基本データ
落差:強瀬ヶ滝、二段の滝ともに20m
所在地:山梨県大月市賑岡町浅利
水系:桂川水系浅利川ほか
評価:☆(強瀬ヶ滝)、☆☆(二段の滝)
難易度:2(5段階中)
訪瀑日:2025年4/26
桂川の支流・浅利川の本流に懸かる滝です。この滝のある大月市は山梨県内では5番目の面積を持ち、しかも森林率が87%というデータからもわかるとおり山がちな地形ですが、その一方でなぜか滝の情報は少なく、以前からまだあまり知られていない滝が眠っているのではないかと睨んでいた場所です。そこで、大月市の滝について集中的に調べていたところ、この資料にこの滝のことが載っていました。
この滝へは、国道139号線から浅利川へ沿って走る県道512号線に入ってしばらく進んでいきます。そして、ここで脇道に入り、浅利川に架かる強瀬ヶ滝橋を渡ります。
橋の欄干を見ると「こわせがたきばし」となっています。そして、目的の滝はこの橋のすぐ下流に懸かっています。
強瀬ヶ滝・落ち口
わかりにくいですが、写真中央部に滝の落ち口が写っています。
強瀬ヶ滝・落ち口をアップで
先述のページによれば、滝は2段で落差20m程あるようです。しかしながら、滝はゴルジュに吸い込まれるようにして落ちており、その全景は全く見えません。浅利川はこの滝の部分でかなり強烈なゴルジュを形成しており、内部を覗いてみても側壁が発達しているため薄暗く、不気味な雰囲気です。
橋からでは全貌が見えず、どんな滝かとても気になったので、何とか全景が見える位置が無いかもう少し下流に行ってみることにしました。県道を下流方向へ戻るとすぐ、浅利川の支流である沢を橋で渡ります。この沢は小沢(宮の沢)というようで、先述のページには、強瀬ヶ滝とは別に、この沢が浅利川と合流する地点にも二段の滝があるとのことです。
ちなみに、先ほどの強瀬ヶ滝には滝記号はないものの、よく見るとこちらの小沢の二段の滝の方にはしっかりと上のように滝記号が記されていました。
この二段の滝も事前情報が少なくどんな滝か気になったのでなんとかして県道から見える場所が無いか探して歩いていくと、ちょうどこのあたりで沢の方を覗いたらやっとその一部を見ることができました。
二段の滝・上段
県道のガードレールを少しだけ跨ぐと、このように僅かに滝が見えます。わかりにくいですが、この滝も側壁が発達したゴルジュ地形に落ちており、もし落ちようものなら這い上がることはできないと思えるほどです。
二段の滝上段・滝壺
県道から見えるのは滝の上段のみです。この上段は10m程で、更に下にも10m程の下段があるので、強瀬ヶ滝同様、こちらも2段で20m程の規模です。しかし、地形があまりにも険しいため、ここからでは下段は全く見えません。
これでは物足りないので、何とか強瀬ヶ滝、そしてこの滝の下段が見える場所は無いかと、県道を二段の滝の上段が見えるあたりから少しだけ下流へ進んでいってみました。すると、このあたりで川の方を覗いたところ、何と県道と川の間の崖の上を下の写真のように水路が通っているのが見えました。
こんなところにまさかこのようなものがあるとは思わなかったので少し驚きましたが、この水路を上流へ辿って行けば滝が見える位置まで行けそうな感じがします。ということで、少しだけ水路に沿って進んでみることにしました。
1つ前の写真を撮った場所からなら、ガードレールの隙間から水路のあるところに下れそうなので、ちょっと行ってみることにしました。
水路から見た浅利川のゴルジュ
後で調べたところ、この水路はどうも二段の滝の上流から水を引いてきているようで、地域の大切な水源として利用されているようです。この水路はちょうど浅利川の険しいゴルジュの側壁の上を通っており、よくこんな険しいところに造ったなと感心させられます。右側は20m以上の崖になっており、もし落ちようものなら確実に死ぬ場所なので、細心の注意が必要です。
二段の滝上段・正面から
水路に沿って上流へ進んでいくと、やがて水路が宮の沢の上を水路橋となって渡る場所に出ます。そこから宮の沢の方を覗くと、このように二段の滝の上段が辛うじて正面に見えます。
二段の滝・上段
ただ、滝前には木々が生い茂っており、これだったらまだ県道からの方がまだすっきり見えるかなといった感じです。なお、下段に関してはここまで来ても全く見えず、おそらくですが水路橋の上まで行かないと見えないと思います。ただ、ここから先は本当に転落の危険があり、今回は無理をせずここまでとしました。ちなみに、このページの2022年4月の欄にこの二段の滝のほぼ全景を写した写真があります。(ちなみに、ここでは強瀬ヶ滝第二滝として紹介されています)これを見ると、下段は幅1mもないような強烈なゴルジュに落ちており、強瀬ヶ滝に負けず劣らずこの滝も凄いゴルジュに懸っているということがわかります。
水路橋のあたりから見た強瀬ヶ滝ゴルジュ
ちなみに、この場所から本流の強瀬ヶ滝方向を見てみましたが、どうやら強瀬ヶ滝は屈曲したゴルジュ(以下、強瀬ヶ滝ゴルジュとします)の先に落ちているようで、ここからでは見えませんでした。ただ、こちらも20m以上の側壁を有するいかにも険しそうなゴルジュになっており、道路脇にこんな地形が隠されていたのかと驚かされました。ちなみに、ネット上で浅利川を遡行した記録があれば滝の直下からの写真もあるかも思い調べてみましたが、残念ながらそのようなものは見つけられませんでした。おそらくこの浅利川は沢屋さんにすら沢登りの対象として認知されておらず、まだこの強瀬ヶ滝ゴルジュはひょっとしたら未踏なのではないでしょうか。
強瀬ヶ滝ゴルジュ・アップで
やはりいずれは滝の真下に行ってみたいと思いますが、地形があまりにも険しく、もしかすると滝屋の範疇を超えているかもしれないと感じてしまうほどです。とりあえず、今の自分の技量では全く歯が立たないレベルの滝だということがわかっただけでも収穫だと思うことにします。
ということで、今回は滝の全貌はわからずまさに”幻”のままで終わってしまいました。滝の全貌・強瀬ヶ滝ゴルジュの内部については、今後解明されることを期待したいと思います。また、もし何かこの滝についての詳細情報をお持ちの方がいたら、是非ともコメントをお願いします。












