【4年生の想い】 藤間聖二 『劣等感と自分らしさ』 | 立教大学体育会サッカー部日記

立教大学体育会サッカー部日記

立教大学体育会サッカー部のマネージャー日記です☆
2013.3~


《4年生引退企画〜4年生の想い〜》

本日この企画を担当するのは抜群の運動神経を活かし、いざという時にビッグセーブを見せる副将藤間聖二(GK/都立駒場高校)です。

常に人のいじれるところを探し、練習前後のベンチでは会話の中心となる選手。

引退を目前にして彼が伝えたいこととは。



☆Vol.24 藤間聖二☆
『劣等感と自分らしさ』


「どんな時でも人の揚げ足を指摘し、すぐに人にあだ名をつける生粋のいじめっ子。笑いのためには人をいじり倒す彼であるが、ピッチ内では常に声を出し、気迫のこもったプレーで身長の小ささを感じさせない存在感を放っている。さらに今年度は副将としてチームを牽引した。そんなオンとオフのはっきりした彼が後輩に残す言葉とは。 同じポジション、同じ浪人として4年間切磋琢磨してきた私は期待している。」(4年 大神僚也)

----------------------------------------------------------



同じ出身校で本来は後輩なのに、同期になってしまってからというもの軽々しく頭を引っ叩いてくる程の仲良しになれた吉澤から紹介頂きました、藤間です。


マネージャー・トレーナーや他の幹部に先駆けまして、切り込み隊長的に書かせていただきます。

ここでは主に自分の事を2つ書きます。1つは周囲への感謝、もう1つはサッカーを通して学んだ事です。
「結局何が言いたいの?」ってむしゃくしゃする長編小説みたいにならないように一生懸命書きますので、スマホ歩きで注意されないように立ち止まるか、どこかに座って読んで頂けたら幸いです。ちょびっと長いですが、長くても5分前後で読めるはずです。



まず1つ目。本当は直接言わなきゃいけないのですが、ここでもお伝えしたいです。自分と関わりを持ってくれた人間全員に感謝しています。好きなことをやらせてくれたお父さんお母さんを筆頭に家族親族のみんな、下手な自分を見捨てずに指導してくださったコーチスタッフの皆様、プレーができるようにサポートしてくださったOBOGの皆様、一緒にプレーしてきてくれた選手、話を聞いてくれ遊んでくれた友人、自分と接してくれた人全員に本当に感謝しています!ありがとうございました!そして同期の皆本当に本当にありがとう!


(一部から敬語じゃない方がいいと聞いたので以下は話し口調で)



もう1つはサッカーを通して学んだ事。それはコンプレックス(劣等感)とアイデンティティ(自分らしさ)について。

(今流行りの横文字使いたい症候群。予算の事をバジェット、予定を立て直す事をリスケとか言う人になりたい。)



サッカーを始めたのが小学校3年生の時。負けず嫌い、目立ちたがり、運動神経も勉強にも多少自信がある。


でも今はコンプレックスだらけ。ただでさえ目細いのに写真取られる瞬間に瞑っちゃうし、キーパーで165センチの人はあまりいないし、高校時代にスタメンになれなかったし。当時顧問には「良いところはいっぱいあるんだけど、キーパーはサイズが一番大事」と言われる。


大学でもトップチームには新人戦の時に1週間在籍、BとCを行き来。幹部としても部員としてもどこまで貢献できたものか。
(キーパー不足を解消したことについては人一倍自信ある。1週間で630分出たのも1人ホーム&アウェーも今となっては良い思い出)


どっしり主将陽介、熱血副将るね、敏腕主務しんじ、ピッチ内外どちらも必殺仕事人三原、土台に徹してくれたチーフマネゆか、人一倍ひたむきな副将ひじり、明るくたくさん動いてくれた副務の太雅と敦史など幹部学生一同。チームキャプテンやチームをまとめてくれた同期。皆に頼りっきりじゃなかったかな。役に立てたかな。


初対面の人にサッカー部でポジションがキーパーと言うと決まって「えー、意外!小柄なのによっぽど動きが俊敏なんだね!」と最大限にオブラートに包んでキーパーのくせにチビと言われる。塾講師としてアルバイトをしているのだが、純粋な子供には「嘘でしょ?ほんとのポジションは?ポストとか届く?」とまっすぐな瞳で言われる。


でもそんなコンプレックスが自分をここまで成長させてくれた。
自分の置かれた状況で最善を尽くす事がどんなことよりも大切であると。


キーパーで背が低いならジャンプ力を上げる、またそれ以外の要素を高める。シュートに手が届かないならシュートを打たせない守備陣への指示をする。


第一志望に入れなかったなら、入る大学での生活でそれを上回って充実させる。


副将という立場を頂けたならば、誰かの役に立つ為に多くの選手とコミュニケーションをとる。自分の苦しい経験を伝え、選手それぞれの思いを受け止める。

そう思って俺は取り組んできた。


皆は他の誰かに当たって、環境や他人のせいにして、本当に自分の最善尽くしてるかな?俺も時々はそんな時もあるけど。

コンプレックスは成長に繋がるし、同じような気持ちで苦しんでいる誰かの役に立てるかもしれない。


誰かの役に立つなんて!

って人は自分の為にも、置かれた状況で最善を尽くしてほしい。正しい選択も間違っている選択も存在しない。選んだ選択を正しいものにできるかどうかは自分次第。


だから俺はこの体格でキーパーを続けた事も立教に入った事もサッカー部に入った事も後悔していない。結果はどうであっても、誰かから見て正解でないように見えたとしても、自分の選択を正しくする為に取り組み続けたから。


目標なくて困ってる人もコンプレックスはあるはず。それを克服しようとすることが成長に直結する。


自分のアイデンディティはコンプレックスに打ち勝とうともがいた結果。どんな状況でも、振り返って自分が後悔しないよう今尽くせる最善を。




さあ次はみんなのトレーナーとして足の裏のように裏方に徹してくれた斎藤淳基です!サッカーや身体に対して学ぶ姿勢が素晴らしい彼の思いはいかに!乞うご期待!







4年 藤間聖二