こんにちは。
遺産相続トラブル相続サポートです。
終活という言葉をメディアに取り上げられ、遺言の作成のご相談を受けることも私どもは増えました。
そして、遺言を作成しましょうと様々なウェブサイトや雑誌でも取り上げられています。
私どもも遺言を作成したいという遺言者のお気持ちはとても素晴らしいお気持ちでぜひとも遺言を遺していただきたいと思っています。
私どもは遺言を作成する際には公正証書での作成をお勧めしています。
確かに自筆証書で作成すれば費用はかかりません。公正証書作成を嫌がるご相談者の方の多くは費用がかかる点を嫌がっています。
しかし、公正証書での作成は以下の点で自筆証書にはない利点があります。
① 法律の専門家である公証人が作成するので遺言の形式に不備が起こらない
② 家庭裁判所での検認手続きが不要
③ 原本が公証人役場に保存されるので謄本の再発行が可能
④ 公証人が遺言者と面談時に意思能力の確認をする
意外と思われているかもしれませんが公正証書で作成する大きなメリットを私どもは④であると考えています。
④について非常に厳格に公証人は判断します。
今回は公正証書で遺言を作成しなかったために遺言者が死亡後に遺言が無効となったケースをお伝えします。
遺言が無効?
ご相談者は怒りと困惑で明らかに疲労の色が濃い状態で事務所にお越しになれました。
「父親が亡くなり、私が預かっていた遺言がありました。」
「家庭裁判所で検認の手続きをして私と兄が立ち会いました。」
「内容は私が思っていた通りに、父親の遺産はすべて私にわたすという内容でした」
「兄は遺産がもらえないことに憤慨しました。遺言は無効だと・・・・」
ご相談者のお兄様の主張は
「遺言を作った時点では父親は認知症だった」とのことでした。
認知症であると遺言する能力がないとみなされます。
ですので、遺言自体が無効になってしまいます。
ご相談者ご兄弟は結果として、裁判までもつれこみました。
そして、最終的に遺言は無効となりました。
なぜ遺言は無効となったのか??
ご相談者様のお兄様は遺言者である父親が入院していたお医者様より当時の診断書をとりよせ、医者の証言まで得たようでした。「判断能力がある状態ではなかった」との結論です。
遺言は無効となり、遺産分割協議についても、兄弟間でしこりが残る結果となりました。
無効となった遺言が遺すもの
遺言を作成することで兄弟間に新たないさかいを作る結果となるという悲しい事例でした。
遺言を作成する中でやはり一切遺産がもらえない子は不満に思います。
ただ、それでも遺したくないという遺言者の気持ちも考慮する必要があります。
せっかくでしたら、相続人皆様に笑顔で相続手続きを終えてほしいというのが私どもの願いです。
今回のケースでは防げる要因が二つあったと私どもは考えます。
一つは、お兄様のお気持ちにも考慮した遺言を作成すること。遺言になぜお兄様の取り分が少ないかなどの理由や、遺言者の気持ちなどを遺言書内に盛り込むことです。
付言事項と言われますが、この部分の書き方でお兄様のお気持ちを少しでも和らげることができたかもしれません。
二つ目は、やはり公正証書で作成することです。
上記でも述べました通り、公証人は公正証書を作成する際に必ず本人と面談をします。
その折に、遺言者の意思能力に問題があるとすると遺言を作成することはできなくなります。
公証人が遺言者の本人確認と意思確認をすることで遺言が無効となる可能性が大幅に減ります。結果として、後に裁判までもつれ込む可能性は大幅にさがります。
今回は遺言が無効となった哀しいケースについてお話しさせていただきました。
遺言は遺言者の最後の遺志です。
そして、遺言を中途半端な状態で残すことによって残されたご遺族様に禍根を残すような結果となることもあると重々ご承知の上作成していただくようにお願いいたします。
私どもは世の中から哀しい相続の争いをなくすために日々活動を行っています。
この記事をお読みになった皆様もくれぐれもお気を付けいただきたく思います。






