こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

 

昨今の投資ブームもあり、遺産の中に株や投資信託、外貨などをお持ちの方も増えています。投資は限られた富裕層の方々がするものではなく、今では資産形成として当たり前のように組み込まれています。

 

また、ネット証券など、本人が家族に知られずに資産運用をしている場合もあります。

 

今回は証券会社に資産を保有しているかどうかの調査方法、そして相続手続きについて解説いたします。

 

資産の調査

 

相続手続き、特に遺産分割鵜協議をする際に特に重要なことが2点あります。

一つは相続人の確定であり、もう一つは正確な遺産の把握です。

 

最近は、ネット銀行やネット証券も数多くあり、昔に比べて遺産の把握が難しくなってきています。

 

特に資産運用など家族に内緒でへそくりとして行っているケースもあり隠そうとしてなくても親族が把握していないケースもあります。

 

そのような際に重要なのが資産の調査です。

 

ネット証券ではない場合には証券会社から取引の報告書などが郵送されてきますので、遺産整理の際などに過去の郵送物も注意深く見るようにしましょう。

 

さらに、株式に関しては「証券保管振替機構」に「登録済加入者情報」の開示請求をすることで株式が保有されている口座のある金融機関(証券会社や信託銀行)を一括して調査できますので、気になる方は念のために行っておくことをお勧めします。

 

 

具体的手続き

 

株式などの有価証券や投資信託の保管先の証券会社がわかればまずは電話をしましょう。

その際に口座番号や住所や生年月日、死亡年月日などを伝える必要がありますので、口座番号がわかる取引報告書などを手元において電話をすることをお勧めします。

 

各証券会社により細かい点は異なりますがおおむね連絡をすると相続手続きについての書面を郵送してもらえます。

その際には死亡時点での残高証明の取得もしたい旨をお伝えしておきましょう。

残高証明請求書も一緒に送付してくれます。

 

残高証明を確認し遺産分割をするなら現在の評価額なども調べて参考にしましょう。

 

分割するにしても現金化するにしても引き継ぐ相続人はその証券会社に口座を開設する必要があります。

 

株や投資信託など常時価格が変動しているものですので、保有しておくことも視野に入れて手続きを行ったほうがいいでしょう。

 

代表相続人が口座を開設し、売却、現金化してそれを各相続人に分配することも可能です。

 

しかし、その際には必ず遺産分割協議書に記載しておきましょう

そうでなければ、贈与となり贈与税がかかってくるケースもあります。

 

 

今回は証券会社に財産がある際の手続きについて解説をしました。

 

正しい遺産の把握がスムーズな相続手続きにつながります。

ご自身での手続きに不安な時はぜひ弁護士に相談してください。

 

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

これまで3回にわたって遺産分割と預貯金について解説してきました。

 

今回は遺産分割前でも預金の払い戻しを受けられるのか、というよくある質問などについてご紹介していきます。

 

遺産分割前でも預金の払い戻しを受けられる


預貯金の名義人が亡くなった場合、遺産分割協議が整わないと、預金の引き出しや解約はできません。法定相続分割合であっても、相続人の1人が引き出すことは認められません。
ただし、一定額の範囲であれば、遺産分割協議前に預金の引き出しが認められます

 

 

遺産分割前に払い戻しを受ける方法


まず、遺産分割前に払い戻しを受ける方法を解説します。

預貯金払戻し制度の新設により、遺産分割前であっても、家庭裁判所の判断を受けなくても各銀行の窓口で支払いを受けられるようになりました。
ただし、家庭裁判所の判断を受けない場合の支払額は、制限があります。

各銀行の窓口で預金の一部の支払いを受ける方法のほか、家庭裁判所の仮分割の仮処分という手続きも利用することができます。

 

 

家庭裁判所の仮処分

 

遺産の分割の審判または調停の申立てがあったときは、家庭裁判所は、申立人や相手方に相続財産である預金債権の全部または一部を仮に取得させることができます。

 

ただし、被相続人の債務の弁済や相続人の生活費の支出その他の事情により、その預金債権を行使することを家庭裁判所が認めるべきときでなければ認められません。
また、他の相続人の利益を害するときも認められません。

 

 

 

家庭裁判所を通さない方法


次に、家庭裁判所を通さず、金融機関のみで行える手続きを確認します。

下記の額については、相続財産である預金につき、家庭裁判所の手続きをしなくても、相続人の1人が単独で払い戻しを受けることができます

(相続開始時の預貯金債権の額)×3分の1×(払戻しを受ける共同相続人の法定相続分)=単独で払戻しを受けることができる額

ただし、1つの金融機関から受けられる払い戻し限度額は150万円までとなりますので注意しましょう。

例えば、A銀行の普通預金1,800万円、相続人が配偶者と子1人の場合、払戻可能額の例は、以下のとおりとなります。

1,800万円×1/3×1/2=300万円

この例で遺産分割前に、子がA銀行から払い戻しを受けられる金額は150万円です。300万円ではありません。
1金融機関の遺産分割前の払い戻し限度額は150万円のためです。

 

 

預貯金の遺産分割に関するよくある質問


最後に、預貯金の遺産分割に関するよくある質問をご紹介します。

 

 

 

 

相続で預金口座が凍結されると引き落としなどは?

 

被相続人の預金口座が凍結されると、基本的に引き出しや解約はできません。また、公共料金引き落としもできなくなります。

 

 

 

預金の相続手続きは支店にいかなければならないか?


