さあクライマックスシリーズへ | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


昨日の福岡ソフトバンクホークス戦をもって、埼玉西武ライオンズのパ・リーグ公式戦が全て終了しました。

優勝を決めた日は負けてしまいましたが、それ以降は昨日のソフトバンク戦で負けるまで負けなしで突っ走りました。終わり方もなかなか良かったのではないでしょうか。

優勝するときは、本当にどうしてこんなに勝てたのか解らないくらいうまくいくものなのでしょうが、今季のライオンズもそのような感じだったと思います。とにかく投手陣、特にリリーフ陣がは不安定で、僅差で終盤戦を迎えると逆転の不安は常について回りました。最後の回を守って終わらなければならなかったビジター戦などは、特に危なっかしかったです。去年活躍した武隈祥太投手や、ここ数年チームの守護神となっていた増田達至投手が不調で、ブライアン・シュリッター投手の後釜として獲得されたニール・ワグナー投手も後半戦はほとんど出番なし(10月5日に自由契約に)。この状況を受けてシーズン途中に先発からストッパーに転換されたファビオ・カスティーヨ投手も、ようやく安定してきたと思われた頃に負傷で戦線離脱し、この後に獲得したデュアンテ・ヒース投手が定着してくれてようやく安定したというバタバタぶりでした。平井克典、野田昇吾投手らが一番頑張ってくれたと思いますが、彼等も一時期には二軍落ちを経験しています。

先発陣は、多和田真三郎投手が16勝で最多勝、菊池雄星投手が14勝でパ・リーグ2位につけました。さらには、シーズン開幕直後にトレードで獲得した榎田大樹投手がいい意味で期待を大きく裏切り11勝を挙げる活躍を見せてくれました。そういった状況からリリーフ陣よりはマシでしたが、全体的には失点が多かったと思います。去年は防御率1.97だった菊池投手は今年3.08で、終盤戦に入るまでなかなか安定感のある投球はできていませんでした。多和田投手に至っては防御率3.81で、一時は何十年ぶりの防御率4点台の最多勝投手か、と言われていたくらいです。

ですが、今年のパ・リーグは全体的に打高投低の状態で、他のチームも守備面で問題を抱えていたことに救われました。そして、「山賊打線」「ししおどし打線」と銘打たれた今年の野手陣は、とにかく得点力はすさまじかった。もともと長打力だけでなく機動力も兼ね備え、いろいろなパターンで点が取れるチームではあったのですが、今年ほどうまくかみ合うことは珍しいのではないでしょうか。秋山翔吾、浅村栄斗、山川穂高の3選手は、年間のチームMVPだったと言えるでしょう。秋山選手は195安打、山川選手は46本塁打、そして浅村主将はチームのシーズン最多記録となる127打点を記録し、1年を通じてコンスタントに仕事をしてくれました。

コンスタントではありませんでしたが、中村剛也選手の中盤戦からの爆発ぶりもすさまじかったです。シーズン序盤はまさに絶不調だったのですが、二軍から昇格した6月頃からホームランを量産し、終わってみればリーグ5位の28本。特に優勝争いが佳境を迎えた終盤戦での貢献度は大きかったです。

フィールディングも、去年辻初彦監督が就任してから全体的に改善されており、不安定な投手陣を援護しました。打席では少し心もとない源田壮亮選手も、ひとたび塁に出れば盗塁を決めまくり、もともと定評のあったショートの守備ではエラーが減ったこともあってさらに磨きがかかったと思います。

さあ、ペナントレースは終わりました。リーグ優勝はしましたが、クライマックスシリーズを制さなければ日本シリーズに出ることはできません。去年は2位で終わり、王者ソフトバンクの対抗馬と見られ、1回戦では初戦を制したものの、その後連敗して敗退することになってしまいました。今回は1勝のアドバンテージはありますが、6試合の中でより多くの試合を取らなければならないという、去年とは違う難しさがあります。

終盤戦でライオンズの13連勝を阻止し、昨日の最終戦でもライオンズを負かしたソフトバンクが、やはり上がってくる可能性が高いでしょう。プレーオフでの経験が豊富な中村選手や栗山巧選手を中心に、しっかりと準備して戦い抜いてほしいところです!

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