4年生引退企画
〜4年生の想い〜
本日の担当は副将ラスト、佐藤大雅です。
普段は柔らかい笑顔と温かい雰囲気で周りに安心感を与えるお兄ちゃん。
そんな大雅は“持っている男”。みんなにとってのヒーローでもある大雅、ここぞという時に点を決めてくれるストライカーです。
そんな彼の引退前の想いとは…
Vol.40 佐藤 大雅
『 青→青 』
中学校のころは先輩、後輩の関係だった岩ちゃんからご紹介に与かりました 4年佐藤大雅です。文章が下手で読みづらさがあると思いますが、最後まで読んでもらえたら嬉しいです。引退まで1週間を切った今、感じていることを素直に綴っていきたいと思います。
立教は今、残留争いをしている。シーズンが始まる前から厳しい戦いを強いられることは分かっていたが、いざその状況に置かれると、まさかこんなことになるとは と心のどこかで思っている。ただ、この感情は現状から目を背けようしているわけではない。なぜなら、俺は今この状況を楽しめているから。もし次の試合に負けたらどうしよう とか、前の試合勝っとけば なんていう無駄な感情は全くない。
引退まで1ヶ月を切ろうとしていた第17節の東海大戦で怪我をして、いつもは「この怪我なら普通に試合してる選手もいるよ」とか言う楽観的な医者にも、再発のリスクがあるからすぐに復帰するのは勧めない と言われた。しかし、なんとか3週間で復帰することができた。そして今 頭の中にあるのは、残留できるかどうかの不安ではなくて、同点で迎えた後半ロスタイム 俺が決勝ゴールを決めて、応援の中に飛び込むイメージだけ。もう楽しみでしかない。
この場を借りて、自分が大学4年間をサッカー部で過ごして得た気づき、そして伝えたいことについて話したいと思う。
"努力→成長→結果"
努力をすれば結果がついてくる。
高校まではそう思っていた。
練習後にシュート練は欠かさずしたし、時間を見つけて気が済むまで坂ダッシュもした。もちろん毎日の練習は全力で、コーチがいなくても自分で自分を追い込んだ。同じように頑張っていた選手も試合に出て活躍していたから、努力→結果 であると信じていた。
しかし、大学に入ってその甘い考えはすぐに打ち砕かれた。おそらく高校生の僕は、狭い世界しか見ていなかったから気がつかなかったのだろう
目に見える努力をしても結果が出ないことがある。
そもそも努力とは何なのか という問題になるが、筋トレすることが努力かもしれない。練習に人一倍集中することが努力かもしれない。チームのために何かを意見することかもしれない。
ただ、ひとつだけ言えることは、その努力と結果の間には 成長 があるはずだ。というか、あるべきだ。
目の前のことを頑張る。
それも大事。
でも、それだけでは結果は出ない。
結果を見据えながら、成長を遂げるために自分が取るべき行動を逆算して考える。それを乗り越えて結果が出たとしたら、とてつもない達成感、さらに、もっと高いレベルに挑戦できる喜びを得ることができるだろう。
だが、それがすごく難しい。
何をもって自分の成長とするのか、何度も考えて、これでもだめ、じゃあこうしてみよう、と試行錯誤を繰り返す。
結果が出なければ、その成長も、そのための努力も、正解だったとは言えない。正解がわからない状態で努力を続けなくてはならない。(だからこそ楽しいのだが)
前述した内容を踏まえた上で、もう一つ大事だといえることがある。
"自分に矢印を向け続ける"
大学4年間で最も印象深かった試合がある。
「どうせあの参入戦のゴールだろ」と言うみんなの声が聞こえるが、違う。
最も印象に残っているのは、参入戦のあとに行われた新人戦の帝京大学戦だ。
あの試合では何もできず、自分がPKを外し敗戦した。もちろん、負けたことが悔しかった。でももっと悔しかったのはその後。
全体ミーティングをした時、当時の副主将がこう言った。
「勘違いすんな。関東リーグへの参入が決まっても、今のお前らのレベルはこんなもんなんだよ」
とても響いた。
先輩が言った通り、勘違いしていたと思う。
参入戦でゴール決めた俺だぞ と高を括っていた。自分に対する過信。
あり得ない。今までそんなことを思ったことはなかった。参入戦で勝った後も、関東リーグが楽しみで練習したくて堪らなかった。
それなのに同じ1試合を無駄にした。
自分に腹が立った。
でも、その出来事があったから、矢印を自分に向け続けなければならない ということに気がついた。
例えば、自分が目指していた結果を出せず、精神状態が悪い時。
何がいけなかったのか考えなければ、変わることは出来ない。それはもちろんのこと。
逆に、結果が出て、精神状態が良い時。
新人戦の時の俺みたいになってしまえば、もうそこから上にいくことは出来ない。そんなの すごくもったいない。