預金の相続手続きは、支店にいかなければならない場合と、郵送ですべて完結する場合があります。
金融機関によって預金の相続手続きが異なります。

 

 

書類は原本でなければならないか?


預貯金の遺産分割に必要な書面は原本を提出しなければなりません。
返却を希望する場合は、提出時に申し出れば、コピーを取ったうえで原本を返却してくれる金融機関もあります。

原本提示が必要な書面の例は、以下の通りです。

 

  • 住民票の除票
  • 戸籍謄本
  • 法定相続情報一覧図の写し
  • 印鑑登録証明書
  • 遺言書
  • 検認証明書

 

上記の書類は一例です。
また、金融機関によっては、自分でコピーを取得して原本とあわせて提出しなければなりません。
遺産分割手続きをする各金融機関に確認してください。

 

 

法定相続情報一覧図でも良いか?


預貯金や株式、不動産など資産が多い方の遺産分割手続きでは、同時に複数の機関で手続きを進めなければなりません。


あとで原本を返してもらえるといっても、戸籍謄本などの必要な書類を一か所の金融機関等に提出してしまったら、手続きをいっぺんに行うことはできません。
そのようなケースで便利なのが、法定相続情報一覧図です。

法定相続情報一覧図は法務局で作成してもらうことができます。
法定相続情報一覧図を提出すれば、被相続人と相続人の戸籍謄本などは不要となります。
法定相続情報一覧図の作成方法や提出法務局は、法務局のホームページで解説しています。

ただし、相続関係説明図を作るなど面倒な作業もあります。
忙しかったり、相続関係説明図作成が不安だったりする方は、弁護士などの専門家に法定相続情報一覧図作成を依頼すると良いでしょう。

なお、印鑑証明書は法定相続情報一覧図には含まれません。
複数の機関で手続きを同時に行う場合、法定相続情報一覧図を作成したとしても、印鑑証明書は複数枚取得しておくことをおすすめします。

 

 

 

相続財産は相続人全員の共有であり、預貯金についても遺産分割協議が必要であることがわかりました。

 



遺産分割協議や預貯金の払い戻し手続きにはいくつも注意点があります。
戸籍謄本など不足なく集めなければなりませんし、遺産分割協議書の書き方も、法律に即した形でなければなりません。
不動産や株式の相続手続きと、金融機関に対する預金の遺産分割手続きは、細かな部分が違います。また、金融機関によっても手続きが違うのも相続人の負担になります。

預金の遺産分割手続きは、意外と面倒で時間がかかります。他の相続人との話し合いがうまくいかないおそれもあります。また、相続手続きは何かと費用がかさみます。

預金の早期払い戻しや、一部払い戻しを受けるためにも、手続きや話し合いに不安を感じる方は、弁護士など専門家に相談することをおすすめします。

 

 

 

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

今回は預貯金が遺産に含まれるときの遺産分割協議書の書き方を2つほどご紹介します。

 

相続人それぞれに財産を分ける書き方

 

まず、相続人それぞれに財産を分ける書き方についてご紹介します。 

 

 

預貯金の金額については、書く方法と書かない方法があります。

 

口座閉鎖後、利息が発生する場合もありますので、預貯金の金額も遺産分割協議書に記載する場合、利息についての取り決めも記載しましょう。

 

 

相続人の1人が預金を相続する書き方

 

次に、相続人の1人が預金を相続する遺産分割協議書の書き方についてご紹介します。

 

代償分割とは

 

遺産分割の方法には現物分割、換価分割、代償分割の3つがあります。預貯金の遺産分割方法として考えられるのは、現物分割と代償分割です。

 

現物分割は、財産をそのまま相続する方法です。例えば、1口座の預金額と利息の合計が1,000万円のものを、相続人2人で2分の1ずつ分割するというやり方です。

 

代償分割は上記の遺産分割協議書例(相続人の1人が預金を相続する書き方)の通りとなります。 1人の相続人が1口座の預貯金債権を相続し、法定相続分に見合う現金を他の相続人に支払うという方法です。

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

前回から遺産相続の際の預貯金の扱いについて解説をしています。

今回は預貯金の遺産分割手続きと必要書類についてみていきたいと思います。

 

 

預貯金の遺産分割手続き

預貯金債権の遺産分割手続きは、次の2つの手続きが必要だと考えると良いでしょう。

 

  • 相続人全員で遺産分割協議をして遺産分割協議書を作成する
  • 相続人全員で銀行に「相続に関する依頼書」を提出する

 

 

 

一般的な遺産分割協議書の作成

 

不動産や株式や現金などの他の相続財産と同様に、預貯金についても相続人全員で遺産分割協議をして遺産分割協議書を作成しなければなりません

 

遺産分割協議書を作成せずに銀行への依頼書だけで済ませる方法もありますが、おすすめできません。遺産分割協議書を作成せずに済ませてしまうと、のちのトラブルになる可能性があるためです。

 

遺産分割協議に必要な書類、遺産分割協議書の記載例は後述します。

 

 

金融機関への手続き

 

金融機関の預金相続手続きを、大手メガバンクを2つ例にとりご紹介しますので参考にしてください。

 

なお、詳細については必ず、相続した預金を取り扱う金融機関に確認したのちに手続きを開始しましょう。

 

 

