『オイル上げ』しませんか?パーツを買わなくても出来るエンジンケア♪ | Sサプライのメカのブログ

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こんばんは♪

そろそろマシンをシーズンオフの冬眠から覚そうと思ってる方に

ぜひしていただきたい事があります!

ツーリングメインの方も!

特にサーキット走行をする方も気にしていただければと思います♪

それは、エンジンオイルの『オイル上げ』です。


現行の4サイクルエンジンはカム、クランクシャフト、コンロッド、ピストンピンなどのパーツのクリアランスはオイルの油圧によって保持されています。

しばらくかけていないエンジンは油圧が保てなくなるため『オイル上げ』をして油圧を上げてクリアランスを保ってから始動することをお勧めします!

時間を置いたエンジン内部では、いくら高性能のオイルであってもエンジンがかかって油圧が上がるまでは油膜が充分に保てているとは言い切れません。

油膜が薄く(またはほぼ無い)状態でエンジンを始動するとパーツ同士が擦れるなどしてエンジンパーツにダメージが蓄積します。

ダメージの蓄積を防ぐためにエンジン始動する前に『オイル上げ』を行ってください!

サーキット走行車両に比べるとツーリングメインのオートバイでは、エンジン回転使用域が低くダメージを体感しにくいですが距離を走行した場合はエンジンからメカノイズが発生が大きくなったりします。

サーキット走行車両では高回転を多用するためダメージの進行が早く、ヘッド周りのトラブルやエンジンブローなどのトラブルに繋がってしまいますのでお気をつけください。



『オイル上げ』とは

エンジンを始動せずにセルモーターを動かして、オイルポンプを動かしてオイルをシリンダヘッドのカム周りまでしっかりと送る作業の事です。

オイル点検窓のある車両は、クランクポジションセンサー(詳しくは後述)の配線を外しておきます。

メンテナンススタンドを使い正立状態にする、無い方は少しバイクを起こして点検窓からオイルが見える状態にします。(オイルが見えなかったり、点検窓がオイルで満たされていると判断しにくいので3/4くらいオイルが見えるのが理想です。)

(これは見にくい例です)

電源を入れて(メインキーをON)セルスイッチを10〜20秒程度押してクランキングさせます。

その作業を数回繰り返すとオイル点検窓から見えるオイルの位置が下がってきます。

その後も数回繰り返してオイルの位置が下がらなくなったらOKです。

気温の低い時はオイルも硬くなかなかオイル上げが出来ない場合もあります。

バッテリーを充分充電して行いましょう♪

2017〜GSX-R1000Rであれば下の写真の赤丸で囲ってある白い2Pカプラ(クランクポジションセンサー)を取り外します。

街乗り車両ではクラッチレリーズカバーの前に黒い配線カバーがありますのでその中に白い2Pカプラーが入っています。


このカプラーを外すとセルは回りますがエンジンがかからないので比較的簡単に『オイル上げ』が出来ます。

その他の車両ではフューエルカットセンサー(転倒センサー)のカプラーを外しても同じように『オイル上げ』が出来ます。

また燃料ポンプのカプラーを外してもいけます。(この方法ではポンプから燃料の圧力が残っていると最初少しエンジンがかかる場合があります)

時代の流れが追いついてきたようで、この『オイル上げ』作業に最適なバッテリーがあります!

最近では当たり前になってきているリチウムバッテリーです!


純正の鉛バッテリーではクランキングし続けると電圧がさがりセルモーターの回りが遅くなってしまいます。

BCリチウムイオンバッテリー』は鉛バッテリーの約3倍のクランキング性能があるため、冬場のしつこいオイル上げを行ってもしっかりと始動できます!

もちろんサプライのレース車両にも使っています!

1週間エンジンかけていなければ『オイル上げ』した方がいいと思います。

サプライのレース車両はサーキットでは毎日朝一に『オイル上げ』をしてからエンジン始動しています。

せっかくの愛車!永く大切に乗っていただくために新たにパーツを買わなくても出来ることがあります!

ツーリング前に『オイル上げ』をして良いコンディションのエンジンで走りましょう♪

ではまた〜♪