少し古いのだが「JIN-仁-」の話である。
何話目かは忘れてしまったのだが、人々の会話で「岩(いわ)」という言葉がしょっちゅう出てきたときがあるのだが、覚えているだろうか?
「南方仁」を演じる大沢たかおが「腫瘍」と言ったので、岩=癌だというのはすぐ気付いたと思うのだが、では本当に、昔の人は癌を岩と言っていたのだろうか?
正解は、微妙だがYESだ。
かつての日本では、腫瘍が見つかると、岩のように硬いことから「岩」と記載していたのだ。証拠の書物もある。
いつからかまでは分からないが、そのうちに、病気を表す「やまいだれ」に岩のように硬いものと言うことで「癌」という文字に変わった。
しかし、呼び方は初めから「がん」である。
これが、「微妙だがYES」という意味だ。
しかし、作者の村上ともかはよくこのことを知っていたなあ。
手塚治虫のように医学部出身というわけでもない。
「そんなの本を読めば分かるだろう」と思うかもしれない。
しかし、がんの歴史についての本を一般書から専門書まで20冊ほど読みあさったが、この情報が載っていたのはたった一冊だけであった。
それほどまでに載っていないということは、専門家でもあまり知られていないということだろう。
役に立つわけではないが、トリビアとしてはかなりランクが高いのではないだろうか。