●三井住友銀行での手続きの例

 

次の流れに従って手続きをします。

  • 相続相談センターに電話
  • 相続手続の案内書類が手元に届く
  • 戸籍謄本等の書類を郵送
  • 相続手続に必要となる書類が手元に届く
  • 相続手続の書類を記入して返送
  • 手続完了書類、解約通帳等が送られてくる
  • この銀行では必ずしも支店に行く必要はありません。 ただし、口座名義人の取引状況により、取引支店などに出向く必要があります。

 

●みずほ銀行での手続きの例銀行への手続き

 

手続きの概要は以下のとおりです。

  • 相続発生の連絡 (電話または来店で知らせる)
  • 「相続届」等が郵送または渡される
  • 必要書類提出
  • 払い戻し等の手続き

 

手続きは1か月程度で終わる場合もありますが、各行や預金の状況により違いますので、注意してください。

 

 

預貯金を遺産分割するときに必要な書類

 

遺産分割協議をするときは、一般的に戸籍謄本等や相続人の印鑑証明書を用意します。

 

相続人全員で遺産分割協議をするときに必要な書類と、銀行に提出すべき書類について詳しく見ていきましょう。

 

 

遺産分割するときに必要な書類

 

遺産分割協議は相続人全員で行わなければなりません。また、相続人全員の遺産分割の意思を証する必要もあります。

それぞれのニーズに合わせた書類を確認します。

 

●戸籍謄本、遺言書など

 

相続人の一部を欠いた遺産分割協議は無効です。相続人の一部のみで遺産分割協議を行ったとしても、その協議の内容による相続はできません。

 

そこで必要となるのが、相続人の確定です。被相続人の親族が知らない相続人がいる可能性もあるので、必ず相続人の確定は行わなければなりません。

 

相続人を確定するために必要な書類が戸籍謄本等で、被相続人の出生までさかのぼって戸籍謄本等を収集する必要があります。

 

被相続人の出生までさかのぼるには、除籍謄本や改製原戸籍という書類を取り寄せなければならないこともあります。

 

なお、遺産分割を行うため相続人を確定するためには、相続人の現在の戸籍謄本も必要です。 被相続人が遺言を残している場合、遺言書も確認する必要があります。

 

遺言書が自筆証書遺言または秘密証書遺言の場合、原則として家庭裁判所の検認が終わったことを証する書面も必要です。

 

遺産分割に必要な戸籍謄本等の種類と費用は次の通りです。

 

遺産分割に必要な戸籍謄本等の種類と費用

  出生までさかのぼるか? 戸籍謄本代 除籍謄本・改製原戸籍
被相続人 出生までさかのぼって取得 450円 750円
相続人 現在の戸籍謄本で足りる 450円 原則として不要

 

なお、戸籍謄本等を郵送で取りよせるには、往復の切手代、取得手数料として送付する小為替発行手数料がかかります。

 

●印鑑証明書

 

遺産分割協議書は、一般的に相続人の実印で押印します。

実印とは市区町村に届け出た印鑑のことで、押印した印が実印であることを証するために、市区町村発行の印鑑証明書が必要です。

 

遺産分割協議書に押印された実印についての印鑑証明書は、発行後3か月以内のものが無難です。

 

ただし、必ずしも発行後3か月以内でなくても良い手続きもあります。遺産分割手続きに使用できるかどうかは、印鑑証明書の提出先に確認してください。

 

 

銀行に提出しなければならない書類

 

銀行で預貯金についての遺産分割手続きをする場合、上述の一般的に必要な戸籍謄本、印鑑証明書、遺言書が必要です。

これに加えて、銀行での遺産分割手続きに特有の書類や注意点があります。

 

●銀行に提出する戸籍謄本等

 

参考:A銀行の預貯金遺産分割手続きに必要な戸籍謄本等の注意点

  戸籍謄本等 印鑑証明書
被相続人 発行より1年以内のもの -
相続人 被相続人との関係がわかる発行より1年以内のもの 発行後6か月以内のもの

 

 

銀行で預貯金の遺産分割手続きを行う場合、上記の戸籍謄本等、印鑑証明書の他に、遺産分割協議書、遺言書があればあわせて提出しなければなりません。

自筆証書遺言または秘密証書遺言がある場合、遺言書の検認が終ったことを証する書面についても、一般的な遺産分割と同様です。 なお、有効期限などは各銀行で必ずしも同じルールではありません。被相続人の預貯金がある銀行に、確認するようにしましょう。

 

●銀行に提出するその他の書類

 

預貯金の遺産分割手続きを銀行で行うには、上記の他に以下の書類や印鑑を用意しなければなりません。

 

 

  • 相続に関する依頼書
  • 相続の対象となる預金の通帳やキャッシュカード

遺産分割協議書があっても、相続に関する依頼書に、相続人全員の署名と実印による押印を求める銀行が多いので注意してください。

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。


相続が起きると遺産分割や不動産の名義変更、相続税納税など、さまざまな手続きが待っています。

 

一口に手続きと言っても、その内容や方法は様々です。
不動産の名義変更、相続税納税は難しそうにきこえますが、預貯金の遺産分割手続きなら簡単なイメージがあるかもしれません。

 

