どうも、お久しぶりですTOMOTです。




ようやく年度末の激務が終わって少し落ち着きましたので、春休みの遑にコッソリとブログ更新をさせて頂こうかなと思います。

正直なところ今年はお休みが2週に1回取れるかどうかというくらい非常に忙しい3学期でしたので、魂と肉体が乖離しているのかと思うほど放心状態のまま数ヶ月過ごしておりました。

もしその間に気付かずご迷惑をお掛けしておりましたら、関係者様各位には心よりお詫び申し上げます。

春休み中はゆっくり新年度用教材を作りながら、少し息抜きもできたら良いですね。


私事は捨て置きまして、今回記事では去年にエレメンタリークラスの子達と行った野菜栽培のお話をして参りたいと思います。
園舎前美化計画の続報に関しても、実は既に"この記事が公開される一週間後"に予約投稿してありますので、後日皆様がお時間を持て余した際にご覧頂けましたら幸いです。笑

さて、それでは経緯から。
一昨年暮れの辺りからイリナ・エレメンでは植物学の活動を特に進めており、「入園式前に散ってしまう桜の代わりにシバザクラを植える」というコンセプトの園舎前美化計画をエレメンタリーの子達主体で行ってもらうことで、実践的に植物学を体験してもらおうと考えておりました。
しかしどうせ植物学を進めるなら食べられるものもやりたいなとボンヤリ想像しているうちに、例年の如く年度末・年度始の激務に陥ってしまい、気付けば4月後半に。
慌てて準備に取り掛かりましたが、個人で野菜作りするだけならともかく、子ども達に"植物学"の活動として体験してもらうのに苗を買って育てるのも如何なものかと。

しかし野菜栽培を行ったことがある方ならおわかりになるかと思いますが、野菜にはそれぞれ適した播種時期というものがあり、種から夏野菜を育てる場合はだいたい3月中旬頃からスタートしなければならないのですよね。

うん、既にかなり遅いぞ……、と。

3月中旬は激務の只中ですし、そもそも子ども達は春休みに入っており、この時期に活動時間を設けること自体できないのですけれどもね。


そこで既に新年度に突入している4月後半、子ども達には何種類かの購入種を小プランターにそれぞれ植えてもらい、発芽実験を通してエレメンタリーの植物学最初の活動である"needs of plants"を体験してもらいつつ、私はその種の一部を拝借して自宅で完全管理しながら育苗を行っておりました。

それがこちら。

高校時代からの私の趣味であるアクアリウムの名残りというか、結構本格的な水槽や水草育成ライトが私の自宅にありますので、まずはここで苗作り。

プランターに2023.4.21って書いてありますね、これ、種を植えた時期です。

後ほどまとめて紹介しますが、オクラのように夏の日差しに強い野菜ならともかく、全ての夏野菜をこの時期以降に播種していると考えると、いやはや遅いにもほどがありますね。

温度・湿度・空気循環・水分量を機材で最適化しつつ、日照時間を長めに設定して、急いで育って頂きました。

農業期間と教育機関のギャップとはいえ、植物達には負荷を掛けてしまい申し訳なかったです。


そしてそんな折、私が実家に帰省した際「子ども達と野菜作りをしている」という話を家族にしたところ、母の知り合いに完全無農薬栽培をしている農家さんがおり、その方から頂いている野菜の種を大量に分けてもらえることとなりました。

そしてこの種を受け取ったのが、5月3日のこと。

いや、遅いぞ……、と。

しかしこれはもういっそ良い機会だと思い、「この時期だとちゃんと育たないかもしれないけれど子ども達と一緒に発芽実験してみてください」とお伝えし、欲しい種だけエレメンの子達に各ご家庭へ持ち帰って頂きました。

もちろん私はこの中から「これならいけるかな?」という野菜を精査しつつ、水槽ラボにて育苗開始。




ある程度育ったら外界適応させる為に、日中は外へ出すようにしたり、不織布ハウスへ移行したり。

水槽2台体制で、取っ替え引っ替え、色んな野菜を育てました。

イリナの栽培環境で何種類育てられるかわからなかったので、今回は枝豆、オクラ、キュウリ、ミニトマト、ハーブ類をいくつか。

ハーブに関してはコンパニオンプランツ用で、私が個人的に何年も育てているバジル、アップルミント、スペアミントですが、バジルは毎年種を取って保存してあるのでそちらを播種しております。


そしてある程度の大きさになったらイリナへ移動させ、エレメン開講日かつお天気が良い日をひたすら待ちました。


この大きさに到達したのが、だいたい6月初旬。

大急ぎで育てたので苗としては小振りかもしれませんが、播種時期を逆算すれば健闘した方でしょうか。

しかし6月といえば、そう、日本には梅雨があるのですよね。

農家さんの間でも「雨の日は畑に入るな」と言われるくらい土壌に影響が出る降雨、その最たる季節ですね。

光に向かって健気に成長を続けるキュウリですが、時期を待ち過ぎて蔦があらぬところに絡まったり、新芽がライトに触れて焼けてしまったりと大変な騒ぎでした。


そんなこんなで雨の隙間を縫うようにして、子ども達と一緒にようやく野菜を定植させ、イリナでの栽培開始。

キュウリは日当たり特等席の場所で、階段の手すりへ絡まるように設置。

枝豆はコンパニオンプランツのスペアミントと一緒に定植……、しましたが、結論からいうとこの子達は枯れてしまいました。

3-6の子達も含めて皆でたくさん水遣りをしてくれたのですが、設置場所が日当たり二番席だったので、思いのほか水捌けが悪かったようです。

一応そのことも想定して、こんなふうに水切り網+底石を多めに入れてもらったのですが、なかなか思い通りにはいかないものですね。

枝豆は農家さんから種をもらう前に、先立って購入し育てていたものだったので、少し残念でした。
しかしこちらはこちらで、プランターを再利用しましたので、それも後述致しますね。


