サンガスタジアム by Kyocera | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


サンガスタジアム by Kyocera/京都スタジアム
開場2020年
集客可能人数21600人
アクセス亀岡駅(JR嵯峨野山陰線)より徒歩約5分

(写真は全て、2020年8月2日のJ2リーグ京都サンガ対町田ゼルビアの試合より)









上:外観
中上:メインスタンド
中:バックスタンド
中下:南側ゴール裏
下:北側ゴール裏方向を臨む


プロサッカーチームの京都サンガの新しい本拠地として、2020年に京都府亀岡市に開場したスタジアム。

平成期に入ってスポーツ用のインフラ整備の老朽化が目立っていた京都府では、1990年代から新しい球技場の建設を目指す動きがあったものの、2002年のワールドカップ開催地から落選するなどといったこともあり、それに向けての追い風がなかなか吹かなかった。ようやく亀岡市に白羽の矢が立ち、スタジアムを作ることが正式決定となったのは2012年のことで、その後も環境への影響などが懸念されたため、開場は2020年2月まで待たなければならなかった。

とは言え、満を持して開場しただけに、サッカーの観戦環境は全国規模で見ても優秀である。トラックのない球技専用スタジアムなので、客席がピッチのすぐ近くまで下りてくるため、臨場感は抜群。また、21600人収容という大きすぎないスタジアムである上に、第二層が第一層の真上に設けられていてピッチが俯瞰で見下ろせるので、どこに座っても試合は見やすい。椅子も背もたれがあって楽でドリンクホルダー付き、オーロラビジョンも見やすい。真夏の日差しが避けられる屋根もついているので、インフラはかなり充実している。座席の色はサンガのチームカラーである紫で統一されており、バックスタンドにはKYOTOの文字も見えることも、チームやサポーターからすればたまらないだろう。


試合の眺め

所有者は京都府で、京都サンガとフィットネス・スイミングクラブを経営するビバ社が共同で指定管理者となる。オープン前に京セラ社と命名権契約を締結したので、開場と同時にサンガスタジアム by Kyoceraという呼称がついた。

開場後は、京都のサッカーの大会の会場としてサンガの試合以外でも使用されるようになった。なでしこリーグ2部のバニーズ京都の試合や、京都FAカップ(天皇杯の京都府予選)の準決勝及び決勝、そして全国高校サッカー選手権の京都府予選準決勝と決勝の会場として選ばれるなど、長年京都府サッカーの中心地と見なされ続けてきた西京極総合運動公園陸上競技場からその役割を引き継ぎつつある。

最寄駅はJR嵯峨野線・山陰本線の亀岡駅で、駅の目の前にある。京都駅から乗り換えなしで30分くらいと、交通の便は悪くない。乗り入れ路線が1本しかなく、行き帰りの電車はえらく混雑しそうだが、サンガの試合がある日は阪急桂駅から直行バスが出るので若干緩和される。スタジアムにはフードコートがあり、亀岡駅周辺には居酒屋やイオンモールもあるので、食事処のオプションは豊富で、Jリーグの試合の時には当然スタジアムに売店も出る。

京都サンガは、教員のサッカー愛好家を中心に作られた京都紫光(しこう)クラブを前身に、1994年にプロ化し作られたチームである。プロ化したときの名前は京都パープルサンガで、2007年に京都サンガに短縮された。「サンガ」とは梵語で「仲間」を意味し、日本のプロスポーツでも唯一と言っていい梵語をチーム名としているチームである。

プロ化した時期はまだ実業団の母体を持たないプロチームは珍しかったが、京都を拠点とする京セラ社を中心に、任天堂社などの大企業が資金源となったため、1995年に当時の2部リーグに相当したJFLで2位に入り、翌年Jリーグに昇格した。だが、1996年に開幕17連敗を喫するなど早速洗礼を浴び、2000年には一度J2に降格してしまう。だが1年でJ1に復帰すると、黒部光昭、松井大輔、パク・チソン、角田誠らを擁して天皇杯を獲得し、Jリーグ開幕後初めてタイトルを獲得した関西圏のチームとなった。その後は降格と昇格を繰り返すエレベーターチームとなったが、2010年にJ2に降格して以来J1で戦ったことがなく、新しいスタジアムの開場を追い風に上のディビジョンへの復帰をサポーターも心待ちにしている。

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