以前、「小菅村の滝について」というタイトルで小菅村にあるあまり知られていないであろう滝を扱った記事を書きました。そのときの内容は東急財団による「多摩川源流部の淵・滝・沢・尾根等の地名とその由来に関する調査・研究」という資料を基に作成しましたが、そこにはネット上でも写真が出てこないような超マイナーな滝の情報がいくつか載っており、滝ヤとしてはとても興味をそそられる内容でした。
そして今回、滝の情報を収集していく中で、同じ東急財団が1984年に作成した「多摩川源流域の陸水学的研究」という別の古い資料の中に、先述の資料にも載っていない新たな滝の情報がいくつか載っていることが判明しました。ここではその滝の情報を紹介したいと思います。
まず、60ページに小菅川支流の赤沢についての欄があり、それによれば赤沢には落差5mの「今倉ノ滝」という滝があるそうです。この滝は赤沢の支流である今倉沢が赤沢に流れ込んだ地点のすぐ下流に懸かるようです。ちなみに、今倉の滝というと、小菅村の滝では最も有名であろう白糸の滝も昔は今倉の滝と呼ばれており、しかも滝が懸かる沢の名前は今倉沢になっています。しかし、この資料中では白糸の滝の懸かる沢は白糸沢との表記になっており、明確に違う沢であることが読み取れます。ややこしいですが、まとめると
・小菅川支流の今倉沢(白糸沢)には白糸の滝(旧名:今倉の滝)
・小菅川支流の赤沢には今倉ノ滝(赤沢のさらに支流の今倉沢が流れ込んだ地点のすぐ下流)
がそれぞれ懸かっているということになります。なお、赤沢には以前にも紹介した赤沢の滝というのもあります。最初、赤沢の滝と今倉ノ滝が同一なのではないかとも考えましたが、赤沢の滝は落差5mでは収まらないので、現時点ではこの2滝は別物のような気がしています。
次に、65ページに小菅川支流の棚沢についての欄があり、そこに「八倉滝」という滝があることが記されています。この滝がある棚沢は、ヤチグラの滝のすぐ下流で小菅川に流れ込む沢で、国道139号線から原始村に向かう道へ入るとすぐに沢を渡りますが、この沢が棚沢になります。実はヤチグラの滝へ行ったときに、この沢に架かる橋の上から上流方向を見ると5mくらいの小さな滝が落ちていましたが、そのときはどうせ無名滝だろうと思って写真を撮りませんでした。しかし、今回この資料を見る限り、どうやらその滝が八倉滝だったようです。今になって写真を撮らなかったことを後悔していますが、この滝は道路からも見える程アプローチが簡単なので時間があるときにきちんと写真を撮って来ようと思います。
最後に、66、67ページに小菅川支流の大成沢についての欄があり、そこに落差5mの「乙女ノ滝」があると記されています。滝のある位置は、小菅川との出合から約200m程上流の地点のようです。なお、大成沢については、先述の「多摩川源流部の淵・滝・沢・尾根等の地名とその由来に関する調査・研究」という資料において、大成滝という滝があると記されていますが、そこには乙女ノ滝の名称は出てきません。逆に、今回参考にした資料「多摩川源流域の陸水学的研究」には大成滝の名称は出てきません。あくまで憶測ですが、この2つについては別物である可能性も同一である可能性もどちらもあるかなと個人的には考えています。
このように、滝によってはまだまだ詳細が不確実な部分も多いため、何か情報をお持ちの方は是非ともコメントをお願いします。