里子のローラちゃんが天国に旅立ちました。

SAVE THE RABBITSの施設にいるリゲル、スピカのママです。


《闘病中の少し前のローラちゃん》


ローラちゃんを知らない方もいらっしゃるかと思います。まだ施設に半数いる大阪の河川敷で保護したうちの1匹。クリフト、アリーナ、マーニャなどのグループです。ローラちゃんは他のみんなと少し離れた場所におり、捕獲も難しい子でした。


保護してから半月程で出産になった他の母うさぎとは違い、ローラちゃんは保護して間もなくして出産。




心臓に疾患があり

呼吸が苦しい中、命懸けの通院で妊娠発覚。

翌日出産。



《出産当日の様子》


まさに命懸けでした。



ローラちゃんと言ううさぎをあまり知らない中、子育てをするローラちゃんを見ていて…

とても子煩悩なママではあったものの、突拍子もないことをし自分でもよく分からずパニックになるようなところがありました。


他のうさぎたちと少し違う。。。



今まで見てきた保護うさぎたちの中で、ダントツで施設での暮らしに無理がありました。


SAVE THE RABBITSにもっと余裕があれば良かったかもしれませんが、出産したのはローラちゃんだけでもなく、数多くのうさぎたちが生まれて育ち、新たに保護されるうさぎたちもおり、療養しながら通院も多く、新たな体制作りも含め、怒涛な時期でした。


ボランティアさんというものを募集し始めたのもこの頃でしたが、ローラちゃんの部屋んぽだけは私が見るようにしました。それくらい型にはまらないうさぎだったのです。下手したら怪我や呼吸の乱れで発作が起こることだって予想できました。



子育てが終わった頃、呼吸が乱れて酸素室で入院することもありました。何とか対話しようともローラちゃんと目が合わない感覚、何を望んでいるか分からない、どうしてあげたらいいかわからない…


ただ苦しんでいるようにも見える行動に、今までのどのうさぎよりも試行錯誤する日々でした。


そんな中、保護して1年半ほど。

里親さんと出会いました。

お迎えするうさぎを決めるまで1ヶ月くらい悩まれたと思います。毎週施設に来て頂き沢山のうさぎたちと触れ合ってもらい里親さんが選んだのがローラでした。




それこそ、里親さんも最初はなかなかローラとの距離が縮まらず送られてくる写真はほとんど残像のようなローラばかり。本当に少しづつ少しづつ距離が縮まっていきました。数ヶ月なんて単位ではなく、数年かけてです。




ローラが最後の最後まで

『よく分からない突拍子もないうさぎ』ではなく、

しっかりと人との絆を結んでいる様子が伺えました。私が意思疎通が出来ないと思っていたローラちゃんは、本当はとても利口で人間をしっかり見てきたこと、生まれ持ったであろう体の不自由な部分、苦しさを持ちながらも逞しく生き抜いたことが里親さんからの沢山のメッセージから伝わりました。



沢山勉強させてもらったうさぎのひとり。
ローラちゃん。

一生懸命生きました。
どうか安らかに。お悔やみ申し上げます。