お金は分けられるのだから、預貯金は自由に払い戻しできるのではないかと思われる方もいるでしょう。

しかし、預貯金の遺産分割手続きは意外と面倒なことをご存知でしょうか。
そこで、数回の記事にわけて、預貯金はそもそも遺産分割の対象なのかどうか、預貯金の遺産分割手続き方法、金融機関での手続きについて詳しく解説していきます。


預貯金の相続手続きについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

預貯金も遺産分割の対象となる


よく、相続が発生すると預貯金が凍結されるという話を聞くでしょう。
葬儀費や当面の生活費など、引き出せなくなってはたいへんです。
預貯金口座の取引停止、公共料金の引き落としはどうなるかなどを確認します。

 

 

預貯金も遺産分割しなければ引き出せない


複数の相続人がいる場合、相続人全員で遺産分割しないかぎり、相続人の1人が勝手に相続財産を処分することはできません。
これは、預貯金についても同様ですが、その理由や注意点を考えます。

相続財産は、一般的に相続人全員の共有とされ、相続財産に対して相続人は法定相続分に応じた権利義務を有しています。

 
相続財産が可分(分けやすいという意味)な債権である場合は、法定相続分に応じた割合がそれぞれの相続人に属すると考えられています。
しかし、預貯金については、可分債権とはされていません。
 
つまり、不動産や株式と同様、預貯金も遺産分割しないかぎり、法定相続割合の権利行使は認められないということです。

なお、預貯金は銀行に「お金を預ける」といいますが、「預けたお金を返してもらう権利」でもあります。したがって法律上は、「預貯金債権」と呼ばれています。

預貯金債権も遺産分割対象であることから、被相続人の葬儀費や生活費、介護費などを立て替えた相続人は、生活に窮する可能性があります。
そこで、預貯金の一部払い戻し制度がありますが、詳しくは後述します。

 

預貯金の凍結


配偶者や親など預貯金の名義人が亡くなると、「口座が凍結される恐れ」があります。
どんなときに凍結されるのか、公共料金支払いはどうなるのか確認します。

 

 

 

 

預金取引停止


「凍結」と一般的に言われている銀行の措置は、「預金取引停止」のことです。

預貯金の名義人が亡くなっていきなり口座が凍結されるわけではありません。預貯金の名義人が亡くなったあとでも、預金の引き出しなどをすることができる場合もあります。

しかし、銀行に預貯金の名義人が亡くなったことを知らせれば、口座取引停止となります。
相続人が口座取引停止を意図していなくても、預貯金の名義人が次のようなことを問い合わせれば、口座取引停止の措置がなされるでしょう。
  • 預貯金の名義人が亡くなったけれども、公共料金引き落としはどうなるか
  • 現金を引き出したり解約したりできるか

預貯金も遺産分割の対象であることから、銀行は、遺産分割が確定するまでは原則として預貯金の払い戻しに応じるわけにいかないためです。

なお、口座取引停止前ならいくらでも引き出して使ったり、自分の財産に組み込んでしまっても良いだろうと考えると危険です。
現金も遺産分割の対象であり、相続財産の隠匿は相続人間のトラブルに発展します。

 

 

 

公共料金引き落とし


預貯金の取引が停止されるということは、入出金が停止してしまいます。公共料金などの引き落としや、家賃、その他の定期的な振込みもできなくなります。
 

 

 

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。



今回は前回に引き続き遺留分侵害額請求についての内容です。

この記事では、請求権を行使するための内容証明郵便の記載内容をサンプル付きで解説します。
また遺留分侵害額請求権に関して弁護士に相談するメリットについても説明しますのでぜひご覧ください。

 

 

遺留分侵害額請求権の内容証明に記載する内容【サンプル付】

 

遺留分侵害額請求権は、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年以内に行使しなければ時効により消滅します。
ですから遺留分侵害額請求権は、1年以内に確実に行使することが重要です。

遺産の詳細が不明瞭な場合、細かい財産金額を明示してなくても、遺留分侵害額請求の意思表示を行うのみで、請求権を行使したことになります。

この意思表示の方法については、法律に規定はありませんが、「遺留分侵害額請求権を行使するときの流れ」でも説明したように、証拠を残すことができる内容証明郵便で相手方へ通知するのがおすすめです。

ここでは、遺留分侵害額が不明瞭な場合に相手方へ遺留分侵害額請求の意思表示を行う内容証明郵便の記載内容についてサンプル(書式例)を紹介していきましょう。

サンプルは、遺言書が「公正証書遺言の場合」「自筆証書遺言の場合」「遺言内容の詳細が不明の場合」という3つのケース別に提示します。

 

 

公正証書遺言の場合

 

通知書(もしくは遺留分侵害額請求書等)

被相続人○○○○の公正証書遺言(○○法務局所属 公証人○○○○作成 令和○年第○○○号)の遺言内容は私の遺留分を侵害するものです。
よって、私は貴殿に対し、遺留分侵害額を請求します。

 

 

自筆証書遺言の場合

 

 

通知書(もしくは遺留分侵害額請求書等)

被相続人○○○○の自筆証書遺言(令和○年○月○日付け)の遺言内容は私の遺留分を侵害するものです。
よって、私は貴殿に対し、遺留分侵害額を請求します。

 

 

遺言内容の詳細が不明の場合

 

 

通知書(もしくは遺留分侵害額請求書等)

被相続人○○○○は、被相続人の長男である貴殿に対し、全財産を相続させました。
しかし、私は被相続人の次男として、被相続人の遺産のうち四分の一の遺留分を有しています。
よって、私は貴殿に対し、遺留分侵害額を請求します。

