完結・肉離れ・・・
翌朝、いつもより1時間も早く目が覚めた。
足の痛みも少しはマシになっていると思いきや、
ヒドなってるやん…
こりゃ、病院に行った方がよさそうやな、なんせ少しでも右足に体重を掛けると、まるで千と千尋の神隠しに出て来た「顔なし」のように、
あぁ、あぁ、
っと思わず声が漏れてしまうのだ。
苦痛に顔を歪めながら職場で事情を説明し、そのまま近所にある整形外科へ向かう支部長…
その病院は駐車場を完備していないため、100mほど離れたパーキングに車を止め、そこから病院まで歩いて行くしかないのだ。コレがまたメチャメチャ遠く感じるのである。
やっとの思いで入り口までたどり着き、問診票に記入したあと、いざ診察室へ…
どうされました?
先生の質問に、
いや、毎週空手を指導しておりまして、教え子に廻し蹴りのお手本を見せようと、キックミットに蹴りを打ち込んだ瞬間に足が動かなくなりました。
するとどうだろう、先生の口元がゆるみ、少し笑みがこぼれているではないか、
せっ、先生、今、笑ったんちゃう?
いや、絶対笑ったでしょ!
喉元まで出た言葉をグッと飲み込む支部長。
じゃ、そのベッドにうつ伏せになってもらえますか?
(…いや、まだ顔笑ってるし…)
先生に言われるままベッドにうつ伏せになる支部長。
ズボンの裾を捲り上げ、
患部付近を押し始める整形外科医…
あっ、コレですかね?
先生が少し強目に患部を押した次の瞬間、
びっ
ビンゴ~~~
(・・いや、びぇえ~って言わへんのかい・・)
ココが1番肉離れする所なんです、
アスリートは特にね、
今、先生が、
あっ、アスリートって言ったよな、
何かメッサ嬉しいぞぉ!
ココ数年、不景気に喘ぎ明日の生活も分からない中、
明日、ニートとは言われた事はあっても、アスリートなんて今まで言われた事なかったもんなぁ~
ほんの少しだけ、痛みが幾分マシになったような気がした。
その足では、しばらく歩くのも無理でしょうから
松葉杖をお貸ししておきますね
先生がそう言って、支部長の前に出された松葉杖を見て思わず、
カッコえぇ~
っと思ってしまったのである。
何ともサイバーチックな松葉杖ではないかぁ!
この穴のとこ見てたら何かウルトラマンシリーズを思いだしてしまいましたよ、ええ。
一つひとつ、丁寧に松葉杖の取り扱いを教えてくださる先生の姿が、
量販店いる店員さんのように見えた。
いやはや、長引きそうなこの肉離れ…
支部長は、占いや超常現象の類いは全く信じないのだが、肉離れを起こす数分前、緑帯のお母さん拳士に、
◯◯さんの廻し蹴りはカッコ悪いですね、
いやホントにメチャメチャカッコ悪いですよ!
と、支部長の言葉に奮起してもらおうと、ワザとチキショ~と思わせるように言ったのだが、そのすぐあとにコレやもんね…
ヒョットしたら◯◯さんの怨念?
はたまた、空手の神様が、
お前調子に乗るなよ!
っと支部長に制裁を加えたのだろうか?
いずれにしても、肉離れはメチャメチャ痛い事が今回よく分かった。
コレからは、おとな、子どもに拘らず、褒めながら生徒を鍛えて行こうと思う支部長なのであった。
さて、この肉離れを経験し、約1名を省いて皆さんの優しさにふれたのが、大変嬉しい収穫でもありました。
心配してくれた人たちの為にも、
支部長は持ち前のハイテンションで、
これから完全復活
を目指します!
チョット長引きそうやけど、この杖があるから安心して歩けるんですよ。ええ。
数日前から少し余裕も出来、
あの懐かしい昭和の名曲を口ずさみながら、
今日も一歩一歩、杖を踏みしめて歩きだす、
常に前向きな支部長であった…
♫ わたし松葉~
♫ いつまでも松葉~
♫ たとえアナタが振り向いてくれなくてもぉ~
って、
いつまでも松葉やったらアカンやろ…
さよかぁ~
本日の支部長の一言
病院に松葉杖を返しに行くと、その場で預かり金の3000円は帰って来るなり!


