運動は苦手だった。球技競技に得意なものがなく、走ってる人をみて、疲れるだけで何が楽しいと思ってやってるのかわからなかった。運動会なんて誰のためのものなのかとさえ思う。よく、選手宣誓の時に「私達、僕達はスポーツマンシップに乗っ取り正々堂々と戦うことを誓い、一生懸命練習してきた成果を見せて頑張ります」と言っているが、そもそもだ。スポーツマンではまずなく、ただの学校行事だし、一生懸命練習してきたではなく、させられただけ。真面目にやらないと怒られるから、黙って言う事聞くしかない。拒否できるなら、もれなくしている。暑い中何時間も動きの練習、ダンスや組体操の練習、何も楽しくない。ただ、運動会の前日の場所取りと外で食べるお弁当は好きだった。
母親が運動会の当日の朝早くから、おかずを作る。唐揚げと卵焼きが定番だった。お弁当を食べながら、廻りを見渡す。テントの中に敷物を敷いている。色んなお弁当がみえた。サンドイッチや稲荷寿司や巻き寿司なんかがあった。皆、穏やかな顔をしている。その光景に嬉しくなる。
色んな競技を終えて、夕方帰宅する。家族全員で歩いて帰る。父は、ビデオカメラと敷物を抱え母親は空のお弁当箱と水筒。家に帰ると、片付けが待っている。運動会の後は全員で片付ける。お風呂も手が空いた人が準備する。毎年の決まりだ。
姉とお風呂の準備をした。床や浴槽を洗ってお湯をはる。1番先に入るのは、いつも父親だった。父親は決まった時間にお風呂に入る。だいたい18時頃だ。父親がお風呂に入る頃に母が台所に立つ。たまに手伝う。でも運動会の日は、いつも夕食をあまり食べれなかったので、お茶漬けだけ食べる。
次の日は休みだ。何をしようか考えながら眠った。