出場国すべてが出そろう | Stadiums and Arenas

Stadiums and Arenas

スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


ラグビーワールドカップが開幕してから1週間。きょうの2試合で、出場20ヶ国が全て少なくとも1試合は試合を消化した状態になりました。水曜日(9月25日)の試合では、初戦の後中3日で第2戦に挑んだフィジーが、世界ランクが下のウルグアイに敗れるという波乱がありました。昨日(9月26日)の試合も、イタリアとイングランドが中3日でそれぞれカナダ、アメリカと戦うという構図でした。

しかしながら、終わってみればイタリアとイングランドが勝点5を持ち帰るという順当な結果になりました。イタリアはカナダ相手に前半13分までに2トライ17点を決めて試合の主導権を掌握し、悠々と勝点5を持って帰りました。カナダは、少し残念な内容でしたね。初戦で硬さがあったことを差し引いても、ハンドリングエラーが多く全体的に元気がありませんでした。17-0にされた直後にトライを返すチャンスを得ながらノックオンで得点できなかったのが痛恨でした。イタリアは大会最初の2試合で格下相手に勝点10をきっちりと持ち帰り、グループリーグ突破の大本命であるニュージーランドと南アフリカに挑戦する権利を獲得しました。1週間後に、イタリアはスプリングボクスに挑戦します。ボクスは土曜日にナミビアと戦ってからイタリアとやるので、ボクスは過密日程でイタリア戦に挑むことになります。

「イーグルス」ことアメリカはイングランド相手に試合開始早々にトライを決められますが、その後はしばらく粘りました。ですが、前半24分にイングランドがこの試合2つめのトライを決めると試合が落ち着きました。最後に1つトライを取られてしまったのは余計でしたが、概ね充実した内容でこちらも勝点5をしっかりと獲得。フランスとアルゼンチンが同居する「死のC組」で、ティア1の国との対戦の前に格下相手にしっかりと勝点10を持ち帰ることができました。

さて、今日(9月27日)はラグビーワールドカップの休養日となりますが、明日は3試合が行われます。そのうちの1つに、日本アイルランドの一戦があります。

初戦の出来を見る限りでは、アイルランドは優勝候補の一角という前評判に偽りはないと思います。体格と運動能力に長けたフォワードが見せる統率の取れた守備は、バックスの突破力に定評のあるスコットランドの攻撃陣をトライゼロに抑えました。攻撃時には、SOのJohnny Sexton(ジョニー・セクストン)がこのフォワード陣を操り、守備をぶち破ってきます。大会前最後のテストマッチで戦った南アフリカと同じクラスの相手です。正直、楽な展開にはならないでしょう。

でも、グループリーグ突破を目指すのであれば、最初から「アイルランドの試合を捨てて残り2試合で勝負」という後ろ向きなメンタリティではいけないのも事実。かといって、残り2試合に向けても万全を期しなければいけない。日本代表からすると、グループステージ4試合の中でメンタル面での準備が一番難しい試合だと思います。

次の試合に向けて流れを作るためには、この試合で意気消沈してしまうような内容・結果にしてはいけません。ブレイクダウンから素早くボールを展開し続けて相手の守備に穴を作り、そしてそこを貫くという、日本のラグビーを80分間貫き通してほしいですね。分の悪い相手に活路を見出すにはそれしかないと思います。その結果、スコットランドにも崩せなかった防壁を破ることができれば、十分次につながります。

昨日発表された、アイルランド戦の日本の登録メンバーには、ロシア戦同様WTB福岡堅樹選手の名前がありませんでした。この日は無理はさせずグループステージ最後の2試合に合わせてもらうつもりのようです。それでも、FBに攻撃力に定評のある山中亮平選手を起用するなど、明日は攻めるぞという意思表示はされているように感じられます。

メインページ