 

 

 

遺留分侵害額請求は弁護士に相談するのがおすすめ

 

 

遺留分侵害額請求は、一般的には請求金額の大きいケースが多いので、権利行使の方法や相手方との話し合いに不安を感じるようであれば、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。

ここでは、遺留分侵害額請求に関して弁護士に相談及び依頼するメリットについて説明します。

 

 

時効消滅を防ぐことができる

 

遺留分侵害額請求権には、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間という時効があります。

請求権の行使の方法が分からないとか、遺留分侵害額が不明瞭といった理由で放置してしまうと、1年はあっという間に過ぎます。
そうなった場合、遺留分を取り戻すことはできなくなってしまいます。

一人で悩んでしまう場合は、弁護士に相談することで考えを整理することもできます。
また、遺言内容が不明の場合でも内容証明郵便の送付によって請求の意思表示を示すことは可能ですから、大切な権利を時効によって失う心配はありません。

 

 

交渉がスムーズに進む

 

遺留分侵害額請求は、基本的に相手方との話し合いによる合意で決着します。
遺留分の問題は、家族や親族間であることが多いですが、当事者同士での話し合いではお互い感情的になってしまうこともあり、なかなか合意に達しません。
また、遺留分の計算や遺産に不動産が含まれる場合の評価に関して、専門知識がないために適正に行うことができないというケースが多々あります。

専門家である弁護士に依頼した場合は、法律に則った遺留分の計算や、適正な遺産評価を任せることができます。
さらに、弁護士を仲介とすることで、当事者同士が冷静に話し合いを行えるというメリットもあります。

 

 

調停や訴訟になっても安心

 

遺留分侵害額請求は、基本的に当事者同士の話し合いで解決するものですが、調停や訴訟にまで発展してしまうケースが多々あります。

調停はまだしも、訴訟となった場合は素人では対応することが困難です。
訴訟になってから、弁護士へ依頼を検討するということもできますが、早い段階で弁護士に相談することで、早期解決できる場合もあります。
初回相談無料となっている弁護士事務所もありますし、相談料がかかる場合でも、それほど高額ではありませんから、悩んだときは、まず相談してみることをおすすめします。

 

 

遺留分侵害額請求権の行使には、決まった手続き方法はなく、基本的には遺留分を侵害している相手方との話し合いによって解決します。

この遺留分侵害額請求権は、行使しない場合、1年間で時効により消滅します。
時効を防ぐ意味でも、確実に相手方に遺留分侵害額を請求する意思表示を行わなければなりません。
内容証明郵便なら、自分、相手方、郵便局に同じ内容の文書が残りますから、遺留分侵害額請求権を行使した証拠となるのでおすすめです。

遺留分侵害額請求は、一人で悩んでしまって1年経過すると、遺留分を取得することができなくなってしまいます。
金額が大きいケースも多いので、早い段階で弁護士に相談するようにしましょう。
 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。



被相続人が亡くなって遺産相続が発生する際、遺言や贈与があると相続人にとって不平等となることがあります。
遺言とは、被相続人が作成した遺言書によって財産の相続割合や方法を指定することです。
また贈与には生前贈与と遺贈があります。
生前贈与は被相続人が亡くなる前にした贈与、遺贈は被相続人の死亡を原因とする贈与です。

たとえば、法定相続人が長男と次男二人だった場合、通常の相続であれば相続財産の取得分は1/2ずつです。
しかし、遺言書で財産はすべて長男に相続させると書かれていた場合、次男の受け取れる財産はなく、取得分ゼロということになります。
また長男に対してのみ生前贈与や遺贈が行われた場合も、次男の相続財産の取得分は減ってしまうでしょう。

このようなケースで、法律では一定の相続人(このケースでは次男)に対して遺留分を認めています。
遺留分とは、一定の相続人に認められる最低限度の遺産取得割合です。

遺留分は最低限受け取ることができる遺産ということになりますから、上記のように長男がすべて相続するようなときは、次男が長男に対して遺留分侵害額請求権を行使することができます。

 

 

遺留分侵害額請求権とは
 

被相続人の不平等な遺言や贈与によって、本来受け取れるはずだった最低限の遺産の取り分である遺留分を侵害された場合、侵害した人に対して遺留分侵害額請求権を行使することができます。

この遺留分を請求することができる相続人を遺留分権利者といいます。
遺留分権利者は、被相続人の配偶者、子、直系尊属で、兄弟姉妹には遺留分はありません。

遺留分の割合は、法定相続分の1/2で、直系尊属のみが遺留分権利者となるときだけ1/3となります。

たとえば、被相続人の財産が1,000万円、法定相続人が長男、次男の二人だった場合で考えてみましょう。
被相続人の遺言によって全財産1,000万円を長男に相続させるとなっていた場合、次男は何も相続できません。
しかし、次男の法定相続分は500万円あり、遺留分はその1/2である250万円あります。
ですから、次男は長男に対して250万円の遺留分侵害額請求を行うことができるということになります。

2019年7月1日の改正民法施行までは、遺留分減殺請求権といい、侵害された遺産そのものを取り戻すという権利でした。
しかし、民法改正によって遺留分侵害額請求権となり、遺産そのものではなく金銭による請求に一本化されました。

 

 

 

