4年生引退企画
〜4年生の想い〜
本日の担当は、山田瑞生です。
1年次から可愛らしい笑顔と巧みなテクニックを活かした献身的なプレーで数々の勝利を導いてくれた彼は、怪我を乗り越え3年生でドイツに留学。今年の春にドイツ人に近くなって帰ってきました。
そんなサッカーに向き合い続けた努力家な瑞生の想いとは…
Vol.33 山田 瑞生
『足りなかったもの 』
ドイツ帰りの生粋のサッカー男児。武蔵越生という秘境の地から何時間という時間をかけて通い始めた男。サッカーになればキレキレのキックフェイントで相手を置き去りにする。オフザピッチではサッカーを忘れ彼女との時間を大切にしているらしい。それではバトンをお渡ししましょう。
(吉田直矢/MF/JFAアカデミー福島)
コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科4年の山田瑞生です。
簡単にサッカー人生を振り返って、思ったことを率直に書こうと思います。
サッカーをしていた父親の影響でサッカーを始めた。始めると、すぐにサッカーに魅了され、いつしか、プロサッカー選手になることが自分の夢になった。
それから、小、中、高とサッカーを続けた。
常にチームの中心選手ではあった。
全く結果は出なかった。
でも、プロになるという目標は、揺るがなかった。
だから、迷わず立教大学の体育会サッカー部に入部した。
もちろん、スタメンで活躍してプロになることを目標に。
入学前の2月のシーズン初めから練習に出始めた。
今まで、自分がサッカーをやってきた環境とは、明らかに違うと感じたことを覚えている。グランドは土から芝に変わり、自分が思っていた以上にサッカーのレベルは高かった。
それから、毎日が新鮮で、必死に努力した、大学生活のほとんどの時間をサッカーに費やした。
とても楽しくて、充実してた。
カテゴリーは、AチームとBチームを行ったり来たり。トップでスタートで試合に出させてもらったのは、1試合のみだった。
2年の秋にはアイリーグ1部昇格、2年の冬には、初めて大きな怪我をして手術、3年の夏から4年の夏までは、ドイツでワンシーズン過ごした。最後は、アイリーグ1部降格と色んな経験をした。
そして、残っているのは、関東リーグ2試合のみだ。
こうして現在までのサッカー人生を振り返ってみると、悔しい思いばかりだったなと思う。
大学に入ってからは特に。
自分なりに努力をして、チャンスももらった。
でも、何かが足りなかった。
自分に、足りなかったものは何なのか。
サッカーの技術も、もちろん足りなかった。
でも、それ以上に人間的な部分が大きいと感じている。
大学1年、2年、3年のことを考えると、全くといっていいほど、チームのこと、周りのことは、ほとんど頭に無く、なによりも自分中心、自分が結果を残すことを1番に考えていた。
大学に入ると、高校までとは違い、ピッチ内ではなく、ピッチ外にいて、応援することも多くなった。
自分が出てない試合は、心の底では、負けろ、点取るなって思いながら、応援していた。チームが41年ぶりに関東昇格した時でさえ、素直に喜べず、複雑な気持ちだった。
4年になって、ドイツから帰ってきて、チームに戻らさせてもらうと、立教サッカー部がより素晴らしい組織になっているのを実感した。自分がチームを離れて10ヶ月で色んなことが変わっていた。
チームは、関東残留に向けて今も厳しい状況だが、皆んな必死で、悩みながらも闘っている。
そんな姿を見て思った。
皆んなチームの為に全力で闘っているな。ピッチ内だけではない。ピッチ外でも。
応援で声を枯らす人、戦術について勉強して、チームに還元する人、ピッチ上でチームをまとめ鼓舞する人、選手を全力でサポートする人。
様々な人が皆チームの勝利の為、闘っているんだなと、自分も熱くなった。
同時に、自分に、足りなかった部分のひとつは、こういう部分だと思った。他人やチームのことには目を当てず、自分のことばかりしか考えられなかった自分。そんな奴が、チャンスを掴んで、信頼される選手になれるはずが無かった。
大学4年になって、引退目前にして、目の前の自分だけではなく、チームや組織、周りの人達に対してどう向き合っていくのかを考えるようになった。遅すぎるなと思うが、この点は、大学4年間でひとつ成長した所だと自信を持って言える。
同期の皆は、引退ブログを見ても分かる通り、人間的に自分よりもしっかりしているし、色んな価値観を持っている。その中で、一緒に同じ時間を過ごすことが出来て、本当に良かったって思っている。もちろんサッカーの面もレベルが高く、学ぶことが多かったが、なにより人間として、たくさんの刺激を受けた。こんな自分が人間的に成長することが出来たのも同期の皆やこのチームのおかげだ。
残り2週間。まだ成長する為のチャンスはたくさんあるはずだ。それだけの恵まれた環境がある。仲間がいる。
残り2試合、仲間の為に、自分も最後まで必死に闘いたい。残留しよう。
最後に
自分はあと1年、大学生活も残っているし、プロを目指してサッカーを続けます。
今まで支えてくれた人達へ感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張っていきます。
ありがとうございました。
両親へ
いつもありがとう。
親孝行出来るまでには、まだ少し時間がかかると思う。迷惑もかけてしまうかもしれない。
でも、絶対します。待ってて下さい。
また試合でも見に来てね。
以上。最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

良い顔してるなあ
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