自然学校では依頼を受けて、盛岡を探究するノルディックウォーキングを毎年開催しています。
今回コースは「大ケ生」(おおがゆ)と乙部三山の一つ「朝島山」(607m)を昨日小雨の中下見しました。
一度行って見たいな~と思っていた「大ケ生」は、明治~昭和初めまで金鉱山で栄えた地域です。
江戸時代以前の廃坑があったことで始まったそうですが、この地域に残る「鬼ヶ瀬山」「たたら山」などの地名に鉱山の歴史を感じます。わくわくしながら「大ケ生」の地域に入りまず美しいな~と感じました。杉の人工林は本当に少なく紅葉と点在する家々が山里の風景そのものです。
左奥には「朝島山」が見えていました。

道脇に大ケ生金山「元山抗精錬所跡他」の観光案内看板もあります。
盛岡保存指定「妻の神の杉」推定樹齢210年と書いてます。
お宮もあり何とも言えない雰囲気があります。

他にもオシラ神を祭る板橋神社など多くの史跡がある地域です。
ここ「大ケ生」は東の区界高原から紫波城につながる中間位置し、馬の古道の歴史もあります。
たぶん海から、塩などの物資を運んでいたのかもしれません。
里の下見を終えて今度は朝島山です。
標高差は300mほどですが山道が急なため足元が滑りやすいので注意。
でも中腹からは雑木林となり紅葉で美しいです。
山頂近くでは看板が付いた「ブナ」に気づき、周囲を見渡すと確かに数は少ないがブナが点在していました。
この標高にもブナがあることを学びました。本で知るより実際目で観ることが大切ですね。

そして山頂に立ち感動です!

標高607m登山口から標高差約300mはあまり期待はしませんでした。
予想とはちがって、山頂から眼下には北上平野が広がり盛岡から南地区が一望でした。
そして東側も開けており大ケ生の山里も素晴らしい!

朝島山の山頂では素晴らしい眺望が得られました。
帰って資料を見ると、この山は志波城からみると冬至、徳丹城からみると夏至に太陽が昇るそうです。これは縄文文化からの天道暦に他ならないとも。