遺留分侵害額請求権を行使するときの流れ

 

遺留分侵害額請求に決まった手続きや方法はありません。
ですが、一般的には以下のような流れに基づいて、話し合いによる合意を目指すことになります。

 

 

侵害している相手方と話し合う

 

侵害している相手方がよく知る家族や親族である場合は、まず相手方と連絡をとり遺留分を払って欲しい旨を伝えましょう。

相手方が遺留分侵害額請求権について理解があれば、この話し合いで穏便に解決することができます。
ただし、相手方と合意できた場合でも、必ず「合意書」は作成しておきましょう。
合意内容を勘違いしていたり、事情の変化で支払いを受けられなくなったりすることがありますので、相手方と円満に合意したからといって口約束に終わらないように注意が必要です。

また費用はかかりますが、作成した合意書は公証役場で公正証書にしておくことをおすすめします。
公正証書になっていれば、何らかの事情で遺留分侵害額の支払いを受けられない場合でも強制執行を行うことが可能です。

 

 

内容証明郵便による請求

 

相手方との話し合いがまとまらない場合、またそもそも相手方が話し合いに応じてくれない場合、内容証明郵便による遺留分侵害額請求をおすすめします。

内容証明郵便は、自分、相手方、郵便局の三者に同じ内容の文書が残りますので、「相手方に遺留分侵害額請求権を行使した」という証拠を残すことができます。

なぜ証拠を残す必要があるかというと、遺留分侵害額請求には時効があるからです。
遺留分侵害額請求権は、相続開始または遺留分を侵害する贈与や遺贈があったことを知ったときから1年以内に行使しなければなりません。
内容証明郵便を送った場合、この時効を中断させることができますので、相手方との決着が長引きそうなときには有効です。

相手方も内容証明郵便で遺留分侵害額請求を受けた場合、話し合いに応じてくれる可能性もあります。内容証明郵便の送付後、話し合いによって合意できた場合は、ここで終了です。

 

 

裁判所に調停を申立てる

 

話し合いによる解決ができない場合は、家庭裁判所へ遺留分侵害額請求の調停を申立てるということになります。

調停では、判決が下されるということはありませんが、裁判所によって選任された調停委員が、申立人と相手方を仲介して、ときには法的なアドバイスもしながら話し合いを進めてくれます。
調停は、基本的には合意に達するまで何度か続いていくことになり、その都度家庭裁判所へ出向く必要があります。

調停によって合意に達した場合は、調停調書が作られて終了ということになります。
この調停調書は、判決と同じ効力を持ちますので、支払いがないときは強制執行が可能です。

 

 

裁判所に訴訟を提起する

 

裁判所の調停によっても合意できなかったときは、裁判所へ訴訟を提起するしかありません。
遺留分侵害額請求の訴訟は、請求金額によって地方裁判所か簡易裁判所へ提起します。

訴訟により裁判所が遺留分侵害を認めた場合は、裁判所が相手方に遺留分侵害額の支払いを命ずることとなります。



今回はここまでとなります。
次回も引き続き遺留分侵害額請求についての内容で記事を書きます。
 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

 

前回生命保険があったことで相続に関する問題をクリアできた事例をご紹介しました。

 

生命保険を相続対策に活用することは確かに大きなメリットがあります。

 

生命保険のメリットとは

①現金化が受取人だけで迅速にできる

②受取人固有の財産となる

③相続税の控除がある

などです。

①と③はイメージが付きやすいかと思います。

 

②の受取人固有の財産となるとはどういうことかというと、生命保険は生命保険会社と契約者との間でとある人物が死亡した場合に指定した受取人に保険金が支払われるという契約であり、相続財産から分離するということです。

 

今回は②の特徴を最大限に活用としようとした結果争いとなった事例をお伝えします。

 

訴えられたご相談者

 

ご相談者様はご自身で調べられていろいろと父親の相続対策をされていました。

相続対策をするには理由がありました。

 

ご相談者様のお父様は資産を数億ほどお持ちでした。

相続対策としてもちろん相続税対策も行っていたようですが、それよりも大きな問題が一つありました。

 

お父様は再婚されていて、前妻との間に子が1人いるようです。

その前妻との間の子は離婚後あってもいないようですが、安心はできません。

 

父親に「相続財産はすべてご相談者様が相続する」よう遺言を作成してもらいました。

 

さらに前妻の子に請求されるであろう遺留分についても対策を考えました。

 

少しでも請求される遺留分を減らそうと父親に金融資産のほぼすべての金額を一括で支払う終身保険に加入してもらいました。

 

生命保険は上述したように「②受取人固有の財産となる」という特徴があります。

 

契約で定めた受取人に生命保険金を支払ってもらうよう保険会社と契約を締結しているのであるので、契約に従い受取人に保険金が支払われます。

 

つまり、生命保険金は遺産から分離される結果として、遺留分算定の根拠となる遺産に加算されないことが原則です。

 

かりに、遺産総額3億円。そのうち金融資産が2億だとします。

この、2億の金融資産をすべて一時払いの生命保険にかえたとします。

 

そうなると、遺留分の算定すべき遺産が3億円から1億円に減ることになります。

 

前妻の子の遺留分が8分の1だったとします。

何もしなかった場合には

3億円×1/8=3750万円

しかし2億円の金融資産を生命保険にかえると

1億円×1/8=1250万円

と2500万円の差が出てきます。

これはご相談者様にとっては大きなメリットになります。

 

