Climate Pledge Arena(クライメット・プレッジ・アリーナ) | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

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Climate Pledge Arena(クライメット・プレッジ・アリーナ)
開場1962年
集客可能人数17151人(アイスホッケー仕様)
18300人(バスケットボール仕様)
17200人(コンサート仕様)
名前の変遷Washington State Pavilion(ワシントン・ステート・パビリオン)(1962-63年)
Washington State Coliseum(ワシントン・ステート・コリセウム)
(1963-64年)
Seattle Center Coliseum(シアトル・センター・コリセウム)(1964-95年)
KeyArena(キーアリーナ)(1995-2021年)
現行名(2021年-現在)
アクセスSeattle Center(シアトル・センター)駅(Seattle Center Monorail
シアトル・センター・モノレール線)より徒歩約5分
Thomas(トーマス)駅(South Lake Union Streetcar
サウルレイク・ユニオン・ストリートカー線)より徒歩約15分

(写真は全て、2024年3月17日のWestern Hockey League[ウェスタン・ホッケーリーグ]、Seattle Thunderbirds[シアトル・サンダーバーズ]対Portland Winterhawks[ポートランド・ウィンターホークス]の試合より)



上:外観
下:内装

シアトルのダウンタウンにあるアリーナで、市内の様々なエンターテインメント興行で使用されるベニューである。

シアトルでは、1927年に屋内アリーナとしてExposition Arena(エキスポジション・アリーナ)(のちにMercer Arenaマーサー・アリーナと改称される)が作られ、スポーツや芸術・芸能活動の会場として利用されてきた。だが、最大でも8000人しか収容できなかったことから、戦後になると手狭であるという印象が強まり、新しいアリーナ建設の機運が強まる。そうして1962年に開場したのが、Washington State Pavilion(ワシントン・ステート・パビリオン)であった。

このアリーナは、その後何度か名前が変わった後、1964年にSeattle Center Coliseum(シアトル・センター・コリセウム)と改称される。そして、1967年にNBAのSeattle Supersonics(シアトル・スーパーソニックス)が創設されると、その本拠地としてされることになったため、全国的にその名前が知られるようになった。






内装

ソニックスは、1970年代後半に全盛期を迎え、のちに殿堂入りを果たすJack Sikma(ジャック・シクマ)とDennis Johnson(デニス・ジョンソン)の2人を柱に、Fred Brown(フレッド・ブラウン)、Paul Silas(ポール・サイラス)、John Johnson(ジョン・ジョンソン)、Gus Williams(ガス・ウィリアムス)らを擁して1977-78シーズンにNBAファイナル進出、1978-79シーズンは優勝を果たしているが、優勝を果たしたシーズンにはドーム型スタジアムでよりキャパの大きいKingdome(キングドーム)に移転しており、優勝の瞬間もそちらのベニューで迎えることになった。

ただ、キングドームは野球やアメリカンフットボールの試合も開場できるほど大きく、バスケットボールの試合を開催すると、上の方の席ではフロアの様子が全く見えなくなってしまうと不評だったため、ソニックスは1994年にシアトル・センター・コリセウムに本拠地を戻した。その時には、ベニューの名前もKeyArena(キーアリーナ)と改められている。1990年代には、Shawn Kemp(ショーン・ケンプ)とGary Payton(ギャリー・ペイトン)を擁して1996年にNBAファイナル進出を果たすなどの功績を挙げた。

だが、ソニックスは2008年にオクラホマシティに移転し、以後キーアリーナは地元のアマチュア・セミプロレベルの屋内競技の活動を支える会場となったが、四大スポーツが撤退したことで、少し元気がなくなった感は否めなかった。ソニックス撤退後、シアトル市はバスケ及びアイスホッケーのチームの誘致に力を入れ、それが実って2021年からはプロアイスホッケーNHLのSeattle Kraken(シアトル・クラーケン)が創設されることに。それと同時に、アマゾン社がアリーナの命名権を獲得し、同社のCSR活動で気候変動問題への認知度向上のために行っているクライメート・プレッジ活動にちなんで現行のアリーナ名に改称された。

クラーケンが活動を開始する前からキーアリーナを使用していて、現在も本拠地としている他のチームは、女子プロバスケットボールチームでプロリーグ(WNBA)優勝4回の実績を誇るSeattle Storm(シアトル・ストーム)である。また、Seattle University Redhawks(シアトル大学レッドホークス)のバスケットボール部も、ホームゲームの一部をこの会場で行っている。スポーツでは不定期イベントが開催されることも多く、またシアトル市内最大の屋内アリーナであることから、コンサートやエンターテインメントのイベントなどでも頻繁に使用される。




試合の眺め

現在は、バスケットボールでは18300人が、アイスホッケーでは17151人が収容可能である。私はこのアリーナで下層のフロアに近い位置に座ったが、椅子が柔らかくて広く、臨場感は抜群だった。市内最大のアリーナということだけあって、天井から大型掲示板がぶら下げられており、レーザーや照明の設備、音響も優秀である。ただ、下層の上の方に座ると、上層の座席が乗っている屋根が視界に入って少し視界が窮屈である。また、17000人以上収容と屋内アリーナとしては大型な部類になるので、上層の上の方に座るとフロアのアクションは少し遠くなりそうである。

最寄駅は、Seattle Center Monorail(シアトル・センター・モノレール駅)で、ダウンタウンのハブ駅であるWestlake(ウェストレイク)駅と直通する。また、路面電車のSouthlake Union Streetcar(サウスレイク・ユニオン・ストリートカー)が止まるThomas(トーマス)駅からでも、歩いて15分ほど。駐車場はアリーナ直属の者は2944台しか止まらず、イベント時に使える臨時駐車場も含めて7400台しか止められないので、車社会のアメリカにしては少し不十分な印象を受けるが、交通の便はまずまずといったところか。

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クライメット・プレッジ・アリーナ公式ホームページ
シアトル・クラーケン公式ホームページ