裁く | ウソの国ー詩と宗教(戸田聡 st5402jp)

ウソの国ー詩と宗教(戸田聡 st5402jp)

キリスト教、ポエム、理念、批判、など。古い記事が多いです。


   裁く
 
「裁くな。自分が裁かれないためである」
という聖書の教えがある
 
しかし犯罪行為に対して
人は人を裁く
罪悪感を伴うかもしれず
勇気と覚悟が必要だが
そうしないと社会は守れない
人は完璧ではないという見地からは
必要悪ということになるのだろう
 
裁きは犯罪に対してだけではない
道徳など様々な理由で
人は人を言葉や態度によって
裁いているし捌いてもいる
 
信仰者が人を裁くなら
罪びとが罪びとを裁くのだから
事前にも事後にも
そこには罪の意識がなくてはならない
 
罪の意識があるなら
伝道を目的とする信仰者としては
必要悪であってもなくても
自らの罪について
併せて思索するはずである
 
主の道を外れながら
主の道を説くなら
大いなる御方の御名によって
大いなる罪を犯すかもしれない

 
自らは数々の罪を犯しながら
神によって排除されていないのに
主のもとにある自覚によって
義憤で正当化されるかのように
「何様か」になってしまう
信仰者ゆえの罪と自戒する
 
罪の意識もなく
当然のように軽々と人を評価し裁き
排除や否定の言葉まで吐くなら
志とは裏腹に
聖句を知りながら
「口から出るものが人を汚す」
悪口に過ぎなくなる

 

ゆえに批判には

裁くことにならないために

こうとしか言えないという根拠と説得力が必要である

 

そこまで言うのは

誰も批判しなかったら

地上は悪と偽善の天国になるからだ
 
(2011年03月24日)

(2019年03月25日、一部修正)