大きな落とし穴

 

しかし、過ぎた対策はご相談者様を苦しめる結果となりました。

遺留分の算定根拠に不満を持った前妻の子が裁判所に訴えたのです。

 

たとえ、生命保険が受取人固有の財産として考えられるとしても、今回のケースでは他の相続人を害する意図が確かに強いといえます。

 

この点において裁判所も一定の判断を下していますのでご紹介します。

 

平成16年10月29日の最高裁判所の判決です。

 

裁判所は、まず前提として①生命保険の死亡保険金が原則として遺留分を阻害する遺贈や贈与に該当せず、相続財産に組み込まれないとしています。

 

しかし、②保険金受取人である相続人とその他の相続人との間に生ずる不公平が遺留分制度の趣旨に照らして到底是認することができないなど、特段の事情がある場合③死亡保険金は特別受益に準じてもち戻しををして相続財産に組み込むとすべきとしています。

 

つまり、遺産の総額に比べて死亡保険額が著しく大きく、他の相続人との間に著しい不公平が産まれてしまう場合には、遺留分の対象になる可能性があるということです。

 

では、具体的にどれくらいまでだったら、遺留分の対象にならないかという点については基準を示しているわけではありません。

 

要するに、「やりすぎてはだめですよ。」と裁判所は言っているのです。

 

今回はやりすぎた相続対策でより争いが大きくなったご相談でした。

 

 

 

「過ぎたるは及ばざるがごとし」といいますいが、何事もほどほどがいいのかもしれません。

 

しかし、特に相続問題は、一人で考え続けると感情的な部分が強くなってくる傾向があります。

 

その結果、客観的、冷静な判断ができなくってしまいがちです。

 

何事も一人で考えこまず、私たちにお気軽にご相談ください。

 

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

 

日本人の90%以上が生命保険に加入していると言われています。

生命保険は死亡後の遺族の生活資金のために加入するということが第一義的な目的です。

 

しかし、生命保険に上手に加入することで相続対策がうまくいった例もあります。

 

今回は2人のご相談者様が登場します。

結果として遺族の方たちの相続対策になった例をお話しします。

 

1人目の例 不動産が多く納税資金が不安だったご相談者様

 

当初から相続財産の大部分が不動産であったご相談者様は相続税の納税資金について非常に不安に思っていました。

 

相続税の納付期限は亡くなられた日から10カ月以内と決められています。

 

それまでに原則として現金で納付しなければなりません。

 

物納という制度もあるのはあるのですが、よっぽどお金にかえやすいような資産性の高い不動産でなければ物納は認めてもらえません。

 

不動産の売却も視野に入れてはいたのですが、

「先祖代々の土地を勝手に売却したくはない」という想いが強いようでした。

 

また、相続税の納付額のために売却するとなると期限も迫られているうえ、足元を見られて安い価格でしか売却できないのではないかという不安もお持ちでした。

 

いよいよ売却を不動産会社に依頼するしかないかと思われたとき、珍しく興奮されたご相談者様から電話がありました。

 

「父親が生命保険を残していました。」

どうやら、書斎を片付けていたところ把握していなかった保険証書が出てきたということでした。

 

保険会社に連絡すると、すでに保険料全額の払込が終わっているものの、死亡保険金は出していただける有効な死亡保険だったようです。

 

「これで相続税を支払うことができます・・・・・。」

生命保険金も相続財産に組み込まれましたが、結果として相続税を支払うことができたようです。

 

生命保険は現金で確実に、かつ生命保険受取人一人の請求により受け取ることができるという大きなメリットがあります。

 

また、預貯金の解約などより非常にスムーズに現金化されます。

 

まとまった金銭がある場合には受取人を指定して一時払いの生命保険に加入することで今回の相談者様は納税資金を確保することができました。

 

 

2人目の例  亡父の事業を引き継ぐご相談者様

 

ご相談者様は高校を卒業後、お父様の事業の手伝いをしていましたが先日お父様が亡くなりどう遺産を分ければいいかと非常に思い悩んでいました。

 

事業はけして成功しているとはいわず、なんとか生活できる範囲です。

産は父親名義の自宅兼店舗の不動産と預貯金でした。

相続人はご相談者様の他はお母様と弟様とのことです。

 

弟様は、「不動産は事業を引き継ぐ兄がつげばいい。そのかわりに預貯金をもらう」と言い張っていたようです。

しかし、預貯金も事業資金として残しておきたいので、渡せるのは200万円くらいと不動産と比べてわずかな金額です。

 

事業に関係のない弟はそのようなことも理解を示してくれませんでした。

 

不動産を共有することも提案しましたが、弟様は納得されません。足りない分は現金で補ってほしいの一点張りでした。

 

財産目録を作成するにあたり、お父様名義の預貯金や不動産、保険証券を預かって確認していた所、ある生命保険証券に目が留まりました。

 

他の死亡保険金は受取人がお母様名義になっていましたが、一つだけ受取人がご相談者様になっていました。

 

「私が受取人の生命保険もあったのですか・・・・保険の証券はよくわからなくて、どうせすべて母親が受け取ればいいと考えてちゃんと見ていませんでした・・・・」

 

ご相談者様は生命保険金を受け取り、その金額の半分を弟様にわたすことで、弟様の要望する金額を渡すことができました。

 

