですので、それまでに預貯金等を相続人に分配することを考えるとそれほど時間的にも余裕はありません。
費用については、司法書士などの専門家に依頼すると申立て書類作成でおおよそ15万円~20万円ほどかかります。
また、成年後見人等に専門家が就任した場合には月々2万円~3万円ほどのコストがご本人様(今回のケースでは認知症のお姉様)の財産から報酬として支払われます。
そして、ご本人様が亡くなられるまで成年後見人等がご本人様の財産管理を行っていくことになります。
このように、相続が発生したときに相続人が高齢者である場合には成年後見人等の準備が必要になるケースがこれからも増加していくことになるでしょう。
また成年後見人が選任されますと、本人に不利な遺産分割ができなくなります。
成年後見人は本人の財産を守るために選任されることになりますので、本人の相続分は少なくとも確保しなければならにように裁判所から監督を受けます。
今回のケースではご相談者様が不動産を一人で相続する予定でしたが、遺産が不動産しかない場合でだとそのような遺産分割協議を行うことができません。
少なくとも法定相続分の5分の1は遺産が分配されるように協議しなければなりません。
仮にほかに財産らしい財産はなく不動産を単独名義にするのであるならばご相談者様は不動産の価値の5分の1の金額を代償として認知症であるお姉さまお二人にわけるという代償分割という手法が必要となります。
このように遺産分割協議をする際に相続人の中に認知症の方がいらっしゃると相続手続きはスムーズにいきません。
今回のケースでは最終的にお姉さまにお二人に当初の予定通り成年後見人を家庭裁判所に選んでいただきました。
しかし、最終的な分割協議をする前に他のご兄弟もお亡くなりになられたりと、とにかくスムーズに手続きがおわらないという結果となりました。
高齢者が相続人となるケースは今後も増える傾向にあると思いますので、スムーズに相続手続きができるように準備をしましょう。



