他にもある。
同じポジションでプレーしている選手が自分の代わりに出ていて、その選手を批判する。
あいつは上手いし、身体能力も高いから自分は勝てないと諦める。
たぶん部内にも、そういうことを思っている人がいると思う。
人を批判する、人と比較する、それはとても良いこと。しかし、批判を批判で終わらせる、比較して自分はだめだと落ち込む、それは違う。
外に矢印を向けたままで終わらせてしまうのは違う。
その矢印を自分に向け直さなくてはいけない。批判や比較をするのならば、現状を受け止めて、自分はどうするべきなのかを考えるところまでやるべきだ。そうでないと、自分にとってプラスになることはないと思うから。
先週の試合、負けたら降格がほぼ決まるような大事な試合だった。
しかし、関東リーグの中の1試合に過ぎないし、この1試合で何かが決まったわけでもない。
今週も目の前の試合に勝つ。ただそれだけ。
練習できるのも、あと2日しかない。でも、その2日が自分のサッカー人生に大きな変化をもたらす2日間になるかもしれない。
成長の糸口を掴めるかもしれない。
そう考えたら、どんな1日も無駄には出来ない。
ゴールを決める、マークがキツくなる、それを掻い潜るような得点パターンを身につける。
俺は最後の最後まで成長したい。
最後の試合でも結果を出す。成長のために。
「今日は何か成長した?」
俺の口癖である。(自転車で富士見から帰るとき聖(4年/初芝橋本)に毎日のように言っていた)みんなも毎日この問いを自分に投げかけてみてほしい。
振り返ってみると、この4年間本当に充実していた。精神的にキツい時もあったけど、なにより毎日を楽しいと感じられた。
俺の周りには、いつも支えてくれる人たちがいた。
まずは両親。
今まで感謝の言葉をあまり伝えてこなかったけど、本当に感謝してます。
浪人している時、毎日10時間以上勉強しているのに全然成績が伸びず、精神的にも追い込まれた。人の声が聞くのが嫌になり、電車に乗る時は耳栓をして塾まで通った。そんな時、家に帰れば母が美味しいご飯を作って待っていてくれて、昼ごはんのお弁当も毎日作ってくれた。それは今もそうで、どんなに朝早くてもおにぎりを作ってくれたり、栄養を考えてご飯を作ってくれて本当にありがとう。
父にも言いたい。
毎週末、練習試合であってもわざわざ富士見まで試合観に来てくれて、活躍すれば一緒に喜んでくれた。高校の時も大学に入ってからも怪我の時期が多くてたくさん心配かけてごめんなさい。でも、少しでも多く活躍してる所を見せたいと思ってキツい時も頑張れた。とりあえず、あと1試合 まず試合に出られるように頑張るし、良いとこ見せれるように、喜んでもらえるように頑張るから応援してほしい。
同期へ。
大学に入ってから今日まで、驚きの連続だった。自分よりスペックが高い選手がほとんどで、どうしてそんな上手いのと笑ってしまうことも度々。個性が強くて、素敵な価値観も持ち合わせている。こんな人たちと一緒にサッカーできるのかと思うと今でもまだワクワクする。
そんな気持ちにさせてくれたから、強くなれたと思うし、もっと強くなりたいと思っている。
1年の時Iリーグでベンチ外だった頃、ミキ(4年/静岡学園)と2人で「絶対大学生のうちにゲキサカ青文字になってやろうな」と誓い合った。LINEのひとことをそれに変えた時に抱いた野心もまだ消えてない。
同期はサッカーしてるときだけじゃなくて、それ以外でも、オフにどっか行ったり、毎日の練習前後の会話でさえも楽しかった。(みんなと話したいから早めにグランドに行くこともよくある)
最後にみんなで笑って終わりたいよ。
後輩へ。
大学で後輩ができてからは、後輩から絡んでくれたり、色々馬鹿にされたことも含めてなんか全部嬉しかった。肩肘張らずに、ありのままの自分を引き出してくれた。4年になってからは特に3年と絡むことも多くて、バイトも一緒にしてる。結構たくさん同じ時間を過ごしてきて、ダル絡みしたことも多かったと思うけど、いつも応えてくれて有難う。
トレーナーの方々へ。
合計したらたぶん1年以上リハビリにいてお世話になりました。
怪我をしたら、投げやりになったり、無駄な時間を過ごしてしまうこともあるはずだ。でも、トレーナーの方々がいたから、この期間に自分の身体をもっと知ろうと思った。強くなって戻ろうと思わせてくれた。ついこの前もそうだった。治療院で毎日ケアをしてもらったから、怪我をプラスに捉えてなんとか引退に間に合わせることができた。この恩は絶対に結果で返すので、待っていてください。
最後に
最終節も絶対に勝とう。
勝って残留をしよう。
全員で勝ちロコやりたいよ。
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