こんにちは。
大阪府守口市の笑いあふれる教室『ピアノ教室セシリア』、
日本作曲家協議会会員、もりやみつよです。
いつも読んで下さって、どうもありがとうございます。
いつも思いますねんけど、日本中飛び回ってる先生方いてはりますやんPTNAステップとか、コンクールとか。
他にもどこかの楽器店のセミナーとかで。
今日はどこそこへ、明日はどこそこへ。
よう身体持ちますなぁ。
スゴイですわ。
私、27日兵庫県伊丹市、28日東京上野で帰って来て、(月)(火)とも倒れてましたで。
何とかマシにはなってますが、アリ〇ミンAのオカゲですわ。
鼻の奥が玉ねぎのニオイしますけど。
さて、今井顕先生のファイナルリサイタル。
曲目は、
バッハ G線上のアリア
シューベルト ソナタ第18番『幻想』
(演奏時間 約42分)
シューベルト ソナタ第21番(最後のソナタ)
(演奏時間 約47分)
「音が美しい」とか、「さすが巨匠
」とか、そういうのは他の方が書くでしょう。
私は私が感じたこと…巨匠・今井顕というパイプを通して天から降りてきたシューベルトの音楽…。
シューベルトは音楽で、何を言いたかったんだろうと言う事を感じ取りたいと思いました。
私はどの作曲家にも造詣は深くなく(笑)、シューベルトは小さい時に弾いたあの有名な即興曲集やら、もう少し大きくなって弾いたB-Durの即興曲くらいです。
だからピアノソナタは弾いておりません。
聞きながら(楽譜見てない)分析しながらですが、感覚でしかないのです。
ただ、この作曲家の「死」への恐れと「憧れ」は、特に歌曲に表れてい…るような気がします。
ハッキリ言えるほど知らんけどな(笑)。
そして、ここでもベートーヴェンと言う偉大な大作曲家の影があるような気がします。
何か作風が…ベートーヴェン風な感じ。ベートーヴェンのアノ曲やら、あの曲やらを彷彿とさせるような
帰ってから少し年代的な事を調べましたが、歌曲『冬の旅』前半(菩提樹が入ってます)は1828年出版。
この最後のソナタを書いたのが…1828年9月。
このソナタに流れているものは「死」と「生」の逡巡。
もうそこに「死」は来ているからこその、「生」への純粋な、色んなものをはぎ取った美しさが流れています。
全体を通して感じるのは、同音連打の伴奏。
テノールに来たり、バスに来たり。
それは安定しているし、不動と言うか、もうブレない音。
でも力強くは使われていず、もしかしたらヒトが最後に落ち着くのは、そういう境地なのかも…というような同音。
それと、対照的に隣同士の音のトリル。
何て言うんやろ。
隣同士の音と言うのは、一番不快な音です。
ましてや低音なら不快を超え、不安や恐れかも。
同音…完全1度完全8度とは、完全協和音程です。
隣りの音とは、不完全協和音程です。
色んな神話がありますが、初め、宇宙は同じ方向にグルグル回っていただけだった。
何の疑問もなく、ただ何億年もグルグルと。
そのグルグル回っていた何かがある日「」と思ったらしい。
ここで後ろ向いたら
どうなるやろ
これが、「2」の始まりだった。
「2」が出来たら次々生まれていくものは早かった。
グルグルと何も思わず感じずただ在った時の状態が、完全1度8度。そこがヒトが最後に行くべきところなのかもしれない。
完全に調和するところだから。
「2」というのは相反するもの。
敵対とも言われたり、そう解釈されたりもするけれども、「相手」とか「自分と真逆」がなければ「自分」がわからない。
そういう存在。
よく言いますやん。
「幸せ」というものは、別にバラ色とかそんなんじゃない。
すごく当たり前のものだったりします。
家の中にゴタゴタがないのは、「幸せ」ではありませんか
平々凡々が幸せやねんけど、それは何かトラブルがないとヒトってわからんもんです。
健康。
大病して初めて、動き回れる有難さとかわかりますやん。
でもヒトは忘れやすいねん。
そんなもんやねん。
聖人ちゃうし。
だから絶えず変化していく。
「揺らぎ」です。
ヒトは揺らぎあってこそ「ヒト」なのです。
シューベルトにしても「死」への恐れはずっと抱いていたはず。若い頃から。いや、作曲家なら「死」と「生」を考えない人はないのじゃないかなぁ。
ただ本当に最晩年、太陽が沈む頃。
「死」も「生」も同じ。
2つで1つ。
そら、経験のない「死」はコワい。
だから時々不安な振動がある。
それでも、最後の楽章まで聴けば、「これで善しとしよう」という気持ちが流れているように思います。
こんな境地で五線紙とペンを置けたら、いいだろうなぁ…と思いました。
私はまだまだ完全協和音程の境地にはなりませんけど。
まだまだ揺らぎまくってますけど。
今井顕大先生も、「これで善しとしよう」という境地になりはったんかなぁ。知らんけど
。
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