東北大震災・・・これにより東北地方は壊滅的被害を受けました。
東北新幹線も橋桁は崩壊状態、架線柱もほぼ倒れていました。
しかし震災から49日、歴史上類を見ない圧倒的早さで運転を再開。
世界に誇れる「人」による日本の「ものづくり」技術が故にですね。
まだ復旧前、東北新幹線を補完するように4月1日からある寝台特急が
全区間で運転を再開し、東北地方へのアクセスに貢献しました。
それが『寝台特急あけぼの』号。上野から青森駅を結んでいる、
言わずとも知れたブルートレイン寝台特急列車ですね。
しかし不思議なものです。
「何故、東北新幹線全線開業であけぼのは廃止にされなかったのか」
特に☆彡北陸なんて北陸新幹線全線開業を待たずに廃止されました。
全線開業やはやぶさも登場したのに今なお走り続けるあけぼの・・・
今回はそれが気になって、そしていつ廃止になるか分からないので、
乗れる機会が持てた夏遠征に、『寝台特急あけぼの』に乗ってきました。
というわけで8/25~8/31に北海道方面に遠征に行ってきました。
今回は乗り鉄が中心です。まあいくつか意図がありましてですね・・・
その意図は後に明かすとして、まずは『寝台特急あけぼの』の旅です!
【第1日目 8/25(Thu)】
上野20:50-21:15~(寝台特急あけぼの 青森行き)
■上野名物"推進回送"
さて、今回の旅のスタートは上野駅です。
今回も車で送ってもらい到着したのは20時10分頃。
夏休みも終わりかけで家路を急ぐ帰宅者で駅は溢れている時間帯です。
これから乗るのは「寝台特急」、ゆっくりホームで待ってみたいものです。
とりあえずニューデイズで夜食を調達しておかねば。
上野駅を逃すと次の長時間停車駅の秋田まで買えませんから・・・
現在は車内販売も一昨年撤退し、車内に自販機もない状態。
まあB寝台デッキにカルキたっぷり飲料水がありますけどねw
今も国鉄時代の雰囲気を醸し出していて特徴的な上野駅13番線。
既に何人かの旅行鞄を持った旅人が入線を楽しそうに待っています。
そうです、『寝台特急あけぼの』はここ13番線から発車します。
・・・いやあ寝台特急に乗るとなると、断然いつもとは違って見えます。
旅行鞄を傍らに談笑する人たち、荷物の積み込みを行う係員・・・
こういう光景を目にすると、いかにも「旅のスタート」という感じがします。
普段は目にもとめない光景を見せてくれるのも、寝台特急のよさですね。
発車までしばらく時間があるので休むとしましょう。
13番線ホーム中間にある五ツ星広場。
寝台特急に乗る人用の待合室で、柔らかい椅子が旅人を待っています。
空いていたので座って荷物を確認してカメラを準備と・・・
おっと、切符も確認しておかねば・・・「7号車5番個室」、今宵の宿です。
高鳴る気持ちを抑えしばらく休んだ後、入線10分前にホーム先端へ。
なぜならば、上野名物の「推進回送」を撮影するため。
日本でも数えるほどしか存在しない推進回送、貴重なワンシーンですね。
セッティングをしていると業務放送、後に接近放送。
ブルトレ寝台列車独特の耳を劈く機関車と客車の電源車の轟音が、
ホームをだんだんと包み込んでいきます。
ホームの乗客・撮影者に見守られてゆっくり定刻通りに入線。
客車側の係員と機関車側の運転手が無線で連絡しあって回送します。
因みに客車側の係員は「ラッパ屋」と呼ばれていて、足元に置かれている
簡易ブレーキ装置・警笛類の操作・運転手との連絡を行います。
完璧に決まったところでレンズを付け替えて、牽引機撮影に向かいます。
ついでに途中で今日の編成の車番を撮影しながら行くとしますか~
・・・あれ、今日はオール金帯編成か。。。 さてさて問題の機関車はぁ!
2021レ 寝台特急あけぼの EF64-1032+24系9B
8/25上野発の寝台特急あけぼの号の編成は、
EF64-1032[長岡](上野~長岡)・EF81-136[青森](長岡~青森)
カニ24-102(9号車:電源車)
オハネフ25-201(8号車:ゴロンとシート)
スロネ24-553(7号車:A寝台シングルデラックス)
オハネ24-551(6号車:B寝台ソロ)
オハネ24-555(5号車:B寝台ソロ)
オハネフ25-205(4号車:開放B寝台)
オハネ25-211(3号車:開放B寝台)
オハネ25-32(2号車:開放B寝台)
オハネフ24-10(1号車:レディースゴロンとシート)
でした。
なんでいつも死神ばかりなんだよーorz
今のところ10戦中1敗。なんでここまで死神にばかり好かれるんだ・・・
EF64-1032のプレート。まあ死神も嫌いじゃないけど・・・
迂回運転バルブの時のアングルで。出来れば白帯編成がよかったな・・・
というわけで撮影は一通り終えたので、遂に室内に入るとしましょう。
今回の宿は7号車・・・A寝台シングルデラックスです!!
入り口近くの方向幕。長距離を走ることを意味していて誇らしげです。
入り口を入ると左へ。7号車は上野方面にしかドアはありません。
するとデッキと個室前の廊下を分ける自動ドアがあります。
ゆっくりと自動ドアが開くと・・・
そこにはA寝台らしく雰囲気が異なって高級感漂う廊下が伸びています。
5番個室は車両中間にあります。因みに写真で手前から11番です。
「7号車5番」のプレートのドアを開けると・・・すごいの言葉しか出ません。
トイレ以外のベッド・テレビ・洗面台類全てが1部屋に集約されています。
廊下といい室内といい、間接照明が高級感を織り成してくれています。
とりあえずドア上の荷物置きに荷物を放り込んで発車を待ちます。
通勤客や撮影者がこっちを羨ましそうにこっちを見てきます。
ベッドは柔らかいし、簡単に寝れてしまいそうなほど快適な個室内。
たった窓1枚だけを隔てた優越感・・・発車まで10分、待ち遠しいです。
次回に続きますよ!遂にあけぼのも出発時刻です。