このように不動産や他の財産を取得する代わりに取得する相続人が他の相続人に現金で不足分を支払うということを代償分割といいます。

 

このように代償分割の費用をまかなうために生命保険が役に立つケースもあります。

 

お父様は事業を継ぐご相談者様に事業資金として、そして弟様の性格も考慮に入れてこのような生命保険に加入していたのかもしれません。

 

以上のようにお亡くなりになられた方が生命保険に加入してくれていたおかげで助かる事例というものもあります。

 

 

親族の状況や個々の状況によって現金や預貯金でもっていくより、有益に遺産の承継をすすめていくことができる場合もありますが保険商品は複雑で多岐にわたりますので、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

こんにちは。遺産相続トラブルサポートです。

 

終活の一環として遺言を作成される方が増えています。

 

 

私たち遺産相続トラブルサポートでも「遺言はいつまでにつくればいい?」という質問をされることがよくあります。

 

そのような質問に対しては

「できるだけ早く。思い立った今からが一番です!」

とお答えします。

 

皆様遺言について

「書かなければならないとは思っているけど・・・・」

「いつでも書こうと思えばかけるし・・・・」

「なんとなく不吉な気がして・・・・」

そのように思っていらっしゃいます。

 

しかし、遺言を先送りにすることはけしていいことではないと私たちは考えています。

 

 

今回は書こう、書こうと先延ばしにし、結局作成した遺言が基になってトラブルになってしまったケースをご紹介します。

 

遺言を作りたい・・・・けれども・・・・

 

そのご相談者様が遺言のご相談に初めて来たのは今から8年ほど前のことでした。

 

「長男と同居して長男の嫁には大変世話になっている。遺言を書いて嫁に遺産がいくようにしてやりたい」

 

その思いは8年間の間一貫してあったようです。

 

しかし、いざ遺言を作成しようと公証人の手配をしようとするといつも待ってほしいと断られました。

 

遺言は何度でも書き換えることが可能であることをお伝えしますが、どうも最後の最後で決心がつかないようでした。

 

遺言を遺していたが・・・・

 

先日ご相談者様のご長男様からご連絡がはいりました。

「父が亡くなりました。」

結局私たちのもとでは遺言を作成することなくご相談者様はお亡くなりになっていたそうです。

 

検認手続きを終えた遺言をご長男様にご持参いただき確認しました。

 

震えるような字で奥様に半分、長男に4分の1、そして、長男様の奥様にも4分の1の財産を譲ると書かれていました。

 

相続人はご相談者様の奥様と、長男様と長女様です。

法定相続分で言いますと、奥様が2分の1、長男様が4分の1、長女様が4分の1となります。

 

遺言のとおりですと、長女様が本来もらえるべき4分の1について全くもらえないことになります。

 

事件は検認手続きの日に起こったそうです。

 

検認手続きを相続人全員で立ち会った際、遺言の内容が確認されました。

長女は遺言の内容に激怒し、ひどく長男を罵ったそうです。

 

挙句に、「こんな遺言は無効だ」といい、

「弁護士に相談するから」

そう言い残し、その場を去ったとのことです。

 

相談にご同席されていた長男様の奥様は申し訳なさそうにうつむいていました。

 

「父は妻に非常に感謝していました。それに比べて妹は、家を出ていったきり、長男が両親の面倒を見るのは当たり前というスタンスで」

 

私達にもご相談者様は長男様の奥様に非常に感謝され、遺産を残したいとおっしゃっていたことを伝えると、奥様は涙ぐまれていました。

 

「ところで」と私は切り出しました。

 

「遺言を書かれたこの時期のお父様の医学的観点からの疾病の有無、内容、程度はいかがでしたか?」

 

つまり認知症にかかっていなかったかということです。

また、かかっていたとしてもその程度はどれくらいであったのかが大きな問題になります。

 

民法上、遺言をするためには遺言能力を備えていることが必要とされています。

遺言は最後の意思表示であり、正常な判断能力、意思能力が必要となるからです。

 

高齢であればあるほど認知症などの罹患率が高まります。

 

遺言を作成したとしてもこの遺言能力がなかったと認められると遺言自体が無効なものとなってしまいます。

 

「私は財産なんていらないから・・・・」

ご長男様の奥様は小さな声で言いました。

 

遺言を無効にするためには相手方が遺言の無効を確認する訴えをする必要があります。

そこで、当時の医師の診断書等を調査し、遺言能力があったかどうかが最大の争点になります。

 

実際に遺言無効確認訴訟を長女様が提起するかどうかはわかりませんが、可能性としては非常に高いことをお伝えしました。

 

「もっと元気なうちにつくってくれていたら・・・・」

ご長男様はため息とともにそう言われました。

 

私どものところに最初にご相談に来てくれていた8年前のご相談者様を思い出しました。

そして、とても悲しく暗い気持ちになりました。

 

遺言を作成しようとするのはとても素晴らしいことだと私たち遺産相続トラブルサポートは考えています。

 

 

そして、作るとなるとなるべく早く作成することが一番です。

 

もちろん高齢者の方は認知症が発症するというおそれが加齢とともに増加していきます。

 

認知症になってしまうと遺言を作成することができないのです。

 

 

また、まだそんな時期ではないというまだ現役世代の方々も安心はできません。

 

人間はいつどんな事情で亡くなるのか誰にもわからないのですから。