これでは、2019年にベスト8なんて…… | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

2016年10月15日に、トップリーグのNECグリーンロケッツとサントリーサンゴリアスの試合を見に行きました。

 

実は、ラグビーの生観戦は3年ぶりくらい。2015年ラグビーワールドカップや、リオ五輪での7人制の活躍を見たのでいい試合を期待したのですが……。

 

結果は、挑む立場のはずのNECが簡単なハンドリングエラーやパス回しの精度を欠いたことからサントリーの一方的な展開に。サントリーの詰めの甘さ故にそれほど点差は開きませんでしたが、サントリーが50点くらいとって勝っていてもおかしくはない展開で、正直面白くはありませんでした。

 

確かに、優勝を狙うサントリーと、まずは残留を狙うレベルのNECとでは、実力差があるのは確かです。ですが、2019年のラグビーワールドカップでベスト8を狙うのであれば、強いチームだけでなくてリーグ全体の底上げが必要なのは言うまでもないこと。2015年のワールドカップでは、当時日本が持てるすべての力をエディー・ジョーンズヘッドコーチが出し切って3勝を挙げ、それでもベスト8に進めなかった。そのことを考えると、次の大会でベスト8を目指すのであればこの日の試合のレベルの低さは看過できるものではありません。

 

根本的な問題は、メディアにおける注目度の低さです。現在の日本のラグビー界は、財界トップクラスの企業のサポートと、熱心なファンの応援によって支えられています。ですが、もうワンランク上を目指すのであれば、もう少し裾野を広げなければなりません。しかしながら、それに必要な努力を協会ができているかは正直微妙なところです。少なくとも、バスケ界と比べるとラグビー界はその点で後れを取っている。

 

昨年はチケット分配のつたなさが原因で、チケットあ完売しているのにスタジアムに空席が目立つ状態が問題になりました(トップリーグのチームを持っている企業に対して分配した前売券を持っている人達が、試合に来なかったことが原因)。このような状況を打開するためには、個人的にはトップリーグのチームはプロ化するしかないのではないかと思います(プロ野球のように企業がチームのオーナーになることは否定しない)。自らチケットやスポンサーなどで収益を獲得しなくても、親会社からお金が降りてくる構造を変えない限り、スポーツチームがお客さんを呼ぶ努力をすることなんてないと思うからです。

 

昨年はワールドカップ後のブームで注目されていましたが、今年は客足が伸び悩んでいるとのこと。2015年秋の段階から上積みしなければ達成できない目標を立てているのに、今のラグビー界は2015年より前の状況に戻っています。これではベスト8なんて夢のまた夢でしょう。

 

いっそのこと、11月のテストマッチ(日本でアルゼンチンと試合をし、その後ヨーロッパ遠征でウェールズなどと対戦)で5、60点くらいとられて惨敗するのもいいかもしれません。それくらいのショックがなければ、抜本的な改革はできないと思うので。

 

もうラグビーワールドカップまで、3年しかないのだから。

 

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