定植時の写真を撮り忘れてしまいましたが、オクラはプランターに二本仕立て、ミニトマトは栽培スペースがどうしても確保出来なかったのでペットボトルを用いて逆さ吊り栽培を行いました。


植えてしばらくすると、陽を目指して新芽が上に向くのですよね。

ミニトマト、素晴らしい生命力です。
ちなみにペットボトル上部には、コンパニオンプランツのバジルを一緒に植えました。

6月末〜7月初旬。


キュウリに花が咲いた、と思ったら、もう既に実をつけておりました。

そしてミニトマトの方にも。


小降りの可愛らしい実がちらほら。

さらにはオクラの方にも。

花が咲き始めました。

オクラは窒素過多だったのか、葉が天狗の団扇みたいなサイズになってしまったので、葉を間引きつつ水を多めに与えて肥料を流すように育てたらすぐ花を付けてくれました。
葉を落として光合成を阻害することで危機感を与え、子孫を残す為の花を咲かさせてもらうという、少し強引な手でしたが子ども達にとっては良い学びだったかと思います。

7月後半に入り、幼児クラスは夏休み。

はい、水遣り不足ですね。

職員も在宅ワークが増えるので、園舎にある野菜達は生命の危機です。

加えて去年の夏は酷暑だったので、1日水遣りをしないだけで、枯れかねないほどでした。

私は自宅のアパートが自転車10分圏内なので、早朝&夕方に毎回水遣りしに行きましたが、都合や体調不良でどうしても行けない日はほとほと困りましたね。
小さなプランターだと特に水切れが速いので、自宅とは違う場所で行う野菜栽培の難しさというか、今後イリナで栽培をやる上での大きな課題となりました。


そういった大変な時期を乗り越え、8月前後、子ども達と一緒に待望の収穫期。


……というよりも、エレメンがある日に、収穫可能なものを子ども達が自由に取ってその場で食べたり持ち帰ったりしておりました。笑

私もオクラを収穫し、庭先で雑に育てていた葉ネギと一緒に頂きました。

やっぱり採れたては美味しいですね。

収穫期が過ぎたら、栽培環境のリセット。

使い終わった土はシートに広げて日光消毒し、堆肥作りをしている場所へ移動して米糠と一緒に混ぜ込み、しばらく培養してから紫陽花の花壇へ撒きました。


そしてオクラやミニトマトは種を採取し、乾燥させて冷蔵庫へ保存。

次の時期までお休みです。

そして空いたスペースでは秋〜春に向けて出来るものを定植。

こちらに関してはご報告するかわかりませんが、まあ、イリナのひとのみぞ知るということで。笑


ちなみに枯れた枝豆があった場所では、水捌け問題を色々考えながら土をリセットし、豆リベンジということで落花生を定植しておりました。

豆類は根粒菌によって自身で窒素を作れるので、枝豆と同じく窒素分少なめの有機肥料を与えて育てましたが、こちらは上手くいったようです。

もちろん、全部子ども達にセットしてもらいました。

ひとりで子ども達に説明したり指導したりしながら、泥まみれの手で隙を見て写真を撮っているので、栽培に関してはどうしても子ども達の活動風景写真が少なめになってしまいすみません。

そんな落花生ですが、11月くらいまで育てて、しっかり枯れたのを確認。

ちょっと時期を待ち過ぎたかなとも思いましたが、開講日にいつも早く来てくれる2人の女の子達と一緒に、プランターを掘ってみました。

プランターサイズ的にそれほどたくさん収穫は出来ませんでしたが、ちゃんと実っておりましたね。

こちらも別の野菜と同じく、しっかり洗浄し、いくつかは次の播種に向けて乾燥・保存。

いくつかはお二人に持ち帰って頂きました。

採れたての落花生は本当に格別の味なので、おうちで楽しんでくれていたら良いですね。


こんな感じでイリナ・エレメンタリークラスでは、2023年度の植物学&野菜栽培を行っておりました。

2024年度では「早めに定植を完了させて、夏休み前に野菜を収穫し終われば良いのではないか」という案を頂きましたので、その作戦で準備を進めようかなと思います。
上手くいけば夏場の水切れを心配しなくても良いですし、私は非常に助かりますね。
というか、あれれ、ブログを書いていて思ったのですが……
現在3月末、そのように計画を設定するなら今すぐにでも種蒔きしないといけないのでは……?


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以上、流暢にしている場合ではなかったTOMOTからでした。